第1図 Morning「朝」 舞台は冬のCovent Garden。中央左の婦人は、祈祷書を運ぶ少年を従えて朝のお祈りに教会へ。道楽者たちが早朝からこの辺りの売春婦と戯れているのを見て、衝撃を受けている。市場に食料を買いに出かける女性たちの後を二人の子供が学校へ急ぐ。教会手前右手に見えるTom King’s Coffee Houseは道楽、放蕩者が四六時中たむろする悪名高い店。 | 第2図 Noon「昼」 時期は春。教会はフランスから逃れてきたユグノーたちの日曜礼拝が終わったところ。画面右半分はイギリスで経済的に栄えるユグノーたちで、伝統衣装をまとう年配者たちと、最新流行服を着る若い世代。誇らしげである。これに対して画面左側は、イギリス下層社会を画く。それは混乱を極め、黒人と情交する女性、配達する料理を落としてしまった少年は泣き、それを拾って食べてしまう少女。喧嘩をした主婦は羊の肩肉を窓から落としてしまう。 |
第3図 Evening「夕刻」 時期は夏の夕方。舞台はロンドンの市民たちが夕涼みがてら訪れ、鉱泉の出る保養娯楽施設、RoseberryのSadler's Wells劇場辺り。劇場が左手に見える。劇場を出て散歩中の市民一家を画く。中央の官能的な妊娠中の妻は、子供の面倒は見ず不貞をはたらき、子供を抱いたおとなしい夫は、彼の背後にいる乳牛の角が重なって、嫉妬の角を生やしているように見え、男性にとっての悩みの種が語られている。この図のみ彫版はB.Baron. | 第4図 Night「日が落ちて後」 舞台はCharing Cross近く。中央左のリボンを首に巻いて正装した人物は、フリ−メイソンの集会から酔っ払ってよろめきながら帰宅途中の地域担当治安判事Tomas De Veilで、酒酔いを厳しく罰しながら私生活はふしだらで悪評の高いことで知られた。道路の真中の焚火に馬が驚いて駅馬車が横転し、助けを求める乗客を右下の二人の男が眺めている。駅馬車はロンドン−ソウルズベリ特急便。左側歯医者の軒下で火を付けた松明を持つ男、馬車に燃える松明を投げつけたのか。 |