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国際関係学科

国際関係学科からのお知らせ

2017年07月26日

全学プロジェクト事業・「問題解決学入門」報告(4・完)

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 「問題解決学入門」は、「初年次教育としての企業連携型PBL授業の展開」として2017年度全学プロジェクト事業に採択されています。

  第4回(最終)報告では、Project-Bの最終提案のようすをレポートします。

最終提案を前に(7月7日)

 最終提案まで一週間となった7月7日。第一次提案で指摘された問題はクリアできているのでしょうか? 細田先生の指導にも熱が入ります。問題解決のプロセスを再点検しながら、来週までの「全チームの課題」が一つ一つ確認されます。

 授業の中盤からは、最終提案のための資料作成やプレゼンテーションについて実践的な指導がなされました。「最優先事項は『わかりやすさ』」「ストーリーを作る」「質問とユーモア」「無駄を捨てる」等々、課題山積です。これからの一週間、それぞれのチームワークが試されます。

第二次提案(7月14日)

 7月14日、梅雨明け直前の猛暑日。ギリギリまで議論を重ねた4つのチームが、東松山図書館地下1階のAVホールにおいて、(株)KSPの石井支社長を前に、最終提案を行いました。

 一次提案のときとは違い、スーツ姿が目立ちます。12時半を回った頃から、AVホールのあちらこちらでリハーサルがはじまりました。動画のチェックに余念のないチーム。「頑張ろうね」と、しっかりと手を握り合うチーム。俯きながらプレゼン資料に目を通すチーム。そこには、4ヶ月におよんだ活動の最終成果の発表を前に、それぞれの緊張と不安の、しかし微笑ましい姿がありました。

 

 石井支社長から提示された課題(Mission)を確認しておきましょう。

 「みなさんは、KSP人事課のメンバーです。半年後、100名規模の人員が必要となる案件を受注しました。この案件をスムーズに実行するために、100名の採用を可能にする「採用戦略」を検討しなさ い。」

 課題には3つの条件が付されています。(1)採用のための予算は1月20万円。(2)現状の所属人数は60名スタートとする。(3)単なる頭数ではなく、KSPとして信頼して顧客に提供できる人材の採用・育成の観点も考慮すること

 「T―Right」は、一次提案の指摘を検討した結果、提案を一新することにしたようです。求人のターゲットを男子大学生から中高年の男性に変更、競馬場での募集に特化する戦略です。名付けて「中高年のおじ様たち、警備しませんか大作戦」。65歳以上の就業状況と「賭けをするにはお金が必要」という見方を根拠に、競馬場内にポスターを掲示し、小規模なブースを設営し警備事業の説明を行うといいます。「稼ぎませんか、警備で。人が足りていません」といったキャッチコピーを掲載したポスター案も提示されました。競馬場内での求人に関する法的な問題への理解がやや不足していたようです。

 「T-Differ」の提案は「SSB」。Senior Solicitation Business=老人勧誘ビジネス。自治会の集会所やスーパーや公園など、高齢者の集まる場所で、KSPの社名入りの団扇やボールペンを配布し、警備事業に勧誘するというもの。人件費やノベルティグッズ製作にかかる具体的な経費も計上されました。

 「T-ボスカトーレ」。「インカレと提携する」という一次提案では、学生との接点の作り方、人員が確保できるという根拠の不足が指摘されました。学生との接点作りのために導入するのが、全国の学生団体・サークル・ゼミに協賛する「Offer Box」という制度。オファー受信率97.2%の実績のある「Offer Box」に登録する1871以上の団体に、KSPの求人情報を効率的に発信できるといいます。最優先事項である「わかりやすさ」という点で、少々難ありといったところでしょうか。

 「T-肉まん」は、一次提案の「YGYプロジェクト」をYouTubeの「Y」にしぼって再提案。KSPの「バンパー広告」が作成され、提案されました。「警備の仕事はたいへんそう」「暑そう」「楽しくなさそう」「おじさんが多そう」。警備に人が集まらない原因となっている負のイメージの払拭を狙っています。費用対効果が高く、経費が抑えられる根拠として、課金されるのは「動画が30秒以上再生された場合」等の説明もなされました。

 石井支社長は、次の5つの観点から評価を行いました。「課題設定は適切か?(=目標設定・論理性)」「解決策としての手段は適切か?(=目的と手段の区別・コスト感覚・波及効果への配慮)」「表現は適切にできていたか?(=正確さ・実現可能性・聞き手目線)」「チームとして活動できているか?(=チームワーク・リーダーシップとフォロワーシップ)」「総合的なストーリー性と、熱意や志しが感じられるか?(=主体性・面白さ・強い意志)」。

 石井支社長が最優秀の社長賞に選んだのは「T-ボスカトーレ」「唯一、人が集まりそうだという可能性を感じることのできる提案であった」「全体的に明解なプレゼンテーションが印象的だった」とは、石井支社長の評言です。

 

 当日は、KSPから石井利典支社長の他、管制の田代悠介氏にもご指導いただきました。また、埼玉中小企業家同友会事務局の田ノ上哲美氏と辻菊江氏、中小企業家同友会全国協議会事務局の冨永択馬氏、かなえハウス株式会社の日高香苗代表取締役、株式会社武蔵産業の土橋智恵代表取締役にもご参観いただくことができました。かわらぬご協力にあらためて感謝申し上げます。

社長賞に輝いたボスカトーレ 社長賞に輝いたボスカトーレ
お疲れさまでした! お疲れさまでした!
最終授業で(7月21日)

 4月14日にスタートした問題解決学入門も、最終回の授業を迎えました。石井支社長から最優秀に選ばれたのは「T-ボスカトーレ」。学生投票の結果はどうでしょうか?

