ことばの限界を越える-『絵』と『ことば』が意味するもの-『南総里見八犬伝』 外国語学部日本語学科 藏中 しのぶ
「語」が連なって「文」になり
「文」が連なって「文章」になります。
その「文章」に磨きをかけたものが「文学作品」 ことばの芸術です。
ひとつの「ことば」には 古代から現代にいたる 長い「ことばの歴史」があります。
しかし、「ことば」の表現には限界があります。
表現に携わる人々は「ことば」の限界をどうやって乗り越えようとしたのでしょうか。
例えば「絵」を使う漫画、「声」と「動画」を使ったアニメ、「お芝居」や「ミュージカル」なども「ことば」の限界を乗り越える方法のひとつです。
私の研究テーマは「伝・賛と肖像」。「伝」とは「伝記」人の一生を描いた文学作品です。
日本古代の「伝記」は 仏教の寺院で生まれました。仏教的な立場から「伝・賛と肖像」の集大成である『南総里見八犬伝』の「絵」と「ことば」を考えます。
「ことば」が表現しきれないものを「絵」を使ってどう表現しようとしたのかを見ていきたいと思います。