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研究報告会開催のお知らせ


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平成28年度冬季「研究班報告会」


平成28年度冬季「研究班報告会」中止について


2月25日(土)のキャンパス内での部活動、イベント、行事等の実施及びキャンパス内外の施設の使用が不可となった影響により、同日開催予定の「研究班報告会」は中止とさせていただきます。


日 時 : 平成29(2017)年2月25日(土)13:00~
会 場 : 板橋校舎 1号館地下1-B108会議室 ※聴講自由

◆  所長挨拶

◆ 報告1 13:10~13:40
「説話・伝統と東国地域社会史研究」研究班 
題目:東松山キャンパスの史跡
報告者:磯貝 富士男
大東文化大学の敷地となっている東松山岩殿の字南新井地区近辺(岩殿観音の背後の尾根部分で、西から東側に向って傾斜している)の遺蹟・遺物としては、当面、「旗塚」・「判官塚」・「堀カネノ池」が注目されるところである。このうちの「旗塚」についての基本的事実は既に本研究会でも報告してきた。今回の報告では「判官塚」と「堀カネノ池」について、基本的史料を紹介するとともに、若干の考察をして、それら三遺蹟などから窺い知れるところの南新井近辺の土地がどのように利用されてきたかという側面からの大雑把な歴史的見通しを試みる。

◆  報告2 13:45~14:15
「言語学・文献学研究」研究班
題目:景教(中国キリスト教)と道教における用語「三一」(三位一体)の比較
報告者:武藤慎一
「三位一体」と言えば、真っ先にキリスト教が想起されるだろう。もちろん、三一論はキリスト教と非キリスト教を分ける、古代以来の根本的な教義だが、この用語「三一」自体は近代日本の翻訳語ではなく、古代中国にすでに存在していた。もちろん、基本的な数詞の組み合わせなので、それぞれは様々な使われ方がされてきたが、特に「一」は宇宙の根本原理を象徴し、「三」は「四」以上、即ち万物を象徴する。「三一」は、道教にとっても重要な用語の1つである。したがって、781年に唐の長安に建立された「大秦景教流行中国碑」で、キリスト教の神が「三一」と漢訳された時、東西の2つの宗教が出会っていたのである。本報告では、この2つの宗教の用語「三一」の用法の共通点と相違点を文献学的、歴史的、哲学的観点から考察したい。

◆  報告3 14:20~14:50
「東アジアの美学」研究班 
題目:揚雄の賦論――賦によって諷刺はできるのか――
報告者:秋谷 幸治
揚雄は漢代における賦(皇帝に献上する美文の一種)の名手であり、若い時には、「甘泉賦」「羽猟賦」「長楊賦」といった作品を成帝に献上していた。しかし晩年になると賦の献上を無意味と考え、ぱったりと制作しなくなる。具体的に揚雄は、晩年にあらわした『法言』(吾子篇)において、賦を「雕蟲篆刻」と呼び、「壮夫は為さざるなり」(大人が作るべきものではない)と評して激しく否定しているのである。本報告では揚雄が晩年になって賦を否定するに至った理由を、一つは「諷(諷刺)」に対する考え方という面から、もう一つは前漢から新にかけての政治社会の変化という面から明らかにしたい。

平成28年度秋季「研究班報告会」

日 時 : 平成28(2016)年11月26日(土)13:00~
会 場 : 板橋校舎 2号館2階2-0221会議室 ※聴講自由

◆  所長挨拶

◆ 報告1 13:10~13:40
「文化をつむぐ学びのネットワーク」研究班
題目:アートによる教育と公共性――文化をつむぐ学びのネットワークへの視座
報告者:上野 正道
本報告では、グローバル時代のアート教育と公共性をめぐるテーマを取り上げます。19世紀から20世紀にかけて生じたアート空間の変容を近代のさまざまな制度や思想的眼差しの変化との関連でとらえたうえで、アートを日常生活や生命活動全体にかかわる「経験」の角度から定義してそれを民主主義と公共性の視点へと結びつけたアメリカのジョン・デューイの哲学と、彼が1930年代の世界恐慌下で支援した芸術文化事業について紹介します。そして、今日のアートがつなぐ教育と社会の主題を、「大地の芸術祭 越後妻有トリエンナーレ」の実践から検討します。

