農業・農村経済論
日本だけでなく世界のほとんどの国が、経済発展を大きな目標にしています。経済発展は貧困の解消など大きな成果をもたらしましたが、人間らしく生きるために必要な量をはるかに超えた物質的豊かさの追及は、環境破壊や資源の枯渇、富の偏在が生む民族間の対立などの問題も生んできました。日本の原発事故やアジアで起きている資源・領土をめぐる紛争は、こうした文脈で理解することも可能です。ここのままでは、環境破壊あるいは資源をめぐる戦争により、早晩世界は破滅するかもしれません。したがって、物質的に十分な必要量をすでに満たした日本などの先進国が率先し、環境破壊や資源の枯渇を生まない持続可能な新しい豊かさの価値観と生活のスタイルを創造し、世界に広めていかなければなりません。
このゼミでは、こうした問題意識から、これからの社会・経済の望ましいあり方や、本当の豊かさや幸福とは何か、などについて、皆で考えていきます。また、自分たちにもできる持続可能な経済活動として、市民グループ(岩殿満喫クラブ)と協力し、キャンパスの近くで里山保全活動(耕作放棄地を利用した米や野菜作り、里山の整備など)を実践します。頭と体を使いながら、本当の豊かさとはどのようなものだろうか、自分にできることは何だろうか、といったことを考えていきます。
国際関係学部
ほかの授業ゼミレポート
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faculty of international relations