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国際関係学部からのお知らせ

2015年03月25日

2014年度現地研修報告―ベトナム

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 今回の現地研修報告は、「I.引率教員の報告」と「II.学生の報告」の二つで構成されています。学生の報告は、提携校でのお別れ会において、学生がベトナム語でプレゼンテーションを行った際に使用したパワーポイントの作品です。作品をもとにベトナム語で行ったプレゼンテーションは提携校の教職員や学生の皆さんに非常に高く評価され、本学学生にとっても、もっとも感動した思い出となっています(帰国後に作品を点検してくださった加藤栄先生に感謝いたします)。

I. 引率教員の報告(篠田 隆)

1.はじめに

 2014年度のベトナム現地研修には教員1名と学生13名(男子6名、女子7名)が参加した。研修期間は2014年8月31日から9月24日までの25日間であった。そのうち、9月3日から9月18日までの16日間、ハノイの提携校で語学研修に参加した。語学研修終了後、ホーチミン市に移動し、9月19日から23日まで市内観光や歴史遺産の見学などを行った。ベトナムでの滞在期間が雨期にあたり、雨で行動が制約されることもあったが、語学研修や自由行動の大きな障害とはならなかった。食体系が日本と異なっているので、当初体調をくずす学生もでたが、徐々にベトナムの気候・食事・風土に慣れ、全員無事に帰国した。研修に参加した学生は提携校での授業や現地日系企業の訪問、そして学生交流をとおして現地の人々の文化や価値観など多くのことを学ぶことができた。

2.現地研修プログラム

 本年度の現地研修プログラムは参加学生の要望も取り入れ、滞在日数は24泊25日、そのうち19日間をハノイ、5日間をホーチミンに滞在することにした。ホーチミンの滞在日数を昨年度よりも若干増やしたのは、ハノイだけではなく、ホーチミンの文化や歴史遺産にも触れ、できるだけバランスのとれたベトナム像を得てもらうためである。

3.提携校での現地研修
(1)提携校の受け入れ体制

 語学研修の提携機関はハノイ国家大学のベトナム言語・研究学部(Faculty of Vietnamese Studies and Language (VSL))である。ハノイ国家大学はベトナム有数の名門校であり、卒業生はベトナム各界で活躍している。語学研修機関のベトナム言語・研究学部は日本を含む世界各地からベトナム語の研修生や留学生を迎えている。
 今回の研修時における学部長はNguyen Thien Nam教授、副学部長はDao Van Hung教授であった。今回の語学研修の大まかな方針はNam教授と話し合い決定した。また、日々の日程調整などは、Hung教授が実質的なコーディネーターとして対応してくれた。学部長秘書がHung教授をサポートし、こちらからの細かなリクエストにも丁寧に対応してもらえた。Nam教授は何度か客員教授として日本に滞在された経験があり、日本の大学および大学生の状況についてよく理解されていたので、本学学生の実状に即した研修計画を作成してもらえた。
 多数の研修生や留学生を迎え入れていることに加え、過去数年間の本学部の引率教員が大東文化大学の現地研修プログラムを先方ときちんと詰めておいてくれたので、受け入れ体制はしっかりとしており、計画したことはすべて実行できた。さらに、こちらの要望も快く聞き入れ、柔軟に対応してもらえた。受入れ機関内の指揮系統も明確であり、担当者が確実に役割を果たしてくれたので、安心して現地研修に専念することができた。

(2)語学研修

 提携機関での語学研修は1日2時間で12日間、計24時間設定された。語学研修は9月3日に開始し、語学研修の最終日である9月18日まで実施された。この間、土曜日と日曜日は観光や自由行動にあてられた。語学研修期間に2度、学生に対する個別のテストが行われた。初回は9月3日に個別の能力判定テスト(筆記と面談)が行われ、9月17日には成果測定のテスト(筆記と面談)が行われた。外国人に対する教育効果をきちんと測定することにより、教育方法を改善したいとのことであった。また、授業最終日の9月18日には学生のプレゼンテーションに備えた発音指導を行っていただいた。
 参加学生数は13名と少人数であったので、クラス分けは行わなかった。授業時間数については、昨年同様に1日2時間とした。1時間目は午前8時から9時まで、若干の休憩をはさみ、2時間目は9時から10時までと設定した。授業はベトナム語・研究学部で行われた。現地の旅行代理店の手配するミニバスで宿舎と校舎間を往復した。片道の所要時間は20分ほどであった。 
 ベトナム語科の2名の教員がベトナム語の授業を担当した。使用テキストはベトナム語の標準的な入門書で、授業は会話の学習が中心となった。参加学生にとって、これまで日本で学習してきた基礎事項を現地で復習する良い機会となった。また、後半の授業では学生のプレゼンテーションに備え、現地の歌の練習も組み込んでもらった。また、学生のプレゼンテーション直前の最後の授業では、学生の作成したパワーポーント資料内のベトナム語の発音指導をしてもらった。
 授業最終日に行った学生のプレゼンテーションは現地の教職員やアシスタント学生に大好評であった。学生は、大部のパワーポイント資料を項目ごとに分担し、ベトナム語で紹介と説明を行った。資料のなかには語学の先生や学部長の映った写真があり、それら写真のベトナム語での説明は拍手喝采で歓迎された。また、学生が皆でベトナムの歌を歌った際には、学部長は一部始終を携帯のビデオにおさめるべく、2度目の合唱を求めるほどであった。提携校の教職員の皆さんにこれほど喜んでいただけ、学生たちにとって忘れられない思い出となった。