◆  報告2 13:45~14:15
「近代文学再読」研究班 
題目:明治二十年代ロマンチシズムの源流
報告者:下山 孃子
かつて、亀井勝一郎は「バイブルの翻訳と、二葉亭四迷の『あひびき』等のロシア文学の翻訳と、森鷗外などによって訳された詩集『於母影』、植村正久によって訳された『新撰讃美歌』と、透谷の論文」、この五つのうちで「精神革命」「感情革命」「言葉の改革」に最も与って力の大きかったのが、「植村正久の『新撰讃美歌』」であり、特に「柔軟性というものが、極めて平易な言葉を通してあらわれ、この柔軟性のために感情革命は可能であったのではないか」(久山康編『近代日本とキリスト教―明治篇―』昭和31・4、創文社)と述べた。所謂明治二十年代ロマンチシズムの源流について、植村正久の『新撰讃美歌』に焦点を当てる。実際にキーボードで讃美歌の音楽も聴く。

平成27年度 座談会開催のお知らせ

日 時 : 平成28(2016)年1月30日(土)※聴講自由
講 演 13:00~14:30
座談会 14:40~15:30
会 場 : 大東文化会館 K-0404

2名の講師をお招きし、それぞれに講演をいただいたのちに、座談会に移行します。座談会は、2人の講師を通じて人文科学の他領域の情報を得ながら、共同研究体制のありかたのヒントにし、共同研究の活性につなげようとするものです。専門を越えて活発に座談いたしたく、ご参加をお待ちしております。

◆講 師:二松学舎大学教授 町 泉寿郎 氏 
題 目:日本漢学研究と日本医学史研究
梗 概:人文学系領域の危機が叫ばれ、新たなパラバイムが模索される中、'学び'
が脚光を集め、学術史研究が盛行している感がある。近年、二松学舎大学では21COE
(2004〜09)、SRF(2015〜)において、一貫して'日本学'のための漢文研究を提唱
している。日本漢学と日本医学史、及びその交差地点など、筆者自身の関心に即し
て報告する。

◆講 師:二松学舎大学非常勤講師・同SRF研究支援者 川邉 雄大 氏
題 目:真宗僧による漢学受容と日中文化交流
梗 概:江戸期、真宗僧は学寮(学林)で仏学・真宗学を学ぶ一方、漢学塾で漢学を
学んでいた。なかでも、広瀬淡窓が設立した咸宜園(豊後日田)では、多数の真宗僧
が学んでおり、彼らは幕末明治期に、宗門の中核として本山や海外布教などで活動した。本発表では、幕末期に咸宜園をはじめとする漢学塾で学んだ真宗僧たちが、維新後
中国布教を行うにあたって、現地でいかに清末文人たちと交流していったかについて
明らかにする。

平成27年度秋季「研究班報告会」

日 時 : 平成27(2015)年11月28日(土)13:00~
会 場 : 板橋校舎 2号館2階2-0221会議室 ※聴講自由

◆  所長挨拶

◆ 報告1 13:10~13:40
題 目:中国古代の〈天〉と〈徳〉をめぐって
    「中国古代出土資料研究と草創期の学者たち」研究班
報告者:吉 田 篤 志
梗 概:周代初期に封建制度が確立すると、礼を基調とした道徳的精神文化が芽生える。周代に作られた『書経』や『詩経』には、殷代には絶対的権威であった最高神の〈天〉に対する懐疑的非好意的な言葉(態度)が現れる。これは周人の宗教的権威に対する抵抗、あるいは優位の表明にほかならない。『書経』周書に散見する〈徳〉の強調は、〈天〉に代わる人間的自覚の主張でもあり、為政者の責任と義務を強く求めるものであった。この為政者の〈徳〉による政治は周王朝統治の原理となり、儒家の政治思想の根源にもなった。近年発見された清華簡「説命」篇にも〈天〉と〈徳〉に対する考え方が見える。報告では伝世文献と出土文献に見える〈天〉と〈徳〉について考察する。

