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平成30年度大東文化大学学長賞・青桐賞表彰式を行う

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平成30年度大東文化大学学長賞・青桐賞表彰式が3月19日、板橋キャンパスで行われました。学長賞は12人が受賞し、青桐賞は「学業や正課外活動などで優れた評価を受け、本学の名誉を高めた」2つの団体と個人8名が受賞しました。経済学部からは、以下の2名が学長賞と青桐賞を同時受賞しました。なお、2名とも昨年度に続く2度目の受賞です。

学長賞

沼田哲哉さん(社会経済3年):FESCOM INTERNATIONAL JUDO CHAMPIONSHIP 81㎏級第3位ほか
柴原里香子さん(社会経済3年):2018World Cheerleading ChampionshipおよびTHE CHEERLEADING DANCE WORLDS CHAMPIONSHIP日本代表選手として出場。

青桐賞

沼田哲哉さん(社会経済3年):イースト・ジャパン柔術選手権大会2018準優勝
柴原里香子さん(社会経済3年):2018 World Cheerleading Championships」日本代表

受賞者謝辞

学長賞:沼田哲哉さん(社会経済3年)

 

本日は、我々受賞者のために素晴らしい式を催して頂き誠にありがとうございます。この度、私がこのような場に立たせて頂いているのも、関係各位のご理解、ご支援の下、学業と平行して活動に集中出来たからに他なりません。心から感謝しております。
私がこうした賞を授与させて頂くにあたり、柔道およびブラジリアン柔術の競技成績が特に注目していただく事が多くあります。

 

大変喜ばしい事であり、私自身、さらに高みを目指そうと奮起する事が出来ますが、私が真に目指しているのは最強の選手になることではなく、最高の武道家となることです。
私は現在、地元である茨城県にて柔道の町道場を運営しています。そして、道場での指導の傍ら国内外にて柔道の講習会を開かせて頂いています。今年度は、国内は群馬と大阪、国外ではニュージーランドでのべ3都市、カナダでは1都市にて行わせて頂きました。
海外での指導では言葉の壁を超えた交流が柔道では可能になります。今や「柔道」は世界の共通語であり、道着を着て共に稽古する事は、人種も国境も歴史をも越えるコミュニケーションとなっています。
私は日々の指導や、こうした海外での講習などで道着に袖を通し、帯を締めることによって「先生」と呼ばれる立場になります。私は完璧な人間ではないし、失敗することも沢山あります。私自身が未熟であることを自覚しているからこそ、指導することへの葛藤があり、今回のように認めてもらえることに対しての責任が、私を成長させる原動力となっています。
強くあることは、選手として尊敬される一因となる事は確かです。試合で勝ち、表彰台の一番高いところに上ることは選手としての命題であると思います。
しかし、武道家として本当に大切なことは、身につけた力を誰のために使えるかです。
試合で勝つことは、強さの証明ではなく、稽古や生活を支えてくれる人達との日々を証明するためのものです。私自身のために戦うことは、私が畳に上がる理由にはなりません。
強くなることと同じように、他人に対して優しくなれるのが私の求める武の道、柔の道です。

外国での指導では、時にそういった武道の精神を教えてほしいと頼まれることがあります。私は常に「誰かのために力を使えるように強くなることが、武道のあり方です」と応えるようにしています。その時に、胸を張って応えられるようにするには、まず、己を律する必要があります。普段から驕らず、傲慢にならず、不義理を働かない。そして礼儀を重んじ、敬い、感謝する。こういった心から人に優しくすることが必要だと感じています。武道を極める事は、人間力を高めることと同義です。

昨今、テレビや新聞では、目を覆いたくなるような悲惨な出来事が連日報道されています。それは海外でも同じです。私が今まで教えてきた子供達が、武道家として強くなることで、そうした悲しい現実と戦い、誰かを救ってくれることを想い、私はまた、道着を鞄に詰め、海外に出向くでしょう。
本日、この式に出席されている受賞者の皆さんの他、大東文化大学の全ての学生が、青桐の校章の下、その力と、精神と、志を、社会そして世界のために使うことが出来ると考えています。私もまた、青桐の誇りを胸に、日々の稽古と、長い人生の中で、自らの心を磨き、誰かのために、また一つ、強くなります。


最後になりますが、本日ご出席している皆様と、明日卒業される4年生の益々のご活躍を祈念して、結びとさせて頂きます。