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大連外国語大学 留学体験記

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中国語学科より本学国際交流センター派遣(交換)留学生として、中国遼寧省にある大連外国語大学へ1年間留学していた学生による留学体験記を掲載いたします。

 

 

私は1年間、中国遼寧省にある大連外国語大学に留学していました。中国語のレベルは、1年生の時に学んだ単語や文法が少し頭に入っていた程度で、留学当初は全くと言っていいほど中国語を聞いて話すことができませんでした。

 

大学の中でも先生や留学生事務室の先生が何を言っているのかもよく分からず、また自分の伝えたい事が伝えられず、もどかしく悔しい思いもしましたが、伝わった時の嬉しさや会話できた時の楽しさを知り、どんどん自分に自信をつける事ができました。

 

留学生活を通して、日本では体験できない事や考えられない事もたくさんあり、貴重な体験ができました。

 

大連外国語大学は旅順市にあり、大連市内からバスで1時間程離れています。大学内は緑が多く自然豊かな場所にあり、広大な敷地内には湖や公園、運動場などもあり、よく散歩や運動をして過ごしました。

 

学生は世界各国、さまざまな地域から来ているので、色んな国の文化を知り学ぶ事ができます。大連外大は地理的に近いこともあり、ロシア、韓国からの留学生の割合高かったように思います。

 

大学の近くには歩いて30分くらいのところに海水浴場もあり、市場に行くと新鮮な海産物が売られていて、「海鮮街」と呼ばれる通りに出かけると、安くて新鮮な海鮮料理を堪能することができます。

 

学校の周り新興開発区のため、住宅街ではないので、路線バスで30分ぐらいの旅順市内の中心地に行くと、大きなスーパーやデパート、映画館などがあります。

 

大学が運行するバスは大連市内へと連れて行ってくれるので、週末などには多くの学生が利用して買い物や遊びに行ったりしています。片道8元で、満席になると次の便を待ちます。

クラスは初級・中級・高級の三つのレベルに分かれています。最初の授業はクラス分けテストを行い、学生それぞれのクラスが決まりますが、自分の合ったクラスに移動することができます。私は前期初級クラス、後期は中級クラスにしました。

 

授業の進め方は、パワーポイントを使って単語・文法を丁寧に教えてくれるので、とても分かりやすかったと思います。全て中国語なので、最初は戸惑いましたが、毎回電子辞書で単語の意味を調べたりして理解するうちに、だいたい一か月くらいすると耳も慣れてきて、先生が言ってる事や授業内容などもほとんど理解する事ができるようになっていました。

 

授業内で行われるスピーチや発表の課題はとても緊張しましたが、自分のできる範囲で毎回頑張って取り組みました。スピーチをしたり、自分の国の文化を発表することにより、中国語の表現力を着実にレベルアップすることができます。また先生も授業で習った言葉など積極的に使って説明してくれます。

 

様々な国の学生達と一緒に授業を受けるので、彼らの積極さには毎回驚いていました。授業は午前中でほぼ終わってしまうので、午後は選択授業で太極拳や切り絵などの授業を取っている学生もたくさんいます。

前期クラスメイト

 

ロシア人7人

韓国人6人 

日本人5人 

アメリカ人、タイ人、タジキスタン人、ウズベキスタン人

と様々なバックグラウンドを持った学生が集まっているので、授業中にそれぞれの国の違いなど話したりして、とても楽しいクラスでした。授業が終わったら一緒に勉強したり、自分の国の言葉を教え合ったりして、他の国の文化を知ることができました。

半年に1回ですが、大学がクラス会の補助をしてくれるので、ゲームをしたり食事をする機会もあります。

行事

前期にはクラス対抗運動会、国際文化祭、後期にはクラス対抗運動会、運動会、新年会、中国語スピーチコンテストがあります。どれも楽しく、いい思い出作りになります。

リビング
洗面所

寮生活

寮は6人部屋、2人部屋、1人部屋と選ぶ事ができます。私は6人部屋にしました。

メンバーは日本人2人、フランス人3人、エジプト人1人です。

 

