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研究所勉強会 「関東大震災と現代漫画の萌芽」が開催されました

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12月14日(木)、大東文化大学板橋キャンパス 3-0215で「関東大震災と現代漫画の萌芽」というテーマで新美琢真さん(漫画研究者・元川崎市市民ミュージアム学芸員)を講師に勉強会を開催しました。教員5名、学生15名が参加し、新美さんのお話に耳を傾けました。
新美さんはマンガ研究者で、フリーランスのイラストレーター・デザイナーの傍ら在野のマンガ研究者として展覧会企画・イベントなどを手掛けています。

勉強会では、大正12年(1923)は関東大震災が起こった年であり、都心が壊滅状態になったことから、出版社業界が大きく変化していったことがマンガが現代化に向かう転換点となったことを解説。漫画という言葉は、今泉一瓢が明治20年代に使い始めたもので、元々は「カリカチュア」(特徴を大げさに強調して描いた風刺画)の訳であった。そして、ポンチ絵の語源、漫画定義の変遷、表現の多様化、新聞の常設の漫画欄の登場、外国漫画の翻訳版、欧米で流行っていたタブロイド紙の日刊写真新聞発行、子ども向け教育的な作品としての「正チャン」の登場、「東京パック」が大ヒットし、北沢楽天らの活躍により漫画家が職業確立していったことなどを語っていただきました。