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地域研究学会ガムラン研究班主催によるガムラン演奏会が行われました(12月19日)

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 12月19日(月)、5号館Mフロント2階において地域研究学会ガムラン研究班「カチャン・ロンチャッ」と「比較文化特殊講義(ガムラン合奏)」の合同で演奏会が行われました。小迫直子先生のご指導のもと、約20名の学生が1年間学んできた成果を外部の助演者の方々と共に発表しました。

 フロアは昼食をとる学生らに加え、バス停から校舎へ向かう人びとでいっぱいとなり、皆おもいおもいにガムランのミニ・コンサートを楽しみました。

 最初の曲は「リチッ-リチッ(Ricik-ricik)」。ジャワ様式のガムランの入門者が最初に習う曲の一つで、「とても小さい」という意味から「霧雨」を比喩的に表しているのだそうです。

 次の曲はカンダン・ブブラー(Kandang Bubrah)。曲のテンポがゆるやかになるところで、ボナン(平置き型のコブ付銅鑼)を担当する2名による掛け合い奏があり、旋律もはなやかになっていくのが特徴だそうです。高度な技術が必要とされるグンデル(鍵盤楽器)はベテラン奏者の木村佳代氏が助演してくださいました。

 3曲目は「ラントヨ(Rantaya)」と伴奏曲「スポカストウォ(Subakastawa)」。ラントヨは、中部ジャワ様式の宮廷儀礼舞踊の型がふんだんに盛り込まれた、基本の演目だそうです。伴奏曲ではグンデルという鍵盤楽器によるやわらかくよく響く音にはじまり、さとうじゅんこ氏と小谷竜一氏による声楽と吉岡理菜氏の舞踊が加わると、会場は雅な雰囲気につつまれました。

 最後は12月らしい趣向で、ガムランによる「ジングルベル」で締めくくられました。ガムランで使われる音階は西洋の平均律とは異なるため、しばしば不思議な響きがします。楽器それぞれの持ち味が生かされた構成となっており、ガムランらしいやわらかい音色のジングルベルを聴くことができました。

 学び始めた当初は全くわからなかったという学生も、さまざまな楽器を担当できるまでに練習を積み、今日は楽しんで成果を披露できたのではないでしょうか。ご指導にあたられた小迫先生をはじめ、この日のために駆けつけてくださいました助演の方々に改めて御礼を申し上げます。