◆  報告2 13:45~14:15
題 目:張伯英『法帖提要』に見る米芾碑帖の真偽
    「『法帖提要』所見書人研究」研究班 
報告者:中 村 薫
梗 概:碑帖は真迹に一等譲るものの、今日のような写真印刷や電子画像情報のない時代にあって碑帖は貴重なものであった。時とともに原碑は剥落・喪失し帖は散佚するゆえに、しばしば復刻・復元・再編されて伝来した。ゆえに時の経過の中で贋物混入の宿命も併せ持つ。『法帖提要』は多くの歴代碑帖に言及する張伯英(1871-1949)の著名な論考書である。収録される全527項目の内、米芾に言及するもの150項目、米芾の書を収録する碑帖は86項目に及び、その内容は真偽に関する言及も頗る多い。これは米芾の書が重宝されて来たことを物語る反面、偽帖もまた多く流布したことを示す。本研究では『法帖提要』に見られる張伯英の米帖の真偽判定に関する考え方とその実態について考察するものである。

◆ 報告3 14:20~14:50
題 目:かな古筆複製にみる特異性 ―曼殊院本と蓬莱切について―
    「古筆複製の研究」研究班 
報告者:野 中 直 之
梗 概:戦前、殊に昭和の初めを中心に、数多くのかな古筆の複製が制作された。中でも田中親美氏の関与されたものは、料紙から厳密に復元し制作されるなど、美術的価値を有するほどであった。この一見すると本物と瓜二つに作られた複製でも、細かく観察するとやはり本物とは異なる点が見えてくる。当時、基本的に手作業で作られたこともあり、同じ出版時のものでも、複製ごとに個体差が存する。また、複製の中には版元や編集者などを替えて何度か出版されたものもあり、これらにもそれぞれ差異が見られるようである。
今般、このような点に着目し、伝藤原行成筆「曼殊院本古今和歌集」と同「蓬莱切」の複製の特異性について報告を行うものである。


平成26年度 座談会

日 時 : 平成27(2015)年1月31日(土)※聴講自由
講 演 13:00~14:30
座談会 14:40~15:30
会 場 : 大東文化会館 K-0302

2名の講師をお招きし、それぞれに講演をいただいたのちに、座談会に移行します。座談会は、2人の講師を通じて他領域の情報を得ながら、共同研究体制のありかたのヒントにし、共同研究の活性につなげようとするものです。専門を越えて活発に座談いたしたく、ご参加をお待ちしております。

◆講 師:大東文化大学日本文学科 美留町 義雄 教授
題 目:「うたかたの記」とドイツ美術界の動向について
 ―ミュンヘン画壇の消息より―
梗 概:「うたかたの記」は、画家を主人公とした芸術家小説である。ゆえに従来の研究では、西洋絵画史に関わる分析が積極的に為されてきた。だがその多くは、主人公のモデルである原田直次郎と森鷗外との交流をめぐって考察が進められており、鷗外自身が直面したドイツ美術界の動向と「うたかたの記」の関係については、依然として論究の余地が残されている。本論では、鷗外が滞在していた時期、ミュンヘンではまさにモダニズム芸術の勃興期にあたっていた点に着目し、官(アカ)学派(デミー)が支配していた美術界の構造が大きく揺らぎ始めていた事実を論究する。若き鷗外を取り巻くこうした状況を明らかにしたうえで、あらためて「うたかたの記」を捉え直すと、アカデミーから離れようとする登場人物の動きが視界に入ってくる。本論は、以上の美術・文化史的な動性の中において、この小説を再検証する試みである。

◆講 師:岡山県立大学 中嶋 和夫 名誉教授
題 目:科研費申請書の書き方
梗 概:文部省科学研究費第1段審査における基本的な評点基準を以下の項目に沿って説明しながら、申請書の書き方について概説する。
1)研究課題の学術的重要性・妥当性 (「研究経費」、「研究目的」欄など)
2)研究計画・方法の妥当性(「研究計画・方法」、「研究経費の妥当性・必要性」欄など)
3)研究課題の独創性及び革新性(「研究目的」、「研究計画・方法」欄)
4)研究課題の波及効果及び普遍性(「研究目的」、「研究計画・方法」欄)
5)研究遂行能力及び研究環境の適切性(「研究組織」、「研究計画・方法」、「研究業績」、「これまでに受けた研究費とその成果等」、「今回の研究計画を実施するに当たっての準備状況等」欄など)


