MESSAGE院生・修了生からのメッセージ

<法学研究科を修了して、社会で活躍されるOBやOGコーナー>

 法学研究科ではこれまで多数の大学院生が学び、実績を残してきました。これまでの博士論文と修士論文のタイトル一覧をご覧いただくとご理解いただけることと思います。大学院の受け皿として、法律学専攻(修士課程、開設は1977年)、法律学専攻(博士課程、開設は1991年)、政治学専攻(修士課程、開設は1994年)、そして政治学専攻(博士課程、開設は1996年)と順調に拡大・発展してきました。  ここに新企画として、法学研究科で学び、その専門を生かして活躍しているOGやOBの方々を紹介することになりました。大学院進学を考えておられる学部生や社会人の方々の参考にしていただければ幸いです。

長澤愛佳さん

2017年3月

現在の所属:横河ソリューションサービス株式会社 東関東統括本部勤務

①法学研究科で学んだこと:
 私は地方の国立大学で人文学部の学生をしていた頃にカナダについて興味をもち、カナダ政治をご専門とされている先生のいらっしゃる大東文化大学法学研究科に進学したいと考えました。大学院に入ってからは政治学の授業を受けながら、カナダ政治、特にカナダ外交の文献を読み進めていきました。それはカナダや日本、世界について自分の理解を深めていく日々であり、知れば知るほどもっと知りたくなるような学ぶことの楽しさを味わっていた毎日でした。あれだけ自分の興味のある分野に浸ることができた大学院時代は今振り返っても大変貴重な時間だったと感じます。大学院時代を通して知識の面はもちろん、物事に対する考え方においても成長することができたと思います。それは先生方や他の大学院生との会話、そして文献を読んで色んな意見に触れたことが大きな要因です。同じ意見、違う意見で区別しがちだった私ですが、もっと大きな視野で話を聞くことによってより良い考えが生まれてくるのだと今は実感しています。現在は色んな方とお話しをする機会の多い職場に勤めています。大学院時代に培った広い視野を存分に使い、少しでも社会の役に立てるよう頑張っていきたいと思っています。

②受験生へのアピール:
 法学研究科での日々は学ぶ楽しさを実感していた毎日でした。それを支えて下さっていたのが法学研究科の先生方です。私はそれまで政治学を専門に勉強してこなかったのですが、先生方はそんな私にも丁寧にご指導して下さいました。また毎日の授業においても私たちの意見や疑問を尊重して下さったため、授業も主体的に取り組むことができました。
 法学研究科は先生方、他の大学院生、事務の方々皆さんアットホームな印象が強いです。廊下や事務室、研究室で立ち話しすることは研究のいい息抜きになっていました。また区役所の方々とも交流が深く、私は専門ではなかったですが区役所の方々の講義や区長さんの講演会も参加していました。
 さらに私はフィールドワークという制度を使って資料集めのためカナダに一ヶ月ほど滞在しました。フィールドワークは研究目的での海外滞在を応援してもらえる制度で、行く国々によって金額は異なりますが交通費や宿泊費を援助してもらえます。私もカナダでの費用のかなりの部分を援助してもらいました。大学院時代とは学部生としても社会人としても味わえない特別な時間です。ぜひ存分に楽しんでいただければと思います。

鹿谷雄一さん

2005年3月

現在の所属:北海学園大学法学部政治学科准教授

①法学研究科で学んだこと:
 修士課程・博士課程をとおして、戦後日本の地方自治について主に研究をしてきました。諸外国を研究テーマにされている先生方に接し、また、アメリカ・ユタ大学のレベナー先生やフィンランド・タンペレ大学のアンティロイコ先生とヴァルカマ先生といった海外からのゲストスピーカーによる講演会などに参加するなかで、研究の柱となるもうひとつのテーマが必要ではないかと考えるようになりました。
 そうしたときに、幸いにも「外国留学制度に係る奨学金給付生」に採用され、タンペレ大学地方自治学科で1年間学ぶ機会を得ました。博士論文の執筆を本格化すべき時期でもあったのですが、先生方から激励を受け、一歩踏み出す勇気を与えてくれました。今思えば、私に不足している点を先生方は認識されていたのだと思います。留学で得た知見は、現在の教育活動・研究活動において常に意識し影響を受けています。前職では複数の政治学関連科目をひとりで担当していましたので、留学の経験を講義に反映させることができました。
 院生当時は意識していなかったことですが、気づくと、先生方の手法を吸収し、それをモデルとして学部生・院生に対して教育・指導にあたっている自分がいます。法学研究科で学んだ経験は、私を大きく成長させてくれました。

②受験生へのアピール:
 院生の研究生活をサポートする環境が充実している点を挙げることができます。上記で触れた外国留学制度や学内奨学生制度といった支援制度が充実していることです。加えて、研究手法を身に着けるべきとき、あるいは腰を据えてじっくりと研究に取り組むべきとき、いずれにしても集中できる環境が必要です。利用の自由度が高い1人1席の院生室があることは、これをかなえてくれます。これらは、私が研究をするうえでひじょうに大きなものがありました。また、自分自身の研究テーマを追究することも重要ですが、他分野にも関心を払うことで視野が広がり、新たな発見もあり刺激を受けることができます。他の院生とも積極的に交流をもつとともに、第一線で活躍されている先生方は専攻分野や受講の有無を問わず研究上の貴重なアドバイスをしていただきました。
 このようにハードとソフトの両面でサポート環境が整っています。そして、自分自身のこととして、オンオフの切り替えながら、取組むテーマについて誰にも負けない研究を目指して挑戦してはどうでしょうか。

