外国語学部からのお知らせ

2月某日、留学生向けの日本語の授業で使う音声教材を作成するために板橋キャンパス内のスタジオで収録作業をしました。収録には、放送局のアナウンサーの仕事をしていたこともあるフリーアナウンサー兼女優さんと、そのお知り合いの俳優兼歌手の方に協力していただきました。日本語教師は教室で教科書の本文を読み上げることもありますが、やはりプロの方は声の質も張りも違います。もちろん、日本語教材に使うわけですので、「いい声」であるだけでは不十分です。時にアクセント辞典を確認しながら収録を進めていきました。
収録の合間にご本人たちとお話をして分かったことは、同じ声を出す仕事といってもアナウンサーと歌手では声の出し方が違うということでした。アナウンサーの方の声は、常に一定のレベルでマイクに入ってきますが、歌手の方の声は強弱のメリハリがあって何度も音量レベルが振り切れそうになりました。どちらが正しい日本語というわけではなく、安定したペースで情報を伝えるアナウンサーと、声の強弱を最大限に使って感情を表現する歌手という職業の違いが、声の使い方にも表れているということが面白いのではないでしょうか。