平成26年度冬季「研究班報告会」

日 時 : 平成26(2014)年12月6日(土)13:00~
会 場 : 板橋校舎 2号館2階2-0221会議室 ※聴講自由

◆  所長挨拶

◆ 報告1 13:10~13:40
「白居易の「比興」に対する解釈について」
「東アジアの美学研究」研究班 研究班 
報告者:秋 谷 幸 治
『詩経』の「六義」の「比」と「興」については、漢代から六朝に至るまで様々な捉え方がされてきた。唐代になると詩人たちは「比興」を併せて「景物に仮託して思いを表現する」ことと捉え、詩歌制作において「比興」を標榜するようになる。こうした流れを受けて中唐時代の白居易も自身の「諷諭詩」を「美刺興比に関する者」と位置づけ、その意義を強調している。だが白居易は「比」と「興」の順番を逆にして「興比」としており、ここには見逃すことのできない差異も認められる。白居易が「諷諭詩」を定義する際に「美刺比興」ではなく「美刺興比」とした背後には、一体いかなる考えがあったのか。本報告ではこれについて明らかにしたい。

◆  報告2 13:45~14:15
楊上善注『太素』から見た『素問』『霊枢』の「開・闔・枢」の原型と原義
「魏晋南北朝の学術およびその展開」研究班 
報告者:林  克
方技文献の代表的著述である『黄帝内経』は一書として『漢書』芸文志に著録された後、分割され二書として別個に伝承されたり①、分割本が合併されて一書となったり②、分割本に関連図書を加えられて一書となったり③、複雑な伝承過程を辿った。我が班の研究対象としては、西晋・皇甫謐編纂『針灸甲乙経』③、南北朝齊梁間・全元起注『素問』①、初唐・楊上善編纂附注『太素』②、盛唐~中唐・王冰編纂附注『素問』①がある。中国では滅び、我が国でのみ傳承された『太素』に注目し、『黄帝内経』の現在までの傳承本とされる王冰注『素問』および南宋・史崧『霊枢』の文字と対比し、そこから浮かび上がる諸問題を近年の中国における出土文献まで巻き込んで論じてみたい。

平成26年度秋季「研究班報告会」

日 時 : 平成26(2014)年10月11日(土)14:00~
会 場 : 板橋校舎 2号館2階2-0221会議室 ※聴講自由

◆  所長挨拶

◆ 報告1 14:10~14:40
『大東文化大学の歩んできた道』
―ブックレット製作から見た自校史的特色―
「戦前期大東文化学院の教育思想史的研究-「漢学」と「皇学」の関連を軸に」研究班 
報告者:浅 沼 薫 奈
昨年2013年9月に迎えた大東文化大学90周年を機として、ブックレット『大東文化大学の歩んできた道』が刊行された。100頁余りのごくコンパクトな冊子であり、気負わずに手に取り「自校史」に触れてもらうための一助になることを目的としたものである。本報告では、ブックレット編纂から見えてきた自校史教育展開の可能性を検討する。

◆  報告2 14:45~15:15
 芥川龍之介「青年と死と」出典考
―木下杢太郎「十一人の偏盲」をめぐって―
「日本文学に扱われた歴史事象の研究-日本近代文学再読-」研究班 
報告者:小 林 幸 夫
芥川龍之介初期の戯曲「青年と死と」(大正三年)の典拠については、久保忠夫によって帝国文庫『仏教各宗高僧実伝』所収の「龍樹菩薩伝」であることが突き止められている。ただしこれはストーリーの典拠であり、戯曲の中核をなす「欺罔を破る」という思想については不明のままである。この典拠について私見を提示したい。

平成25年度 座談会

日 時 : 平成26(2014)年3月7日(金)※聴講自由
講 演 13:00~15:00
座談会 15:00~15:40
会 場 : 板橋校舎 2号館2階2-0220会議室

