大東文化大学 2025春期オープンカレッジ
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今いまい井 秀ひでかず和荒あらい井 礼れい 大東文化会館東松山キャンパスオンライン講座開講講座開講講座語学講座レベルの目安お知らせ六りくちょう朝時代の『捜そうじんき神記』や北ほくそう宋時代の『太たいへいこうき平広記』、明みん代の『剪せんとうしんわ灯新話』、清しん代の『聊りょうさいしい斎志異』など、中国において古来よりたくさんの「小説」(文ぶん言げん小説)が制作され、今に伝わっています。「小説」とは、古くは「取るに足らないつまらない話」(『荘子』外物篇)という意味で、それが数千年の時を超え、現在の「小説」(ストーリー性のある話)にどのように繋がっていくのか、今回は中国の古典小説の面白さや魅力について、具体的な例を挙げながら、総論的な観点からお話しします。小こづか塚 由よしひろ博357月19日(土)10:30~12:007月26日(土)10:30~12:00中国古典小説の展開8月2日(土)10:30~12:00東洋研究所 兼担研究員大東文化大学文学部中国文学科教授東洋研究所 兼任研究員大東文化大学文学部中国文学科非常勤講師東洋研究所 兼任研究員共立女子大学文芸学部文芸学科准教授中国の文ぶん言げん(書き言葉)小説には、怪事を事実として記した「志しかい怪小説」と、フィクションを加え、起承転結が意識して書かれた「伝でんき奇小説」があります。前者は六朝に盛んになり、以後も継続して著されます。後者は唐宋に盛んになり、以降は「桃とうかせん花扇伝奇」のような白はくわ話(口語)文学として発展します。今回は六りくちょう朝の『捜そうじんき神記』、清しん代の『聊りょうさいしい斎志異』・『閲えつびそうどうひっき微草堂筆記』など、同じ志怪でも、時代や作者によって、表現がどう変わっていくのかを見てみましょう。江戸期に出版された小説には、中国古典を典拠(元ネタ)とした上で、話の舞台となる場所や時代、キャラクター設定などに変更を加えたものが多くあり、こうした方法を「翻案」といいます。たとえば明みん代の瞿くゆう佑『剪せんとうしんわ灯新話』に載る怪談「牡ぼたんとうき丹燈記」は、浅あさい井了りょうい意『伽おとぎぼうこ婢子』所収「牡丹燈籠」などに翻案され、その後の日本の文芸作品に強い影響を与えました。『剪灯新話』から『伽婢子』への影響を軸に、翻案という技法が持つ魅力について考えてみましょう。会  場 大東文化大学 東京板橋キャンパス交  通 東武東上線『東武練馬駅』下車中国古典小説の世界への招待怪談「牡ぼたんどうろう丹燈籠」の来歴―中国古典の翻ほんあん案と江戸の文芸―問合せ先日程・テーマ・講師大東文化大学 東洋研究所主催:大東文化大学東洋研究所講 義 概 要Email:tokenji@ic.daito.ac.jp物語の宝庫である中国の古典小説、とりわけ文ぶんげん言小説には、神仙・妖怪等を記した志しかい怪小説や、実在の人物の逸話である志しじん人小説などがあり、その数は数え切れないほどです。これらは日本でもよく読まれ、怪談『牡ぼたん丹灯どうろう籠』や、芥川龍之介『杜とししゅん子春』、中島敦『山さんげつき月記』など、中国の小説を元ネタにした日本文学作品も少なくありません。以上について、高校生・大学生以上の年齢層を対象に、大東文化大学東洋研究所の研究員が具体的に解説します。大東文化会館から無料スクールバスで約7分又は国際興業バス「浮間舟渡駅」行「高島六の橋」下車ほか※定員になり次第締め切りといたします。※上記期間以前の受付はいたしません。※受付が完了しましたら、会場と交通アクセスの詳細を含め、メールにてご連絡を差し上げます。※申し込み日から3日以内に完了のメールが届かない場合は、お手数ですが、メールもしくはお電話にてご連絡をお願いします。※例年と異なりますのでご注意ください。(板橋区高島平1-9-1)受講料 無 料定  員 30名(先着順)受付期間 6月23日(月)~7月4日(金)申込方法 インターネットメールのみにて受付     ※以下の項目を明示の上、お申込みください。     1.受講希望回、日程(複数の申込みが可能です)     2.郵便番号  3.住所  4.電話番号     5.氏名(フリガナ)     6.年齢申込先  tokenji@ic.daito.ac.jp注意事項・受付は先着順とさせていただきます。定員を超過した場合は、やむを得ずお断りのご連絡を差し上げることになります。あらかじめご了承ください。・駐車場はありません。お車、バイクでのご来場はご遠慮ください。(自転車専用の駐輪場はあります)TEL: 03-5399-7351 FAX:03-5399-8756 学内イベント情報「東洋研究所夏休み公開講座」7月19日~8月2日(毎土曜日)10:30~12:00中国古典小説の世界中国古典小説の世界

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