Asia education

第8回「小学生のためのアジア理解講座」 市の川小学校で行われました。

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 2017年7月7日、東松山市立市の川小学校において、民族資料研究班(民研)による「小学生のためのアジア理解講座」が行われました。民研は2015年から小学校訪問を始めましたが、最初の訪問先がときがわ町立萩ヶ丘小学校で、田中恵子校長先生には受け入れを始め、大変お世話になりました。田中校長先生のご異動に伴い、市の川小学校で今年度初めての「アジア理解講座」を開催することとなりました。

 今回は、3年生3クラスを対象に、「世界の遊び」というテーマで授業を行い、遊びの文化間比較をすることで、文化の共通性と多様性について学ぶきっかけをつくりました。

 世界には様々な遊びがありますが、今回は「うたあそび」、「からだあそび」、「てあそび」の3つを中心とした授業をしました。

 まず、「うたあそび」では、日本でも「ロンドン橋落ちた」というタイトルで知られているイギリス民謡を、本場イギリスではどう歌うかを説明しました。さらに、アメリカ民謡の「アブラハムの子」という、体を使う歌遊びを紹介しました。実際に遊び方は知っていても、その遊びがどこから来たのか、本場ではどのように遊ばれているのかを勉強することができました。

 次に、「からだあそび」の勉強です。日本の「ハンカチ落とし」に似た遊びは、世界中で行われており、落とすものもハンカチだけでなく、手袋やショール、くつなどいろいろあります。今回は、「ダック・ダック・グース」と呼ばれる、英語圏で行われている「ハンカチ落とし」のやり方を説明しました。

 最後に、「てあそび」として、様々な国のジャンケンについて説明しました。韓国では日本と同じように「グー、チョキ、パー」を出しますが、「カイ・バイ・ボ!」というように掛け声だけが違います。

 これに対して、インドネシアのジャンケンは、象(親指)、蟻(小指)、人(人差し指)が登場し、掛け声もインドネシア語で「1、2、3」を意味する「サトゥ、ドゥア、ティガ!」という掛け声になります。さらに、ミャンマーではトラと軍人と鉄砲が出てきて、それぞれの格好でジャンケンをします。このように、同じジャンケンでも手の形とそこに含まれる意味が違います。さらに、昔日本でも、インドネシアやミャンマーと同じようなジャンケンをしていたことも勉強しました。

 3つのジャンケンのやり方を聞いた後は、それぞれのジャンケンで勝ち抜き大会をして、優勝者には記念メダルが贈られました。

 ジャンケンの後は、3クラスに分かれてそれぞれの遊びを順に体験し、最後に感想を述べてもらいました。「いつもはおとなしいのに、こんなに感想を述べるのに手が上がるなんて…」と担任の先生もびっくりするほど、たくさん手が上がりました。

 

 最後はみんなとハイタッチでお別れしました。

 民研の活動にいつもご理解とご協力を頂いている田中恵子校長先生からは、「素晴らしい授業を、是非市の川小学校でも行っていただきたくて、一番に立候補したんですよ!」とありがたいお言葉を頂戴しました。お忙しい中にもかかわらず、細やかなお心配りを頂戴しましたこと、改めてお礼申し上げます。

 また、これまでの活動を評価していただき、今年度より東松山市教育委員会から移動費の助成をしていただけることになりました。東松山市教育委員会学校教育課の佐藤里枝様、小見慶治様、大東文化大学地域連携センターの皆様はじめ、お世話になりました関係者の方々に、この場を借りて厚くお礼申し上げます。