留学生として来日、現在、中国の大学で教える張双蓮さん

2010年3月、博士号(政治学)取得

現在の所属:フフホト民族学院(中国・内モンゴル自治区)管理系副教授

①法学研究科で学んだこと:
 現地の大学で教員をしていたのですが、専門的な知識が不足していたので、もっと研究して教員にふさわしい能力を身に着けたいと思い、大学院に進学することにしました。大学院では、学術研究の厳しさを学びました。また、日本語で論文の執筆やシラバスの作成をするのに、とても苦労しましたが、今になってはいい思い出です。現在、中国内モンゴル自治区にある大学で教員をしていますが、研究活動のみならず、授業の進め方や学生への論文指導には、大学院で学んできた経験がとても役に立っています。
日本に来た当時は、指導教授や日本人の大学院生とどのように接すればいいのか迷うことがありましたが、いろいろ話しをするにつれて、習慣や風習は異なっても同じ人間であることを実感しました。学位を取得し、中国に帰国するとき、指導教授や大学のスタッフ、他の大学院生と別れるのはとても辛かったです。大東文化大学での大学院生活は、とても大切な宝物です。

②受験生へのアピール:
 大学院に入学する前に、十分な日本語能力はもちろんのこと、自分が研究したい分野をある程度勉強しておくことが必要です。外国に住めば、言語の壁や異なる習慣でいろいろ苦労することがあると思います。でも、法学研究科はとてもアットホームなところですから、一人で悩まず、指導教授や大学のスタッフ、他の大学院生に気軽に相談してみましょう。いろいろアドバイスをしてくれると思います。また、他の大学院生と研究分野について話すのも、専門的な日本語能力を高めるいい機会だと思います。大学院生活はあっという間ですから、悔いのないよう頑張ってほしいと思います。

税理士として活躍する田中達也さん

2014年3月、修士号(法学)取得

現在の肩書:税理士法人ナビオ 代表社員、税理士

①法学研究科で学んだこと:
 事業会社(メーカー)に7年半勤務した後に大東文化大学大学院法学研究科の門を叩きました。法学部出身ではなかったため、大学一年生とそう変わらない法律知識からスタートしました。しかし、森教授を始めとした法律研究科の教授の方々の熱心な指導もあり、法学修士として必要な知識を身につけられただけに留まらず、法律を扱うものとして一番大切な、論理的思考力、バランス感覚を身に着けることが出来ました。学問は、本来楽しいもので、決して辛くて苦しいものではないはずのものであることを思い出させてくれました。

②受験生へのアピール:
 現在は税理士法人の代表として税理士業を営んでおります。法学研究科で専攻していた税法はもとより、民法、会社法、行政法などの隣接分野に関する知識や考え方も、税理士としてお客様の税務・会計・財務コンサルティングを行うにあたり、非常に役に立っております。
大東文化大学の法学研究科の指導教授の方々は、日常的な営業活動に内包される、法的な関係や問題に関する疑問に、自ら一定の回答を導くことが出来るまで、とことんお付き合いして下さります。その経験こそが、顧問税理士、コンサルタントとしてお客様の問題解決へと導く力の礎になっています。 私は、そうした実践的な学問をされたいという方に、大東文化大学の法学研究科で法律を学ぶことを強く薦めるものであります。

公共政策学専修コースで学び板橋区役所で勤務する若梅賢治さん

2009年3月、修士号(政治学)取得

現在の所属:東京都・板橋区役所勤務

①法学研究科で学んだこと:
 学部を卒業して民間企業に約5年勤務した後、ゼミの指導教授である中村昭雄先生から大学院に公共政策課程という社会人でも入学できるコースが設置されるというお話しを伺い、自分の可能性を広げるつもりで進学しました。働きながら大学院に通うことは当時の仕事では難しく、最終的に勤めていた会社を退職しましたが、時間の制約が無くなった分、様々な経験ができ、とても充実した時間となりました。
 現在、板橋区役所に勤めていますが、驚くほど今の仕事に大学院で学んだことが活きています。中でも指導教授による修士論文を執筆する過程での様々な指導は自分にとって大きな財産となりました。論文を執筆するためには、先行研究の分析、視察調査やインタビュー調査などのフィールドワーク、自分の考えをまとめる論理的思考力、そして調べたことなどを文字で記す文章力が必要です。そのため、調査し、レポートにまとめ、指導教授に説明して意見交換を行うということをひたすら繰り返しました。地方公務員の仕事において、文書を書く力は必須スキルと言えます。また地域の様々な課題の解決に向けた検討には、論文作成の過程で培った知識や経験が有効だと感じています。当時、こうしたことを意識していませんでしたが、振り返ると大学院で社会人としての基礎力を磨くことができたと思っています。

②受験生へのアピール:
 何を目的として大学院に入学するかにもよりますが、将来、地方公務員になることを検討している方には公共政策論のコースはお勧めです。お勧めする理由は2つあります。ひとつは論文を書く過程で地方公務員として仕事をする力が大きく養われることです。文章力だけでなく、事例を調査する方法、発生している問題の分析、そして問題を解決するための論理的思考力など地方公務員の基礎力となります。
 もうひとつは実践的に学べる機会があることです。大東文化大学は板橋区役所と連携しており、現役の区役所職員が講師となり、区の行政について説明する場が設けられています。特に地方公務員の仕事は多岐にわたり、部外者には具体的にイメージすることは難しいと思います。現役職員が講師となり区の行政を大学院生は学ぶことができるので、とても良い機会だと思います。
 私が考える大学院のイメージをスポーツと重ねると、基本を正しくまた徹底的にトレーニングする場です。一見すると新しいことができるようになったと感じなくとも、基礎力をつけることで様々な状況に対応できる強さを身に着けることができます。現在の仕事に就いて9年目となりますが、仕事を理解するほど基礎力の重要性を感じます。将来のご自身への投資として大学院への進学を検討してはいかがでしょうか。