>教員紹介>林 克
中国哲学史・中国科学思想史
1.著訳書
(1)訓読 説文解字注 石冊(東海大学出版会)
(2)難経校釈(谷口書店)
2. 論文
(1)鄒子五行説考
(2)『素問』標本病伝論の時刻制度
3. その他
(1)『中国養生叢書』解説
(2)Concepts of Qi in Ancient China
※1.(1)は『説文解字』という中国学全般の基礎となる漢字の字書に訓読と訳注を施したもの。
1.(2)は中国医学の原点の一つである『難経』の翻訳と注釈。
2.(1)は陰陽五行思想の大成者である鄒衍の五行説の考察。
2.(2)は中国医学の原点の一つである『素問』の中の時刻制度の論考。
3.(2)は古代のインド,ギリシャ,中国などの生気に関する国際会議に提出した古代中国の気についての報告。
皆さんは恐らく中国の古典や文化に興味を持たれて本学科を志望されたものと思います。中国は歴史の古い国ですから膨大な数の古典が残されています。その中で日本語に翻訳され、これまでに皆さんの目に触れたものはごく一部分でしかありません。私たち中国の古典の研究者もほとんど手をつけたことのない分野がまだ多く残されています。そういう分野の探索は知的好奇心を強く刺激しますが、その探索を行うにはいろいろな基礎的条件が必要です。また、皆さんが活躍する二十一世紀の日本は明治以来の西洋の模倣から脱皮し、日本人自身が未来を切り開いて行かなければなりません。中国の古典の中には未来への有益な示唆が多く内蔵されていると思います。本学科で皆さんが学ぶことは中国の古典を扱うための基礎的知識や方法を身につけることです。学問でもスポーツでも将来の飛躍のためには基礎が重要です。私もまだ勉強中です。皆さんと一緒に一歩づつ進んで行きたいと思います。
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