 学生投票でも、やはり「T-ボスカトーレ」が最優秀でした。「一度に多数の人員確保が出来る提案だと思った」「具体的な数字の根拠があった」「一番シンプルだけど一番実現可能性が高いと感じた」「みんなで頑張っているチームワーク感が出ていた」。第二位はYoutubeの動画を提案した「T-肉まん」。やはり、バンパー広告のインパクトですね。

 成績発表の後は、Project Bの振り返り。「チーム振り返りシート」を、チームごとにまとめます。その後、細田先生が示す10以上の観点から、それぞれが3ヶ月間の自分の行動を回顧し、成果や反省点をまとめました。

まとめ

 大学生になったばかりの17名の学生が、この三ヶ月の取り組みの中で何を感じ、どんな気づきを得ることができたのでしょうか? 本事業の次のような目標がどこまで達成されたでしょうか?

 初年次の前期に、大学での学びへの意欲を喚起すると同時に、何のために何をどう学べばよいのか(学びの方向づけと計画)を考えさせる重要な機会とする。とりわけ、チームワークの活用により、社会人基礎力などのコンピテンシーを養成することも目指す。

チームワークをめぐって

 たくさんの「リアクションシート」や「メンバー評価シート」、「Project振り返りシート」には、何よりも「チームワーク」をめぐるさまざまな思いが綴られています。そこには、高校時代までは個人プレーを基本に生きてきた学生たちが、チームで考え、チームで行動せざるを得ない環境に置かれ、悩んだり迷ったりした経験が浮き彫りになっています。その一端を記しておきます。

 

◆自分が努力するのは当然だが、その努力を他のメンバーに感じさせることを忘れてはいけない。

◆リーダーとしてメンバーのよさを引き出しながら話し合いをすることの難しさを痛感した。

◆自分の考えをチームメンバーに説明する力のなさを感じた。

◆メンバーの一人一人に刺激をうけ、協力することの大切さと、何より一生懸命に頑張ることの重要さに気づいた。今日の発表で、発表しているみんなの顔を見ながら、みんなとてもいい顔になった!と感じました。

◆仕事を分担すれば何とかなると思っていたが、分担してもいつも仕事が集中する人とそうでない人の差ができてしまった。グループワークの難しさを感じた。

◆他人の意見を「違う」と思っても、うまく表現できず、黙っていることが多かった。

◆他人になかなか頼むことができず、自分で抱えこんでしまうことが多かった。

◆チームでたくさん悩み、ギリギリまで話し合い、予想以上に困難だったけど、自分が成長できた気がする。

◆分担して調べたことを、全員で共有することが大事だと感じた。

◆それぞれ感じ方や考え方が異なる中で、意見を出し合うことで自分にはない案が生まれてくるということをこの授業を通して実感した。

授業時間以外での学び

 『チーム振り返りシート』には「講座時間外での合計ミーティング回数と時間」という項目があります。チームワークの成果を測定する一つの指標として、一覧表をご覧ください。

 

Project A

チーム名

回数

時間

T-MEEEEN

18

54

T-フルーツバスケット

12

35

T-ワン!!!

10

5.5

T-KKT

6

9

 

Project B

チーム名

回数

時間

T-ボスカトーレ

20

26

T-Differ

9

3

T-肉まん

20

50

T-Right

6

20

 

 Project Aの最優秀は「T-ワン!!!」。ProjectBの最優秀は「T-ボスカトーレ」。すでに一回の問題解決を体験したProject Bの方に注目すると、回数・時間とも優秀賞と第二位のチームが群を抜いているのがわかります。西本社長も石井支社長も、ミーティングの回数や総時間をまったく知らなかったはずです。それにもかかわらず、昨年度とまったく同じ傾向が表れています。

 もちろん、時間さえかければ成果が出るという保証はありません。しかし、時間をかけずに成果が生まれるはずはありません。20回も集まり20時間以上ものミーティングを行えたチームと、そうでないチームとの違いは何でしょうか? 熟考すべき課題です。そこには「よいチームワーク」を作り上げるための一つのヒントが潜んでいるのではないでしょうか。

個人の振り返りシートから

 「問題解決学入門」の3ヶ月の成果(到達度)を、学生たちは、次の6つの観点から振り返りました。

 

1.この講座をうけて身についた(成長した)と思う点

2.プロジェクト活動で苦労した点は何ですか?(チームでの課題解決)

3.プロジェクト活動を通じて気がついた自分の強み(能力・性格)と興味の方向性は?

