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2012(平成24)年度の共同研究部会

東洋研究所専任研究員
兼担研究員=本学の学部に本務を持つ研究員
兼任研究員=本学外の専門研究者
特別兼任研究員=本研究所が特に必要と認めた兼任研究員以外の学外研究者

第1班

課題
東洋における異文化の本質的相違性に関する研究
期間
2010~2012年度
概要
今日の複雑な社会情勢を眺める人は、多様な価値観の存在を相互に認め合うことの必要性を痛感するであろう。地球という有限な環境の中で、多くの生命が共存する社会の在り方が模索されねばならない。本共同研究は、こうした「共生社会」の創造を視野において、東洋における異文化及び東西文化に見られる相違性を抽出することを目指している。異文化の根底にある相違性が認識されれば、相互理解への途も開けてくるであろう。21世紀における新しい社会の創造を探求して先駆的な研究を進めていきたい。
メンバー(10名)
  • 専任研究員:松本照敬(主任)・福田俊昭・兵頭徹・山田準・岡崎邦彦・小林春樹
  • 兼担研究員:中村昭雄・田辺清・井上貴子
  • 兼任研究員:片岡弘次

第2班

課題
歴史的にみた中国の対少数民族政策と少数民族の伝統的社会
期間
2011~2013年度
概要
今日の中国は、漢族と55の少数民族を含む56種の民族によって構成される多民族国家であり、中国において漢族の対少数民族関係がもつ意義は大きく、漢族と少数民族との関係は長い歴史を通じて形成されてきたものである。
そこで本研究では、過去において両者のあいだにはどのような関係があり、漢族などによって形成された中国歴代王朝は異民族と呼ばれた少数民族に対してどのような政策をとってきたか、また少数民族側の政治や伝統的な文化、社会組織がどのようなものであったか、などといった点についての実証的な研究を行う。
メンバー(3名)
  • 兼担研究員:岡田宏二(主任)・村井信幸
  • 兼任研究員:由川稔

第3班

課題
20世紀・21世紀における日中関係と中国の対外抵抗・対内改革・世界大同
期間
2012~2014年度
概要
アヘン戦争以後半植民地に陥った中国は、1895年日清戦争に敗れて帝国主義列強に分割される危機に直面した。厳復は課題を「救亡(国家を滅亡から救う)--民主(民を君主の奴隷から国家の主人に変える)」と把握した。外国の侵略に抵抗し、国内の君主専制を改良し、革命し、国家間・階級間の圧迫・闘争がない「世界大同」をめざす、という運動が次々に起こった。その一つである中国共産党の運動をもこの新潮流の中の一つとしてとらえて、過去と現在を分析し、未来を予見する。
10年の長期研究計画(2012~2021年)として「中国共産党100年史」研究を資料の整理を中心に進めたい。
メンバー(14名)
  • 専任研究員:岡崎邦彦(主任)
  • 兼担研究員:内田知行・柴田善雅・齊藤哲郎・篠永宣孝
  • 兼任研究員:伊藤一彦・上野英詞・植松希久磨・窪田道夫・嶋亜弥子
  • 特別兼任研究員:安藤正士・小島麗逸・近藤邦康・中島宏

第4班

課題
昭和社会経済史の総合的研究
期間
2011~2013年度
概要
第4班では、『昭和社会経済史料集成』の刊行に際し、第Ⅰ期の「海軍省資料」全30巻と、第Ⅱ期の「昭和研究会資料」全8巻につき、2011(平成23)年8月の刊行をもち全38巻を完結した。
そこで本研究班では、昭和史の総合的な研究を本格的に進め、研究課題の設定と研究発表とを継続しながら研究成果物の刊行に向けた活動を進めて行きたい。
メンバー(5名)
  • 専任研究員:兵頭徹(主任)
  • 兼担研究員:大杉由香・小湊浩二・武田知己
  • 兼任研究員:石井寛治

