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英米文学科

2021年度英米文学科講演会が開催されました

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 2021年11月17日に英米文学科講演会をZoomのウェビナー形式で開催しました。講師は神奈川大学教授の大島希巳江先生。ご講演タイトルは「英語のジョークと日本語の笑い:ユーモアに見る文化の違い」でした。

 本講演の大テーマは、先生がご専門とされるユーモア学。そのユーモア学の中で、日本と英語圏ではジョークの意味合いが異なるとよく言われるそうですー例えば、英語圏ではジョークを言うこと自体が他者への思いやりーだから初対面でもジョークは歓迎ーであるのに対し、日本では「内輪の結束」を高めるものーだからジョークは打ち解けた仲間内で言うものー等々。その一方で大島先生は、世界を渡り歩き英語落語を実践しながら、文化の違いを超えたユニバーサルな笑いとは何か?を追求されています。 そして神奈川大学の英語の授業で実践されている英語落語  (夫婦関係のもの、世代のギャップに関するもの、等々)をご紹介頂きました。

 講演の締めくくりとして、ユーモア学の立場から私たちへのメッセージを下さいました。一つは、ユーモアとは社会常識や期待される常識からの逸脱、つまり「枠の外」で考えること(Think outside the box)がユーモアなのだということ。そしてもう一つは、ユーモアとは技術であって、先天的な才能ではないこと。ということは、誰でもユーモアを身に付けることができるのだということ。

 本講演では、8名の学生がZoomのウェビナーに登壇し、大島先生ご紹介のユーモアを鍛えるためのゲームに参加してくれました。参加してくれた学生の皆さん、ありがとうございました。

 ユーモアについて真剣に楽しく考えるユーモア学なる深い世界をご紹介下さった大島希巳江先生に、心から御礼申し上げます。コロナ禍で暗いニュースばかり続くこの時代にあっても、ユーモアを忘れず生きていくことを教えてくれた、意義深い講演会でした。