21世紀に入り、日本社会は歴史的、構造的な大転換期を迎えています。この構造変革の主要なキーワードは規制緩和であり、ハイテクノロジー、高度情報システム、グローバリゼーション、地方分権、少子高齢、そして地球環境問題などです。このような日本社会の変化のなかで大学教育研究機関を取り巻く環境も大きな変貌を遂げ、内容の転換を迫られています。経済研究所においてもこれまでの研究スタイルを踏襲していくべきか、否か、いま大きな岐路に立たされています。目指すべき方向として考えられるのは、国際経済社会の抱える諸課題の解決に向けたグローバルな研究(とくに本学の場合はアジアに焦点をおいた研究)、空洞化しつつある日本経済の再生に向けた研究、地域社会が抱える諸課題を解決し、地域経済・産業を活性化するための研究、そして環境問題の解決を視野に入れた政策学的な研究などでしょう。

 しかし、これらの研究はいずれも言うほど容易なことではありません。予算とスタッフが限られた一附置研究所だけで取り組めるような研究課題ではないとも言えるでしょう。いまや、附置研究所の枠を超えて学内外の他研究機関と共同した学際的な研究体制が求められています。現在、全国の大学においては学内研究機関を統合する研究所改革がすすめられていますが、当研究所においても改革に着手すべき時期であると考えています。

 大東文化大学経済研究所では、これまで経済社会を理論、実証、歴史、政策的に考察し、諸研究の成果をシンポジウムや刊行物を通して社会に公表してきました。今後も、さらに社会の要請に応え、学内外にその存在を示すためにも実のある研究事業を推進していきたいと考えています。皆様方の尚一層のご理解とご支援をお願いいたします。

経済研究所所長 

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