第5班

課題
日中文学の比較文学的研究-『藝文類聚』を中心にして-
期間
2011~2013年度
概要
本邦に伝来する最古の現存類書の『藝文類聚』は我が国の古典文学に多大の影響を与えていることは周知の事実である。それが今日に至るまで雑家の書として等閑視されてきた嫌いがある。それ故、未読解の本書を訓読して、原典との校勘、典拠の解明、索引の作成をすることは、単に国文学への影響のみならず、類書学上においても大いに貢献するものであると考える。
その研究成果を逐年刊行して今日に及んでおり、斯学の評価を得ている。
メンバー(8名)
  • 専任研究員:福田俊昭(主任)
  • 兼担研究員:日吉盛幸・浜口俊裕・中林史朗・藏中しのぶ
  • 兼任研究員:芦川敏彦・成田守
  • 特別兼任研究員:遠藤光正

第6班

課題
西欧植民地主義再考
期間
2011~2013年度
概要
西欧植民地主義の成立、発展、思想的背景については数多くの研究がなされて来た。これら西欧植民地主義の歴史研究はヨーロッパと新大陸つまり大西洋世界、ヨーロッパと旧大陸つまりインド洋と太平洋世界を対象とし、それとは別に植民地宗主国の歴史研究が存在した。
これら大西洋世界における西欧植民地主義の歴史研究からはインド洋と太平洋世界における植民地主義が見えてこない.逆にインド洋と太平洋世界における西欧植民地主義の歴史研究からは、大西洋世界の植民地主義は見えてこない。
そこでこの研究班では、大西洋世界、植民地宗主国、インド洋と太平洋世界の3大研究対象を比較統合し、西欧植民地主義を再考することを目的に、いくつかの個別的研究を分担して研究しようとする物である。
メンバー(5名)
  • 専任研究員:山田準(主任)
  • 兼担研究員:瀧口明子
  • 兼任研究員:岡倉登志・齋藤俊輔
  • 特別兼任研究員:生田滋

第7班

課題
唐・李鳳撰『天文要録』の研究(訳注作業を中心として)
期間
2010~2012年度
概要
『『天文要録』の考察[一]』(2011年3月)として、その第1冊(巻一)の、訳注を中心とした研究成果を上梓した前田尊経閣文庫蔵『天文要録』(唐、李鳳撰)に関する研究を継続する。具体的には、同書第2冊(巻四)について同様の作業を継続し、完全原稿の完成を期する。
メンバー(11名)
  • 専任研究員:小林春樹(主任)
  • 兼担研究員:渡邉義浩
  • 兼任研究員:小坂眞二・小林龍彦・近藤正則・中村聡・中村士・細井浩志・山下克明
  • 特別兼任研究員:進藤英幸・濱久雄

第8班

課題
和漢比較文学の研究-「古金石逸文」を中心にして-
期間
2012~2014年度
概要
ここでいう「古金石逸文」とは中国唐代の墓誌銘をいう。その研究は、まだ緒に着いたばかりで、訓読は勿論のこと、注釈書さえない。この研究班が先鞭となるべく、本文の翻刻を始め、校異、訓読、語釈、現代語釈を行い、考説・参考などを加えて刊行することを目標とする。
尚、「古金石逸文」に関連する書籍の研究も含む。
これが日本文学の研究への一助となれば幸甚である。
メンバー(3名)
  • 専任研究員:福田俊昭(主任)
  • 兼担研究員:藏中しのぶ
  • 兼任研究員:マリア・キアラ・ミリオーレ

第9班

課題
茶の湯と座の文芸
期間
2011~2013年度
概要
平成16年度~18年度日本学術振興会科学研究費補助金・基盤研究(C)(2)「茶の湯と座の文芸の本質の研究ー『茶譜』を軸とする知的体系の継承と人的ネットワーク」の成果および、2008~2010年度の東洋研究所研究班「茶の湯と座の文芸」の成果として刊行した『茶譜 巻一注釈』『茶譜 巻二注釈』『茶譜 巻三注釈』を発展的に継承すべく、江戸時代中期寛文年間の成立とされる茶道百科事典『茶譜』全十八巻の注釈研究を継続しておこなう。研究分担者は、科研費研究から継続して参加する藏中しのぶ(日本文学・上代中古文学)、福田俊昭(中国文学)、相田満(情報学・中古中世文学)に加えて、安保博史(日本文学・近世文学)矢ヶ崎善太郎(建築史・茶室建築)を新たに迎え、茶道文献を対象とした学際研究をめざす。
メンバー(5名)
  • 兼担研究員:藏中しのぶ(主任)
  • 専任研究員:福田俊昭
  • 兼任研究員:相田満・安保博史・矢ヶ崎善太郎

