国際パラリンピック委員会（ＩＰＣ）主催のノルディックスキー・ワールドカップの第１戦（フィンランド大会）。大会初日のクロスカントリー（スプリント・クラシカル）で「金メダル」を獲得した国際関係学部の阿部友里香さん。全競技種目で入賞を果たし、フィンランド大会を終えました。大活躍の様子を報告します。

　大会3日目には「バイアスロン・ロング」に出場。5位入賞を果たしました。競技は、予選なし。射撃を1回5発で4回行い、射撃で1発外すごとに走力タイムに1分が加算されるというルール。阿部さんのペナルティは4（4回とも1発ずつ外した）。記録は「４８分４９秒４」でした。

写真は「日本財団パラリンピックサポートセンター」ＨＰ「注目選手」より

　前回のレースで射撃がよくなかったので、今回のロングはいつも通りの射撃を意識しておこなった。４発外してしまったものの一回の射撃で１ペナに抑えることができたのは外してもすぐ気持ちの切り替えができたからだ。また走力の方も以前は周回を重ねるごとに動きが悪くなっていたが、今回は最後まで元気よく走ることができた。残り２レースも張りたい。応援ありがとうございます。

　大会５日目には「クロスカントリー・ロング・クラシカル」に出場し「５６分０２秒１」の記録で６位に入賞しました。

　阿部さんは反省を交えてこう語っています。「今日のクラシカルロングでは前半守りに入ってしまいスロースタートになってしまった。3周目あたりから上げていこうと思ったが上がり切らなかった。ただいつも焦ってしまいがちだが今日は落ち着いて最後まで滑ることはできた。明日は最後のレースなので最初から攻めの姿勢で臨みたい」。

　大会最終日には「クロスカントリー・ショート・フリー」に出場。「7分21秒9」のタイムで「8位」に入賞しました。

　ワールドカップ第1戦（フィンランド大会）では、金メダルを獲得したばかりでなく、出場した全競技種目で入賞を果たすという快挙を成し遂げました。阿部さん、お疲れ様でした。

　年明けの１月８日には、北海道旭川市で「第19回全日本障害者クロスカントリースキー競技大会」が開催されます。そして、１月１３日には、ウクライナでの「IPC ワールドカップ第２戦」が開幕します。万全の体調管理で、全力を出し切ることができますように。学部を挙げて応援し続けたいと思います。

　※本記事は、NPO法人日本障害者スキー連盟のプレスリリース情報をもとに作成しました。

　12月19日、フィンランドから帰国したばかりの阿部さんが、ゼミの指導教授の滝口明子先生とともに、新里学部長の研究室に報告に来てくれました。

　阿部さんの表情には、金メダルを獲得した闘志がまだ漲っているように見えました。2017年度の初戦はウクライナでのワールドカップ第二戦。活躍を期待します。