寮は学内にあり、留学先である漢学院のある教室棟から歩いて5分程で行ける距離にあります。リビング、キッチン、トイレお風呂が2つ、2人部屋が3つ付いています。出来てからまだあまり経っていないので、結構奇麗ですが、洗濯機が別の棟にあるので移動しなければならず、そこが不便な所です。またお風呂は1人が入ると温度が下がってしまい1時間くらい空けないと温度が上がらない点が不便に感じられます。

 

月に1回のペースで寮の事務の人達が部屋の点検をしに来ます。汚いと掲示板に部屋番号が張り出されてしまうので綺麗に使っていました。

総合棟

食生活

キャンパス内に食堂はもちろん、総合棟という建物の中に果物屋さん、パン屋さん、スーパー、タピオカ屋さん、郵便局など、留学生活に必要なお店や機関がほぼそろっています。食堂はどの料理も安くて美味しいので、飽きる事はありません。また日用品なども学校のスーパーに売っているので困る事はほとんどありません。

 

たくさんのお店が入っているので毎日どこでご飯を買おうか迷うことがありました。

早朝から開店しているので、ここで朝ご飯を買ってから授業に行く学生もいます。

毎朝豆乳、肉まん屋さんなどに行列ができています。

 

総合棟にあるオムライスと水餃子は美味しくておすすめです。一食大体15元(255円)もしないで食べれます。お店の人も気さくな人達ばかりなので、気軽に話すことができます。

食堂の餃子も人気で、毎回人がたくさん並んでいます。

海鮮街

学校の目の前には海鮮街という通りがあり、新鮮な果物や美味しい中華料理屋さんなどがたくさん並んでいます。カフェなどもあり、テスト期間になると多くの学生が利用しています。

 

果物は日本に比べるとどれも安く美味しいのでたくさん買っていました。

学校にも果物屋さんはありますが海鮮街の方が安く買えます。

現地学生との交流

 

日本語コーナーでは、日本語を勉強している中国人の学生と週に1回交流する事ができます。

ここでは日本語しか喋らないので自分の勉強にはなりませんが、中国人の友達を作れるチャンスになります。授業で分からない所など教えてもらったり、一緒に勉強をしてお互いに言葉を教え合い、とても勉強になります。

 

私は前期の間、週に1回中国人の友達とカフェに行き一緒に勉強したり、ご飯を食べに行ったりして、中国語力を上げることができました。

おすすめグルメ

 

中国のタピオカは安くて量も多いので、毎日のように飲んでいました。

一杯大体10元(160円)くらいで買えます。

学内にも3店舗くらいあります。

 

総合棟にある担々麺は辛さも調節できるのでおすすめです。

 

日本食が恋しくなったら学校の近くにある“金金”というお店で日本食を食べることができます。お店には日本語を喋れる人がいるので安心感があります。

親子丼や牛丼は人気メニューです。

大連は環境も良く、日本人に対してもとても親切なので、住みやすい所だと思います。

留学先の漢学院では、一年を通して様々な行事やイベントが計画されているので、日本では経験できない事や味わえない事もたくさんあり、日々楽しい留学生活を送ることができました。お世話になった先生方に感謝いたします。

 

留学する前と後では中国に対しての見方も大きく変わり、自分自身の五感を使って体験することでしか分からない事ばがりなのだと実感しました。文化の違いや中国の方たちの温かさを知り、毎日が新鮮で刺激的な日々を送ることができました。

 

長いようで短かった1年間の留学で、自分が何を得たかは、全て自分の努力次第で決まっていくことが、留学を通してよく分かりました。もっとこうしておけばよかったなど後悔もありますが、留学したという経験は自分にとって何物にも代えがたい良い経験になったと思っています。

 

1年間の留学で得たものを無駄にせず将来に繋げていけたらと思っています。