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経営学部の授業「問題解決法B」って?実践をとおして社会で求められる問題解決能力を養う

#東松山#授業・ゼミ#経営学部

大東文化大学の大きな特長のひとつが、科目の豊富さ。学生たちの多様な進路に合わせ、さまざまな学びを提供しています。今回はその中から、経営学部 経営学科「問題解決法B」の授業に着目。同授業では、大学と企業が連携し、受講生たちに実践的な学びを提供しています。

本記事では、そんな「問題解決法B」の詳しい授業内容や狙い、教授や協力企業の社長が授業にかける想いなどをご紹介します。

プロフィール

ダレン・マクドナルド 教授

専門は組織における多様性を活かすダイバーシティ経営の実証的研究。現在は、日本企業におけるビジネス環境の変化と企業文化、人的資源管理などを主な研究テーマに掲げている。
趣味は音楽で、自身で作曲や演奏を行うほか、プロモーターとして活動していたことも。 

 

小倉 希 氏
1866年創業の老舗貿易商社『株式会社エス・アイザックス商会』の代表取締役社長で、ゴルフのドライビングコンテストのプロでもある。
エス・アイザックス商会では、輸出入事業のほか、自社企画ブランドの商品も多数展開。そのひとつである『BRIGAGOLF 飛距離アッププレート』は、ダレン教授からつながった縁で、川本竜史教授の研究室(スポーツ・健康科学部 スポーツ科学科)にて効果検証が行われた。 

 

大東文化大学 経営学部ってどんな学部?

大東文化大学経営学部は、「経営学の知識」と「社会で活かせる実践力」の両方を身につけ、広い視野を持ち、自分で考えて判断できる人材の育成を目的としています。

そんな経営学部が近年特に重視しているのが、問題解決能力の育成です。世界の大学で行われている授業の傾向や、経済産業省が提唱する「社会人基礎力 (前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力)」の定義などをふまえ、これからの経営学部には「自ら問題を見つけ、その解決に向けて主体的に行動する力を養うための授業」が必要であると判断しました。その代表例が、「問題解決法B」の授業です。 

「問題解決法B」ってどんな授業?

今年度の「問題解決法B」の授業では、 株式会社エス・アイザックス商会の協力を得て、学生がグループを組んで同社の商品を販売します。

販売は各グループがアイディアを出して内容を考えたECサイトで行い、販売促進の施策を行う場はオンライン・オフラインを問いません。自分たちが考えたマーケティング戦略がどのような成果を生み出すかを、市場で試します。

また、担当商品の売上の一部が報酬として学生に入るのも特長的なポイント。「自身が起こしたアクションが消費者に響けば、報酬が入る」という、ビジネスの基本を体験できる仕組みです。

 

「問題解決法B」受講生の声

今回、「問題解決法B」を受講している学生の皆さんにも、この授業を受講したきっかけや授業のおもしろさをお聞きしました。

「問題解決法B」を選択した理由は?

・マーケティングに関する専門知識にも興味はありましたが、何より将来どんな仕事をするにも求められる根本的な能力を身につけたいと考えたからです。

 

・「ECサイトで商品を売る中で直面するであろうさまざまな課題を自分で解決する過程」を体験してみたいと思いました。

授業のどんなところにおもしろさや醍醐味を感じますか?

・売上の一部を報酬としてもらえること。モチベーションが上がりますし、成果を出せば報酬が手に入るという社会の基本を体験できるのは、大きな醍醐味だと想います。

 

・大学で学んだ知識を社会で試せるのが魅力的です。理解がより深まるのではないかと期待しています。

授業における目標を教えてください。

・売上目標の達成も重視していますが、何より社会に出たときに確実に活きる力を身につけたいと思っています。自身の成長が一番の目標です。

 

ダレン教授&小倉社長に聞く「授業にかける想い」

「問題解決法B」で、エス・アイザックス商会と連携することになった経緯を教えてください。

ダレン教授:今年度の授業内容を検討するにあたり、私は「成長意欲はあるけれど、何にチャレンジしたらいいかわからない」と感じている学生が多いことに着目しました。近年の学生たちを見ていると、実践的な経験を積みたいという傾向が強まっていると感じます。しかし一方で、その意欲を具体的な行動に結びつけられずにいる学生がたくさんいるんです。
そこで、私の30年来の友人であるエス・アイザックス商会の小倉社長に協力を仰ぎました。彼の会社の事業の一部を、学生たちに体験させてあげられないかと考えたんです。小倉社長は快く引き受けてくれて、ECサイト上で実際に商品を販売する授業を実施できることになりました。学生たちに「次のステップに進むチャンス」を与えられる授業を実現でき、とてもうれしく思っています。

 

小倉社長はどのような想いで授業に協力されているのですか?