4.プロジェクト活動を通じて感じた自分には足りないと思う点(能力・性格など)

5.社会人として活躍するため、卒業までに身につけたいことは(自分に足りない能力や知識を補い、新たに気づいた強みを伸ばしていくためにどんな取り組みをするか)

6.上記5を達成するための今後の活動計画(学内・学外すべての活動が対象、授業履修計画も含む) 

 

 1と3と4の観点に関する若干の意見を紹介しておきたいと思います。

 

1.この講座をうけて身についた(成長した)と思う点

◆主張するときの根拠を構成する仕方。

◆人前で発表することにあまり抵抗を感じなくなった。

◆人前で話すときは声が震えたり早口になっていたが、顔を上げてゆっくり話せるようになった。

◆考え方が大人になった気がする。

◆パワーポイントが使いこなせるようになった。

◆まったく性格の違う人と普通に話し合えるようになった。

◆共通の課題に向かって議論することは、本当に楽しかった。

◆他人の意見を聞いて全体を整理する能力。

◆自分から発言できるようになった。

 

3.プロジェクト活動を通じて気がついた自分の強み(能力・性格)と興味の方向性は?

◆ポジティブな性格。

◆話し合いを客観的に見ることができる。

◆他人の意見を発展させたり、改善案を考えるときに楽しさを感じた。

◆自分は人前で話すことが好きだということに気づいた。発表は緊張するけど、それ以上に楽しく面白い!

◆やると決めたらの行動力。

◆企画をするのが好きという気持ちが増大。

◆引っ張られるようりは、引っ張っていくほうが楽しいと感じた。

◆話し合いが好きだということ。

 

4.プロジェクト活動を通じて感じた自分には足りないと思う点(能力・性格など)

◆思っていることをみんなに的確に伝えるコミュニケーション能力。

◆課題を考えるための知識が圧倒的に足りない。

◆柔軟な思考力。

◆他人の意見にすぐに賛同してしまう癖。

◆何でも一人でやってしまい、まわりの人に頼れないところ。

◆数字。

◆会話を続ける能力が足りない。

◆粘り強さ。

◆ITの知識と技術。

 

 

おわりに

 入学式の二日後に行われた「全学プロジェクト・問題解決学入門」の説明会では、履修条件として二つのことを強調しました。一つは「自分の意思で選択すること(友だちがとるから付き合いではダメ)」。もう一つが「この授業は、週一度の授業中だけで完結する授業ではない。チームで企業の出す問題に取り組むことになるので、放課後や土日もチームで集まって議論をすることも十分ありうる。そうした真剣勝負のハードスケジュールに耐えられるだけの意欲と体力のある学生であること」。希望者が30名を超えた場合は抽選を行うとも。

 ところが、説明が終わると、潮が引くように学生が601教室から退出しはじめます。「誰も残らないかもしれない」という一抹の不安が脳裏をよぎったことをよく覚えています。教室に残っていた学生は17名。「全員履修を認めます。頑張ってください」。あの日、キラキラと希望に目を輝かせていた17名の学生が一人も脱落することなく、3ヶ月におよぶハードな取り組みを乗り越え、期待した以上の成果を出してくれました。学生たちの頑張りを讃えたいと思います。そして、細田咲江先生。時に行き方に迷い、あきらめそうになる学生を根気づよく励まし、17名全員を笑顔でゴールまで導いてくださいました。ありがとうございました。

謝辞

 全学プロジェクト・問題解決学入門の授業運営にあたっては、2016年度に続き、学内外の多くの皆様にご協力いただきました。以下に記して、感謝の意を表します。ありがとうございました。

 株式会社アートエンディングの西本淳弥社長と株式会社KSPさいたま支社の石井利典支社長には、地域包括ケアや警備事業という学生にとっては「未知の分野」で、常に緊張感をもって、学生たちの思考力や行動力を鍛えていただきました。お二人のお人柄に刺激されて、本人も驚くほどに主体的になれた学生も少なくないように感じます。

(株)KSPの三角武一郎社長は、Project Bの指導のために、石井支社長のほか、岡庭将氏と田代悠介氏を派遣してくださったばかりか、社長ご自身にも一次提案にご出席いただき、学生を激励していただきました。

 埼玉中小企業家同友会事務局には、課題出し企業のご推薦のみならず、両Projectのプレゼンテーションを熱心にご参観いただきました。

 株式会社ベネッセi-キャリアの黒田紀夫氏には、企業との連絡調整に当たっていただくと同時に、事業の改善のための有益な情報やアドヴァイスをご提示いただきました。

 大東文化大学東松山キャリア支援課の酒井敏雅課長と川瀬龍彦氏には、キャリア教育の観点から数多のご助言をいただきました。東松山教務事務室には、PBL用の教室及び教員控室の利用に当たってご配慮いただきました。東松山図書館には、プレゼンテーションのための理想的な空間をご提供いただきました。国際関係学部事務室の宮原輝子事務長には、本事業全般にわたる事務局を担当してもらいました。(国際関係学部長 新里孝一記)

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