2名の講師をお招きし、それぞれに講演をいただいたのちに、座談会に移行します。座談会は、2人の講師を通じて人文科学の他領域の情報を得ながら、共同研究体制のありかたのヒントにし、共同研究の活性につなげようとするものです。専門を越えて活発に座談いたしたく、ご参加をお待ちしております。

◆講 師:東京大学東洋文化研究所 板倉 聖哲 教授
題 目:「東山御物」とは何だったのか?
梗 概:足利将軍家コレクション、東山御物は、当時の中国趣味における象徴的存在であるばかりでなく、日本におけるその後の中国美術鑑賞の趣向を決定づけるものであった。今秋(10月4日~11月24日)、東京の三井記念美術館では「東山御物の美―足利将軍家の至宝」展を開催する。発表者は企画委員として参加しているが、ここでは実際に出陳が予定される作品を中心に具体的な作品を見ながら、そのコレクションとしての特徴を明らかにする。主として絵画と工芸で構成されるが、絵画は「宋元画」が中心となっており、日本にしか伝存しない画家のものも複数含まれている。近年新たに見出されたものや再発見されたものも紹介したい。その上で、東アジア美術のコレクション史の中で位置付けることを試みる。

◆講 師:東京大学大学院人文社会系研究科 大西 克也 教授
題 目:戦国秦漢漢字研究の現在
梗 概:1970年代の馬王堆帛書、睡虎地秦簡の出土を皮切りとして、近年の郭店楚簡、上海博物館蔵楚簡の公表に至るまで、この半世紀近くに相次いだ戦国秦漢期の出土文字資料の著しい蓄積は、秦の文字統一を挟む漢字の一大変動期に関する知見を一変させたと言っても過言ではない。中でも文字統一の本質が、字形の統一のみならず、公的文書における文字遣いの統一を中心とするも内容であることが判明したのは大きな成果の一つである。その一方で考古学的発掘によらない「骨董」資料の増加は、漢字研究に大きな影を落としている。本講演では出土資料の内容を概観しつつ、用字研究の現況と問題点を取り上げたい。

平成25年度冬季「研究班報告会」

日 時 : 平成26(2014)年2月22日(土)13:30~
会 場 : 板橋校舎 2号館2階2-0221会議室 ※聴講自由

◆  所長挨拶

◆ 日本前近代社会における民衆の生活と信仰研究班 (13:40~14:10)
題 目:『東大寺諷誦文稿』と日本古代の旅する僧たち
報告者:藤 本  誠
梗 概:古代の日本において最澄や空海が東国を訪れたことは著名な事実として知られていますが、その他大勢いる都や地方の僧による布教活動は必ずしも注目されてきませんでした。近年の日本古代史研究では、僧が説法の手控えとして使用していた『東大寺諷誦文稿』という史料から、東国に関わる僧の活動の一端がわかるようになりましたので、今回の報告では、古代日本の僧たちが東国に布教活動を行った意味について探ってみたいと思います。

◆ 『昭和古筆名葉集』の研究班(14:15~14:45)
題 目:新出の「散文古写断簡」二種二葉の紹介
報告者:髙 城 弘 一
梗 概:新出の散文古写断簡二種二葉を紹介する。一葉は、後小松院の筆と極められた御伽草子絵巻『七夕のそうし』(『天稚彦物語』)詞の一部、「我倉にある米千穀」で始まる都合3行である。タテ31.8×ヨコ10.7センチ。天稚彦の父である鬼の難題で、蔵にある米千穀を運べといわれたが、多くの蟻の助力でこれもなしとげた、という一節の部分である。もう一葉は、伝藤原為家筆となっている弘法大師行状で、「勅によりてかき給へり」で始まる都合7行である。空海が書いた、皇嘉門の額の字に宿った霊験性を伝える逸話の一部である。タテ12.6×ヨコ11.3センチ。いずれも、ツレがなく稀覯な古筆切として、きわめて貴重な価値を有するものではなかろうか。