プレゼンテーション後の修了式にて プレゼンテーション後の修了式にて
(3)学生交流

 現地学生との交流は、語学の学習とともに、現地研修の大きな柱のひとつをなす。今回のベトナム現地研修では、現地の日本語学校に在籍する学生たちと、料理を作りあいながら交流する機会を得た。本学学生が作った和食は大好評で、半日ほどの短い交流であったが、互いの文化について深く理解するきっかけとなった。また、現地の僧侶が運営する日本語クラスにも本学学生が数回参加し、テューターとしての役割を果たすことができた。この日本語クラスの参加者のなかには本学学生と同年代の若者が多く、互いの趣味や関心について意見交換することができ、大変有意義であった。
 もうひとつ、ハノイ国家大学には日本語コースもあり、学生交流は先方の学生にとっても有益である。それゆえ、来る数年内に学生交流が語学の授業とともに、制度化されることを望みたい。

(4)日系企業訪問

 語学研修期間中に、一度現地にある日系企業の会社を訪問することは以前から行われていた。今回は学生からできるだけたくさんの現地企業・機関訪問をしたいとの要望があり、調整の末、4つの日系企業を訪問することにした。
 ひとつは、現地の代理店を通して予約を入れてもらったホンダハノイ工場であった。この工場に対する見学希望は非常に多いので、原則工場見学は断っているとのことであったが、旅行代理店からの強い希望を受け、特別に応じることにしたとの説明があった。担当者が現地工場の概略を説明した後で、生産ラインを見学させてもらった。当工場は、世界に展開するホンダの主要なバイク工場のひとつで見ごたえは十分であった。その後の質疑応答では、グローバル化と日系企業に関連する、技術、労務管理、現地の人の好むデザインやモデルに関するやりとりが行われた。後日、ホンダの担当者からメールがあり、当日の質疑応答についての感想が送られてきた。

ホンダの工場にて ホンダの工場にて

 東邦工業は群馬県に本社をもち、2002年にベトナムに進出したプラスティック成型の企業である。国内市場だけではやっていけなくなっている事情、プラスティック成型の対象物を拡大し、取引先を拡大する必要のあること、途上国企業からの追い上げが厳しいとの説明があった。質疑応答では、3Dプリンタがどのような影響を与えているのか、技術を一定程度習得した従業員の離職をどのように防止しているのかなど、説明のなかで指摘された困難な状況をどのように打開しようとしているのかに質問が集中した。グローバル化の厳しい側面についての学生の認識が深まった。
 GAコンサルティングはアジアに展開する日系企業にベトナム人および日本人の人材を紹介する会社である。ベトナム人の会社に求めるものが日本人の価値観とまったく異なること、日本人の現地採用が増加していること、現地採用の利点と限界について説明を受けた。現地採用には給与や将来展望の面で大きな限界はあるが、キャリアのひとつとして、その後に生かすことも可能であり、質疑応答ではこの観点からたくさんの質問がなされた。大東文化大学の卒業生でベトナムで活躍している人も多く、ベトナムでの就業は参加学生の将来進路の選択肢のひとつとなっている。この点からも有益な学習機会であった。
 フロンティア・コンサルティングはアジアに展開する日系企業のオフィス開発をサポートするベンチャー企業である。対応してくれたのは大東文化大学英文科の卒業生で、現在同会社の現地部長としてベトナム人スタッフの指揮を任せられており、その経験とベトナムで仕事をすることになった経緯についてお話しいただいた。卒業生がベンチャー企業で生き生きと働いている様子を具体的に知ることができ、また、日本の製造業の海外進出にともない、それら企業を現地でサポートする日系企業も後を追うように、現地展開する様子を実感でき、有意義な会社訪問であった。

(5)小旅行

 ハノイ滞在中、休日を利用し、世界遺産に登録されているハロン湾の見学を行った。ハロン湾は1994年に世界遺産に認められたベトナム第1の景勝地であり、貸しきりのボートで3時間ほどのクルーズを行った。途中、鍾乳洞も訪ね、観光見学を満喫することができ、学生には大好評であった。

