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【WEB体験授業公開】学部選びに迷っている受験生へ!「社会学部で学べる心理学」社会学科 井島由佳助教インタビュー

2020.12.23 / 4,950PV

11/26 WEB体験授業公開!

【心理学】自己効力感について ーマンガキャラクターに表現される性格ー

“大学で何を勉強したらいいのか分からない” “自分のやりたいことが分からない”そんな受験生や在学生に向けて、「幅広い領域を学ぶことができる」社会学部をご紹介いたします。

 

今回は心理学を担当し、マンガについても研究対象としている井島由佳先生に授業の様子や学べる領域などを伺いました。

『鬼滅の刃』流 強い自分のつくり方の著者でもある井島先生は心理学概論や教育心理学・行動分析学を担当され、大学生のマンガを読む行動やマンガが与える効果についても研究しています。

 

ライフキャリアの豊かさにつながる話も盛りだくさんなので、自分の将来と向き合うきっかけにもなるかもしれません!

profile:

井島由佳 助教

担当講義:認定心理士取得に関わる科目の心理学概論、教育心理学、行動分析学

研究分野:大学生のマンガを読む行動

マンガが与える効果

マンガを読む行動と性格傾向

マンガを心理学で読み解く<意味を考える>

 

子どもが生まれて、一緒にアニメなどを見るようになってから、マンガを読むようになりました。マンガの中の世界は私たちが生きている世界となんら変わらなく、読んでいてキャリアや人生選択に示唆することが多いと感じます。また、少年マンガの主人公は私の研究テーマでもある「自己効力感」が高いことが多く、キャラクターの感情表現やその考えに至るまでの経緯が心理学で説明されている状態を表している、と思いました。これらに気づいて以来、「マンガは人生の教科書」が私のテーマとなりました。

社会学部で学ぶ

社会学部は、様々な学部の中でも最も学ぶ領域の広い学部の一つだと思います。人と人との交わりの中で起きている現象を研究対象としているのが社会学なので、歴史に始まり、メディア・ジェンダー・教育・産業など幅広い分野を学ぶことができます。また、フィールドワークの授業もあり、受け身では卒業できない学部でもあるので、深めたい分野を見つけることもできると思います。

さらに、社会学部では認定心理士や社会調査士の資格を取得することも可能です。資格は、就職活動の際や自分の将来のプロモーションやバックアップにも役に立つと思いますよ。

―社会学部で心理学を学ぶ

心理学は全ての人が学ぶことを推奨されてもいい科目だと思っています。社会に出てから役立つ知識や知恵が詰まっていますので、咀嚼して納得に変え、生きる力と行動に移す材料にしてもらいたいです。大東文化大学の社会学部は、「認定心理士を取得できる」というコースを持つ先駆けとなった学部でもあり、心理学の講義が豊富です。専門的な相談業務などの領域はカバーしていませんが、それ以外の心理学の知識など勉強したいのであれば本学の社会学部で充分に学べます。

担当講義の様子

行動分析学は専門的な科目なので理解が難しい、という声がしばしば学生から聞かれますが、心理学概論や教育心理学は身近なテーマもたくさんあるため、「面白い」「楽しい」「そういう視点があると知らなかった」といった感想も多くもらいます。大学の授業も高校と同じように教科書を基軸として理解を深めて行きますが、私の授業では学びの内容に適したマンガや映画があれば、それと区別することなく取り入れています。例えば「自己効力感」を説く授業では、学生に身近で分かり易い『NARUTO-ナルト-』や『鬼滅の刃』を用いて授業をしたりします。心理学において難しい言葉で分類される事象を自分に置き換えて考えて欲しいと思っているからです。

プチ授業

―自己効力感とは?

先ほど出た「自己効力感」とは、自分自身の能力を信じる力です。可能性を信じるスキルと言っても良いかもしれません。自己肯定感ともよく似ていますが、悩んでいる人や苦しんでいる人は前提として自分を認める気持ちが低く、必然的に自己効力感も低いとされています。少年マンガの主人公『NARUTO-ナルト-』のうずまきナルトや『ONE PIECE』のルフィーは、姿勢や態度・言動からこの自己効力感がとても高いといえます。キャラクター分析をするとこのふたりの特性はとてもよく似ており、組織社会では適合しにくいところがありながらもリーダーシップがあり、どちらも野心があります。それぞれが火影や海賊王という大きな目標を掲げ、野心を口に出して見合う自分になろうとします。また、ふたりとは少し違った自己効力感の高さを持つキャラクターとして、『鬼滅の刃』の主人公である炭治郎が挙げられます。彼は、自身の野心はなく使命感で動く人物です。作中で炭治郎は自分自身を励ますことがあります。努力した結果を自分自身に言い聞かせることにより、自己効力感を高めています。

 

 

自己効力感が低い人の多くは、「自分には無理なので他の人にやってもらってください」と引っ込む場合が多いです。それは、自己効力感を高めるための機会を損失している、とも置き換えられます。挑戦することによって得られる知恵・知識・スキルは、他の人にやってもらうとなると機会を損失していますよね。たとえ失敗しても再び挑戦する気持ちを支えるのが自己効力感。小さなことでもいいので、できたことリストや日記を書くことで、自己効力感を育てていくことができますよ。

例えば「今日はちゃんと起きられた」「今日はきちんとレポートが出せた」など、小さな成功体験を自覚することが大切です。成功体験というとみなさん大きな目標を想像しがちですが、日々の生活の中でできたことを実感し確認していく作業を増やしていくだけでいいです。今月は何個できたか、前回からどのぐらい自分が変わっているのだろうかを可視化することで、達成感が得られます。小さなことでもできた実感を持ち、目の前のできることを増やしていくと能力が上がり気持ちが高まっていきます。すると必然的に自己肯定感も高まるのです。

 

今回は自己効力感を軸にしましたが、心理学用語は初めて聞く言葉が多く、イメージがしにくいこともあるかもしれません。ご説明したように講義ではマンガや身近なものに例えながら分かり易く伝えていきますので、自己に置き換え、より理解を深めていってほしいです。

 

講義を通じて学べること

生活をしているとストレスと上手に向き合わなければならない場面に出くわしますが、講義を通じて学生には「タフに生きる智慧と力」「考える力」「行動に移す力」「共感する力」「自律・自立する力」を身につけてもらいたいと思っています。ストレスは無くならない。起きたこともなかったことにはできない。思い通りにいくことが多くはない社会。日々変化を遂げていく現代において、流されて受け身で生きていては、ライフキャリアを豊かにするチャンスを逃してしまうからです。豊かさの尺度は人それぞれですが、キャリア心理学の分野でみてみると、役割を多く持った人のほうが人生は豊かであるという考え方もあります。役割が多ければ多いほど不満やストレスを抱えやすいものですが、役割を受け身で決めるのではなく自らが選択していれば、マイナスな事が起きても自分で選んだのだから仕方がないと思えます。学生たちが過去の選択を振り返ったときに、それが自分のライフキャリアの豊さに繋がっていればと願っています。

最後に受験生にメッセージをお願いします!

「選択ができる」ということは幸せなことです。ただし、1つしかない選択は選んだとは認識しにくいもので、「選択する」ためにはいくつかの情報と経験が必要です。社会学部は、「社会」と「人々」について幅広く学び、経験ができる学部です。学部選びを迷っている方がいたら、ぜひ、学びの場を学外にも広げることができメニューが豊富な社会学部で学びを深めていきましょう!きっとあなたの選択肢が広がりますよ。

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