◆ 張伯英『法帖提要』研究班 (14:50~15:20)
題 目:
報告者:澤 田 雅 弘
梗 概:続修四庫全書総目提要』の法帖類提要として、張伯英(1871-1949)が著した『法帖提要』は、全530項目からなり、類書中最大の規模を誇ります。同書は真偽の弁別が明確で、書格の論定にも高い見識を示しますが、法帖が稀覯となった現在では、提要が援用する各種情報自体も貴重で、文墨をめぐる様々な編纂事情は文化的資料性が高いと考えます。
 本研究班結成の目的は、研究の前段階として索引を作成することにありました。したがって、本報告は同書に関する新知見の報告とはなりませんが、清代における法帖刊行の動向、及び本書の意義について述べながら、作成を終えた索引の規模や編集方針等について報告します。

平成25年度秋季「研究班報告会」

日 時 : 平成25(2013)年9月21日(土)15:00~
会 場 : 板橋校舎 2号館2階2-0221会議室 ※聴講自由

◆ 「地域における学びと育ち」班 (15:10~15:40)
題 目:「学齢人工内耳装用児の機能的アウトカム」
報告者:齋藤 友介
梗 概:近年、幼児期に人工内耳の埋め込み手術を受け、地域の通常学級で義務教育を受ける聴覚障害児が急増している。他方、我が国では小・中学校の通常学級において、国連・障害者の権利条約(第24条)が求める合理的配慮が提供されていない。本報告では、児童・生徒の通常学級での授業理解や学級活動への参加の実態について発表する。

◆ 「ビアトリクス・ポターが残した日本」班(15:45~16:15)
題 目:「ビアトリクス・ポターが残した日本」
報告者:光藤 由美子
梗 概:ビアトリクス・ポター(1866-1943)は児童文学作家として23冊の絵本を出版したが、絵本用のスケッチだけではなく、風景画、静物画、動物のスケッチ等など、夥しい数の絵を描いている。その中に描かれた「日本」を始め、また彼女(あるいは家族)が所有していた日本製の物品についてを検証する。

◆ 「出土資料よりみた中国古代研究」班 (16:20~16:50)
題 目:1「古公亶父の周原への移住と造営 —『詩経』大雅・緜に見る—」
報告者:吉田 篤志
梗 概:周人の故郷とも言える周原(中国・陝西省の岐山県・扶風県一帯)は、殷代末期から西周初期に造営された建築遺跡や甲骨文が発掘され、最近では貯水池や用水路の遺跡も発見された。報告では『詩経』大雅・緜を中心に周原甲骨等の出土資料を参考にしながら、古公亶父が周原へ移住し、都市を造営した歴史的事実の経緯を再確認してみたい。

平成24年度冬季「研究班報告会」

日 時 : 平成25(2013)年2月23日(土)13:30~
会 場 : 大東文化大学 板橋校舎 2号館2階2-0221会議室 ※聴講自由

◆  所長挨拶
◆ 「言語学と文献学」班 (13:40~14:10)
題 目:「時(トキ)のヤヌス(Janus)は何處を見る―時間概念と言語表現を考える―」
報告者:猪股 謙二
梗 概:F. de Saussure以来の一般言語学の歴史でも時間概念と言語表現を正面に据えて取り組んだ  研究は余りなされていない。人間は「如何に時(トキ)の流転を捉え言語表現化するか」という問題は有限な存在である我々にとって重要課題であるにも係らず未だ「Sapir-Whorfの仮説」を超えていない。今回は時制(Tense)概念を例にふたつの目をもつ神ヤヌスの視点を模索して時間概念の言語化を考察する。

◆ 「日本前近代における信仰と地域社会」班 (14:15~14:45)
題 目:「岩殿・南新井の旗塚について」
報告者:磯貝富士男
梗 概:南新井とは、本学東松山キャンパスが所在する辺りの小字名で、“旗塚”はそのはずれに列立していた小塚のことである。今まで、聞き書きや現状の地理的調査、『武蔵志』や『新編武蔵風土記稿』等近世の地誌類の記録や他地域の事例の調査、この地域に関する中世史料の収集などの作業を行ってきたが、本年度はそのまとめを行い、これら旗塚が、南北長期の貞治2(1363)年8月の「岩殿合戦」の呼称で知られる戦闘における勝者側の戦死者が葬られた墓であることを明らかにした。