ハロン湾の鍾乳洞にて ハロン湾の鍾乳洞にて

 ハノイ滞在期間中の小旅行は1回のみであったが、他の休日に学生は現地アシスタントとともに、ハノイ近郊にある陶器の街を訪ね、現地の民族文化芸術の一端に触れることができた。アシスタントとの交流も深まり、よい体験になった。
 小旅行とは別に、ハノイ到着後すぐに市内観光を行った。当日はベトナムの解放記念日であり、ホーチミン廟の見学を中心に、市内の主だった歴史的施設を訪ねた。ホーチミン廟には長蛇の列ができていた。われわれもベトナムの人々と同様に列に並び、2時間半後に廟に入場できた。廟内での滞在時間は数分に過ぎなかったが、ホーチミンに対する人々の想いの強さを実感できた。

(6)現地アシスタント

 今回の現地研修では現地の学生にアシスタントとしてサポートしてもらった。加藤栄先生のご紹介により、リンさんとトゥアンさんの2名にアシスタントをしてもらうことになった。2名とも流暢に日本語を話す優秀な方々であった。アシスタントには、学生の自由行動時間の使い方についての相談にのってもらった他、語学授業終了後の自由行動時間に学生の希望する箇所に同行してもらった。レストランやデパート、スーパーの情報提供のほかに、戦争記念館や諸種の博物館など学生が個別に関心をもつ施設にも同行してもらった。ハノイ滞在中に、国際関係学部から民族資料室に展示する男女のアオザイを購入して欲しいとの依頼があり、アシスタントの紹介してくれた店で購入することができた。また、学生のプレゼンテーションに備えて、説明文の日本語からベトナム語への翻訳や説明内容の点検も手伝ってくれた。プレゼンテーションの会場でも学生の応援をしてくれ、送別会にも参加してくれた。比較的短期間のハノイ滞在中に学生が研修前に予定していた計画がほとんど実行できたうえ、新たにベトナム社会と文化を理解するうえで重要な施設や事柄を紹介してもらえた。このように、学生がハノイで充実した時間を過ごせたのも、アシスタントのサポートがあったからである。

(7)現地滞在卒業生からのサポート

 今回の現地研修では現地に滞在する本学卒業生からさまざまなサポートを受けることができた。これらの人脈についても加藤栄先生と過年度にベトナム研修を引率されたマーゲル先生からあらかじめご紹介いただいた。出国前から現地滞在卒業生とメールで連絡をとりあい、現地の日系企業訪問や現地学生との交流について、いろいろと手配をしていただいた。そのおかげで、現地日系企業訪問は充実したものとなった。また、料理会をとおしての現地学生との交流も実現できた。さらに、歓迎会や食事会をとおして何度か交歓できる機会をつくっていただいた。本学卒業生が現地で活躍する様を目の当たりにし、参加学生の愛校心もより強まったものとおもわれる。

4.研修旅行

 ベトナムにはハノイから入り、ホーチミンから出国した。ハノイで語学研修を終えた後、ホーチミンに移動し、9月19日から23日まで4泊5日滞在した。この間、20日に半日の市内観光を行い、旧大統領府などを訪ねた。また、22日にはメコン川クルーズに参加し、肥沃なメコン川デルタでの観光旅行を満喫した。他の20日、23日の2日間は自由行動日とし、学生は帰国前の準備や興味のある施設の訪問を行った。今回、ホーチミン市滞在に4泊5日をあてたので、学生は余裕をもって市内観光や帰国準備ができた。ホーチミンはベトナム最大の商業都市で、政治・文化都市のハノイとは趣をまったく異にしている。ホーチミン滞在中に南北分断時代の歴史やベトナム戦争に関する展示に触れる機会があり、当地での滞在も学生にとっては有益であった。

5.現地研修の総括と課題

 今回のベトナム現地研修の特徴は、参加学生がハノイ滞在期間中の小旅行およびハノイ以降の研修旅行の計画策定に積極的に関わったところにある。この結果、今回の現地研修に対する学生の積極性が増し、参加意識が高まった。また、出国前に、学生交流や最終日の晩餐会などを見込んで、司会係、エンタテ係、衛生係などを設けた。すべての学生が各々の役割分担をよく果たしてくれた。
 学生交流も実施でき、大きな教育効果をあげた。とはいえ、学生交流はいまだ制度化されていないので、双方の学生にとって有益であることを確認しあいながら、より頻繁に学生交流が実現できるように事前に調整する必要があろう。
 ハノイ国家大学の受け入れ体制がよく整っているので、お互いを信頼しつつ安心してハノイで過ごすことができた。わたしの専門はベトナム研究ではないが、研修期間中、何ら不安を感じることはなかった。参加学生、引率教員全員にとって有意義な現地研修であった。

II.学生の報告

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