書道学科
書道学科からのお知らせ
「大東文化大学青山杉雨賞」の授与式が6月6日、板橋校舎で行われ、受賞者5人に賞状、目録、記念品が授与された。
教育研究支援金の寄付の申し出を受けて2010年に設けられた同賞は、本学元文学部教授の青山杉雨(さんう=本名文雄=)氏のご遺族から教育研究支援資金の寄付申し出を受けて制定。同学部書道学科、大学院文学研究科書道学専攻に在籍中に学内外の書活動において特に優秀と認められる者に授与される。
太田政男学長は「受賞された方々には、今後さらなる研鑽を積み、書作・書学において研究の力をつけていってほしい」と称えた。
青山家を代表して長男の慶示氏は祝辞で「こういった賞は、関係者から関係者へと送られることが非常に多いが、受賞されたみなさんには、書を世の中で身近に感じられるような、社会に書を広める活動に力を入れていただければ」と述べた。
受賞者と受賞理由は次の通り(敬称略)
湯淺 圭祐
湯淺圭祐さんは、修士論文「倪元璐の書風変遷‐造形性の特徴から‐」にて本学大学院博士課程前期課程を修了しました。修了制作展では6尺×10尺という大作にも挑戦しました。
公募展では第32回読売書法展にて「特選」受賞、また昨年の第2回改組新日展において初入選を果たすなど活躍中です。現在は八王子実践高等学校、埼玉県立三郷高等学校で非常勤講師として教鞭をとり、後進の育成に励んでおります。
舩田 聖也
舩田聖也さんは、第31回、第32回と読売書法展において「特選」を連続受賞、また第1回、第2回改組新日展に連続入選を果たしました。公募展においての書作活動の活躍も顕著でありますが、現在も本学大学院博士課程前期課程に在籍中であり、学部在学時には台湾に留学をした経験もあるなど幅広い活動が認められます。今後は書作活動の引き続きの活躍と、書学面の論文等での活躍も望まれます。
藤井 世樹
藤井世樹さんは、本年3月に書道学科を卒業、在学中は副総括として学年を支えました。卒業制作展の運営にも活躍し、学生から信頼の厚い学生でした。公募展では読売書法展での「秀逸」、謙慎書道会展では「特選謙慎賞」、第2回改組新日展において新入選を果たし、主に明末清初の作家である傅山をベースとする行草書作品を発表されています。書作活動において益々の活躍が期待されると共に、現在は山形県立北村山高等学校にて常勤講師として教鞭を執っている様に、後進の育成にも期待がかかります。
三宅 厚史郎
三宅厚史郎さんは、現在文学部書道学科4年生に在籍中の学生です。一昨年、第1回改組新日展において新入選を果たし、第32回読売書法展でも「秀逸」を受賞いたしました。書作活動の活躍が顕著なだけではなく、昨年度は大東文化大学書道部第93代幹事長として100名を超える部員をまとめ上げリーダーシップを発揮しました。今年度卒業予定ですが、卒業論文や卒業制作に大きな成果を挙げることが期待されます。
來司 信博
來司信博さんは、現在文学部書道学科3年生に在籍中の学生です。読売書法展での「特選」、謙慎書道会展での「推薦顧問賞」などの入賞をはじめとする活躍のほか、昨年度の第2回改組新日展でも新入選を果たしました。また書道学科主催の各展覧会の作品や書道学科統一模試での成績は目を見張るものがあります。一身に書道に取り組むその姿勢が今後、書道学科の同輩や後輩達により良い刺激を与えてくれることを期待しています。

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55年4月から、本学の講師となり、59年から86年まで教授をつとめた。69年から85年の16年にわたり本学書道文化センター(現書道研究所)の初代所長をつとめ、松井如流氏、熊谷恒子氏、今関脩竹氏、宇野雪村氏、浅見筧洞氏らとともに大東書道の礎を築いた。
青山氏は、63年に『周易抄』で日展文部大臣賞を受賞したのをはじめ、65年には『詩経の一節』で日本芸術院賞を受賞。また、謙慎書道会理事長を歴任する傍ら、伝統の書に立脚しながら現代感覚の高い独自の表現様式を確立し、さらには後進の指導や団体の育成、国際交流にも尽力したその功績が認められ、88年に文化功労者、92年文化勲章を受章。