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大東文化大学経済学部学部長 中村 年春 教授 |
21世紀に入り、日本社会は歴史的な大転換期を迎えました。
社会のあらゆる領域で大胆な規制緩和が進行し、市民生活を取り巻く環境は大きく変化し、
一人ひとりが自己責任を問われる社会となってきました。
また、少子高齢化が大きな社会問題となるにつれて、将来の生活保障のあり方が国民的な関心事となっています。
人びとの価値観が多様化するなかで、日本の社会保障制度の貧困を嘆く声が日増しに高まっています。
さらに、自然災害や人的災害が頻発し、加えて環境問題が明らかに深刻さを増してきて、
現代はまさに大きな不安を背負ったリスク社会となっています。
一方では、ハイテクノロジー、高度情報システム、グローバリゼーションなどの進展が富の偏在をもたらし、
格差社会の到来が現実となってきました。
このような社会の構造変化のなかで大学教育を取り巻く環境も大きな変化を遂げ、
内容の転換を迫られています。
これからの大学教育で重視されるべきは、学生自らが課題を見つけ、
学び、考え、主体的に判断し、行動し、
よりよく問題を解決する資質や能力を養うことができるような教育システムです。
さらに、自分を律するとともに相手の立場に立って考え、他者を思いやることのできる温かで優しい心など、
豊かな人間性をはぐくむ教育の展開も求められています。
しかし、最近の学生をみると、現代社会が抱える問題への関心が薄く、
また自らの進路や将来設計などに対してもはっきりとした目標をもっているとはいえないようです。
そこで、書物や授業のなかで学ぶ社会経済システムの知識に加えて、
現代経済社会を実感できるような教育カリキュラムが大切となります。
大東文化大学経済学部では、学生に現代社会の仕組みや経済システムの正しい理解を促し、
学生が自らの意思で進路選択や将来設計ができるよう、
これから必要となる社会的適応力(生きる力)をつけさせることを目指しています。
学生の皆さんは、自らを育てる習慣を身につけてください。 いまや大学を卒業し、企業という組織に身を投じることで人生を安定させる時代は終わりました。 組織に忠誠を尽くしてくれる多くの人材を集めて、 その組織の戦略のもとに一丸となる働き方は崩れ始めています。 企業や組織は必要に迫られて、個人がいまもっている能力を手に入れることに必死です。 皆さんは、これからは常に自分は何ができるのか、どのような力を磨いていくべきか、 その可能性に目を向けて歩み続けなければならないでしょう。 大学で学ぶ知識は一つのきっかけであり、 そこを出発点としてさまざまな体験をしながら、自らの潜在能力を見つける旅をしなくてはなりません。 今日手に入れて明日からすぐに仕事に役立つ資格は少ないし、能力は簡単に身につくものではありません。 休むことなく、自分に適した能力を得る努力を続けてください。 経済学部のすべての教職員はそのためのサポートを惜しみません。皆さんの将来に大いに期待します。