第10班

課題
『晉書』の研究
期間
2010~2012年度
概要
現在、二十四史に含まれる『晉書』は唐代の編纂にかかるもので,史料的に偏向が多いと言われている。唐修『晉書』の原史料となった十八家『晉書』は,断片的ではあるが,類書に散見する。従来から言われてきたような偏向が,果たして『晉書』に存在するのか否か,という問題を『晉書斠注』および『十八家晉書』を利用した校補本『晉書』の作成により解明していくことが,本研究の目的である。
メンバー(9名)
  • 兼担研究員:渡邉義浩(主任)・髙橋康浩
  • 専任研究員:小林春樹
  • 兼任研究員:池田雅典・石井仁・小林聡・仙石知子・堀池信夫・町田隆吉

第11班

課題
イラン文化圏における伝統と変容の研究-フィールド調査資料の再考-
期間
2012~2014年度
概要
ここでいう「イラン文化圏」とは、現在のイラン国(イラン・イスラーム共和国)に限定するものではない。それはインド文化圏、中央アジア・トルコ文化圏、アラブ文化圏など隣接する文化圏との歴史的交流のなかで育まれた広域の文化圏をさしている。同様に、「文化、文化圏」とは人間の生活舞台である自然生態環境、生業を基盤とした経済活動、その上に展開する社会や文化を含む総体を含んでいる。
本研究では、これまでの日本人を中心とする現地フィールド調査で収集したイラン文化圏における基層文化とその変遷に関する一次資料の整理と読みかえし作業をとおして、自らの新しい研究手法を確立することにある。その際、3年間の研究成果はデジタル化による体系的整理と公表をめざす。
メンバー(6名)
  • 兼担研究員:原隆一(主任)
  • 専任研究員:山田準
  • 兼任研究員:鈴木珠里・南里浩子・林裕・吉田雄介

第12班

課題
岡倉天心(覚三)にとっての「伝統と近代」
期間
2012~2014年度
概要
岡倉天心(1862-1913)は、幼時より漢籍とヘボン塾で英語を学び、東京開成学校に入学、1877年東京大学で政治学、理財学ならびにフェノロサについて哲学を学び、卒業後、フェノロサの日本美術研究に協力し、古美術の研究と新しい日本画の樹立を目ざした。86年文部省の美術取調委員としてフェノロサとアメリカ経由でヨーロッパを巡り翌年帰国、東京美術学校の創設、90年校長に就任した。
この間美術専門誌『国華』を創刊、日本絵画協会主宰、帝室技芸員選択委員、古社寺保存会委員に任ぜられ、98年校長を辞職、橋本雅邦、横山大観、菱田春草、下村観山らと日本美術院を創設、新しい日本画を目ざして美術運動をおこした。1904年(明治37)大観、春草を伴い渡米し、ボストン美術館の仕事にあたり、05年同館の東洋部長となり、06年ニューヨークで『茶の本』を出版、その年の末に日本美術院を茨城県五浦へ移し、大観、春草、観山らと住み、07年文部省美術審査委員会委員となり、08年国画玉成会を結成、10年東京帝国大学で「泰東巧芸史」を講義した。翌年欧米旅行を行い、ハーバード大学からマスター・オブ・アーツの学位を受けた。続いて12年インド、ヨーロッパを経て渡米し、13年(大正2)病を得て帰国、療養に努めたが、同年9月2日新潟県赤倉山荘で没した。英文著書『東洋の理想』(1903)、『日本の覚醒(かくせい)』(1904)、『茶の本』(1906)などは外国人はもちろん、翻訳されて広く日本人にも影響を与えた。
岡倉天心研究はまだまだ研究されなければならない点あるが、本研究部会においては、岡倉天心の「伝統と近代」に着目し幅広い研究を進めて行きたい。
メンバー(8名)
  • 兼担研究員:田辺清(主任)・宮瀧交二・篠永宣孝
  • 兼任研究員:池田久代・岡倉登志・岡本佳子・川嶌一穂・依田徹
  • 機関誌 東洋研究
  • 図書館
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