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国際関係学科国際文化学科

2014年度現地研修報告-中国

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 2014年度、8月3日から8月30日までの28日間にわたり中国現地研修が行われました。初日は雨が降っていて、空が濁って見えたことが印象に残っています。PM2.5による中国の大気汚染の影響で、汚染が著しい北京ではなく、今年も去年と同じく上海に研修に行くことになりましたが、それでも日本と比べたら上海の空気はとても汚れていると感じました。また他の印象としては、上海は毎日気温が四十度を超える暑さだと聞いていましたが、一か月を通してそれほど暑い日は少なかったと思います。お世話になった大学の先生方も、去年と比べて今年の夏はとても涼しいとおっしゃっていました。

 空港からはバスに乗り、上海師範大学に向かいました。バスの中から見た空、車、人、中国語で書かれた文字、建設途中の建物などを見て、「わたしは今中国にいるんだ…」という実感がだんだん湧いてきて、期待と不安で胸がいっぱいになりました。私たちは大学の中にある留学生用の学生寮で一か月の間過ごしました。学生寮は想像より少し古びた印象でしたが、特に大きな不自由はなく過ごすことができました。

 授業は中国人の女性の先生が二人、担当してくださいました。もちろん、授業はすべて中国語で行われるので、はじめのころは言葉の意味が分からず戸惑いもありました。しかし、先生方がパワーポイントやゲームを使った楽しい授業をしてくださり、回数を重ねるごとに授業がとても楽しくなっていきました。授業内容は、中国での生活で実践的に使うことのできるものが多く、授業で習った単語を現地の人に使い、反応があるのが嬉しかったです。また、授業が終わった後に中国式書道や中国の歌や、太極拳をみんなで体験しました。とても楽しかったです。













 最初の週は、日本と中国との習慣や文化の違いに慣れるために毎日必死でしたが、出会うもののすべてが新鮮で楽しかったです。本場の中華料理は私たち日本人にとっては少し油っこく、慣れるまではお腹を壊す人もいましたが、とても美味しかったです。中国で有名な小籠包やエッグタルトや珍珠奶茶(タピオカミルクティー)を食べたことが特に思い出に残っています。
午前中は授業で、午後は自由行動の時間だったのでたくさんの観光地に行くことができました。買い物をしたり食べ歩きをしたり、夜は、外灘という夜景の綺麗な場所へ行き、ライトアップされた上海タワーを見ました。とてもオススメの場所です。

 週末には、杭州と南京へ国内旅行に行きました。どちらも上海とは違った雰囲気で、遊覧船に乗ったり中国式のお茶の飲み方を楽しんだり、様々な体験をすることができました。杭州に旅行に行ったときは生憎の雨でしたが、晴れた日は風景がとても綺麗だそうです。特に印象に残っているのは、南京大虐殺記念館に行った時のことです。記念館の外壁には、大きな文字で「300,000」の数字が、犠牲者の数として掲げられていました。中の展示物にとてもショックを受けましたが、改めて「平和」と「友好」について考えさせられました。日本にいて教科書を読むだけでは決して知ることのできないものでした。

 中国には、やはり、反日の感情を持った中国人がいたり、日本では見ることのない物乞いの姿に、ショックで心が折れそうになった時もありましたが、親切にしてくれた中国人もたくさんいて、楽しく過ごすことができたと思います。文化や習慣の違う国で暮らしたことで、異文化交流の意味を肌で感じることができました。また、毎日中国語を耳にしていたので語学力の向上も感じられ、もっと中国語を勉強したいと思いました。それだけでなく共に中国語を学ぶ友人との親交を深められたことも、今回の現地研修で得た大切なものです。

 最後に、研修でお世話になった井上先生をはじめ現地の教員の方々やサポートしてくださった皆様に感謝を申し上げます。