Department

国際関係学部の第1回FD研修会が行われました。

  • Facebookでシェア
  • LINEでシェア
  • Xでシェア

 

 11月15日(火)15時より、東松山キャンパス60周年記念図書館AVホールにおいて、国際関係学部の第1回FD(Faculty Development)研修会が開催されました。国際関係学部の教職員を中心に、27名の教職員が参加しました。

 テーマは「初年次PBLの可能性-FSPを事例に-」。FSP研究会理事(株式会社ベネッセi-キャリア事業開発本部企画開発部長)の松本隆氏をお招きし、FSPの狙いと初年次におけるPBLの教育効果についてご講演いただきました。

 FSPとは「Future Skills Project研究会(事務局は株式会社ベネッセi-キャリア)」が開発した「Future Skills Project」という「産学協同PBL講座」のこと。上智大、青山学院大、立教大、実践女子大、金沢学院大などを中心に高い評価を得ているプログラムです。

 国際関係学部は、今年度、埼玉県の「大学生のための県内魅力発見事業」に選定され、前期には1年次生の「問題解決学入門」を、後期には2年次生の「問題解決学Ⅰ」を開講していますが、二つの授業にも、FSPの研究で得た知見が使われています。

 FSP講座の最大の特徴は、企業社会の大きなうねりに対応できる「主体性」を培うことを目的に、入学直後の初年次の前期に二つの企業の課題解決(PBL)に取り組ませること。「なぜ1年前期にこだわるのか?」「なぜ二つもの企業の課題に取り組むのか? 課題に取り組む時間が少なすぎるのでは?」「主体性が本当に引き出せるのか?」等、予想される疑問をふまえ、実践事例や各種のアセスメントを根拠に、FSP講座の特徴が詳細に説明されました。また「PBL型授業に対応できる教員が少ない」「授業をサポートする組織がない」「PBL型授業に適した教室や教材がない」等々、実践を通じて浮上してきた課題にも言及されました。

 参加した教職員からは、次のような質問が出されました。「企業課題ではなく、学部教育にふさわしい課題のパッケージのようなものは考えられないのか」「第一セッションで企業に叩かれた学生が、第二セッションに進めず脱落するというような心配はないのか?」「必修化してうまくいっているという事例報告を読んだことがあるが、本当にうまくいっているのか?」「希望者もしくは選抜によるクラス編成により実践する場合と、必修科目にした場合と、それぞれのメリットとデメリットは?」「チームの適正人数は?」「専任教員が講座を担当する場合には、他の授業での学生との関わりなども影響し、講座だけを担当する外部講師ほど講座の趣旨に沿った『厳しい指導』がしにくいような気がするが、実際のところどうか」等。

 

 国際関係学部では、2017年度前期にも、金曜日の3時限目に、FSPによるPBLを開講することになっています。今回の研修を契機に、PBLの実践者となる教職員がどんどん増えていくことを期待したいと思います。

第2回FD研修会の予告

 第二回FD研修会(2017年2月予定)には、今回の研修の発展編として、前期に実施した1年次生の授業の振り返りと、授業を担当した外部講師からFSP講座の指導方法等を学ぶ実践的なワークショップを予定しています。「百聞は一見にしかず!」。本日参加した教職員の方々には、ぜひご参加いただければと思います。

 

 ご多忙の折、研修会の企画にご協力いただいた松本隆氏と、株式会社ベネッセi-キャリア五反田麗氏に、記して感謝の意を表します。