小倉社長:授業への協力を決めた理由はいくつかあります。
ひとつは、私自身も経営者の視点から、若い世代の問題解決能力を育成する必要性を強く感じていることです。社会に出れば、誰もが必ず壁に直面するもの。そのときに自分で問題を整理し、解決していける人材は、業界や業種を問わず活躍できるでしょう。大学の授業でチャレンジングなマインドを育てることは、日本社会を強くすることにもつながると考えています。
また、これからの時代の企業は、利益追求だけをしていればいいわけではありません。売上を出す以外の軸で、企業の存在価値を見出すことが求められています。そんな中で当社に何ができるだろうと考えたときに、私は「人を大切にすること」ではないかと考えました。当社は創業160周年を迎える老舗企業ですが、その長い歴史を紡いでこられたのは、たくさんの人に支えてもらったから。これからの時代を背負う若い人を育てることは、回り回って当社を、ひいては社会を支えることにつながると信じていることも理由です。

 

学生たちや社会への貢献のために協力を決められたのですね。

小倉社長:少しでもみなさんのお役に立てるとうれしいです。
でも、授業で得るものがあるのは学生だけではないとも感じています。私たちも、若い世代の方々がどんなことに興味をもち、どのように考えるかを間近で見させてもらい、勉強になっていますよ。

 

学生の指導にあたって大切にしていることを教えてください。

ダレン教授:問題解決能力を鍛えるためには、授業の主体はあくまでも学生でなければならないと考えています。そのため、「私が学生に教える」のではなく、「学生が自ら立てた目標を実現するためにサポートする」という意識をもって教鞭を執っています。イメージとしては、「先生」よりも「先輩」に近い存在でありたいと考えていますね。

 

小倉社長:私も学生たちの主体性を引き出すサポートを心がけています。
例えば、授業時間外でも学生の質問に答える体制を用意しました。当社の営業時間内であれば、スタッフがタイムリーに回答しています。その狙いは、みなさんにモチベーションを高く保ってもらうことです。疑問やアイディアが浮かんでも、週1回の授業でしか回答を得られなければ、どうしてもモチベーションは低下しやすくなりますから。障壁を迅速に取り除いてあげることで、スピード感をもって前に進んでもらえるようにしています。

 

「問題解決法B」の授業をとおして、学生にどのような気づきを得てほしいですか?

ダレン教授:私は常々「挑戦しないとわからないことがある」と思っています。自分で行動を起こして、壁にぶつかって、初めて自身の得意、不得意に気づけるもの。何もしなければ、「自分は何ができないか」すらも永遠にわかりません。学生たちには本授業をとおして、自分への理解を深めてほしいと願っています。

 

小倉社長:日本には今18,000を越える職業があるといわれています。それだけたくさんの選択肢の中から自分の適性や興味にできるだけ合う職業を選ぶには、ダレン教授の話すとおり経験から自分を知っていくことが重要になります。この授業が、そんな経験のひとつになればと思っています。

最後に、学生へのメッセージをお願いします。

ダレン教授:みなさんには、大学での勉強をとおして挑戦を重ね、自らの魅力を知り、納得のいく将来を選択していってほしいです。そんな自分を知るための挑戦は、早く始めた分だけ、魅力を発展させることに時間を割きやすくなります。「いつか」ではなく、ぜひ今から始めてみましょう。

 

小倉社長:大学時代は、勉学に励むと同時に、社会に出る準備もしなくてはならない時期です。自分と腰を据えて向き合い、これから進む道についてじっくり考える時間もぜひつくってください。

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