◆ 「東アジアの美学研究」班 (15:00~15:30)
題 目:「鎌倉時代における中国書論受容の一端」
報告者:橋本 貴朗
梗 概:似絵研究の資料として知られる「似絵詞」は三国・呉の八絶に準じて当代の名手を論じたものであるが、その「似絵」項については北宋の類書『太平御覧』が主な典拠と判明している。本報告では「似絵詞」のうち「能書」項に着目して、その典拠と内容について検討を行い、関連する藤原定家『明月記』の記述にも考察を加えたい。

◆ 「中国古代における正史の展開」班 (15:35~16:05)
題 目:「蜀漢政権の国際関係-諸葛亮の北伐を中心に」
報告者:渡邉 義浩
梗 概:中国三世紀の蜀漢の丞相である諸葛亮の北伐は、直接、長安・洛陽を攻めるものではなく、涼州を拠点として長安を目指すものであった。そのために、涼州の背後にあたる西域の異民族にかけた積極的な外交攻勢を考察する。

平成24年度秋季「研究班報告会」

日  時:2012(平成24)年9月22日(土) 13:30~16:25
場  所:板橋校舎 2-0221会議室 ※聴講自由
司  会:研究班代表者
◆所長挨拶:13:30~13:40
報告班「研究テーマ」(代表者)/報告者:報告題目 報告20分・質疑応答10分
◆前半部
 1.13:40~14:10「人間学としての文学  歴史の記憶と記録
           -日本近代文学を視座として-」班(代表:下山孃子)
   報告者:杉井 和子 氏(兼任研究員)
   題 目:明治翻訳小説の史的意義 
        -森田思軒『一シリング銀貨の履歴』をもとに-
 2.14:15~14:45「大東文化学院における「漢学」・「国学」」班
                          (代表:尾花 清)      
   報告者: 浅沼 薫奈 氏 (兼担研究員)
   題 目: 木下成太郎と高等教育構想 
        -大東文化学院及び帝国美術学校創設に果たした役割-
◆後半部
 3.15:00~15:30「『昭和古筆名葉集』の研究」班(代表:髙城 弘一)
   報告者:髙城 弘一 氏 (専任研究員)
   題 目:『昭和古筆名葉集』所収「田原切」再考          
 4. 15:35~16:15「魏晋南北朝隋唐時代の解釈学研究」班(代表:林 克)
   報告者:洲脇 武志 氏(兼任研究員)
   題 目:注釈から見た『天地瑞祥志』

平成23年度冬季「研究班報告会」

日時:2012(平成24)年2月25日(土) 13:00~17:00
場所:板橋校舎 2-0221会議室 ※聴講自由
司会:研究班代表者
1.「東アジアの美学研究」班(代表:門脇廣文)     
  亀澤 孝幸 氏(兼任):〈文〉の思想と美学
2.「古筆手鑑の研究」班(代表:髙城弘一)      
  髙城 弘一 氏(専任):新出手鑑『集古帖』とその付属品
3.「魏晋南北朝隋唐時代の注釈学研究」班(代表:林克)
  田中 良明 氏(兼任):『續漢書』天文志に見られる劉昭注の特色
4.「人間学としての文学  歴史の記憶と記録-日本近代文学を視座として-」班(代表:下山孃子)
  奥出 健 氏(兼任):歴史と文学 -十二月八日の作家たち・太宰『新郎』など-
5.「日本前近代における信仰と地域社会」班(代表:宮瀧交二)
  宮瀧 交二 氏(専任):日本古代の民衆と墨書土器-『捜神記』等の記述を参考として-

平成23年度秋季「研究班報告会」

日時:2011(平成23)年11月19日(土) 13:30~17:00
場所:板橋校舎 2-0221会議室 ※聴講自由
司会:研究班代表者
1.「地域の学びと育ち」班(代表:須藤敏昭)
  申 智媛氏(兼任):韓国における「革新学校」を拠点とした学校改革―の事例―
2.「東アジアの美学研究」班(代表:門脇廣文)
  秋谷 幸治氏(兼任):「風刺」「教化」に関する美学範疇の考察―「諷論」と「諷諫」の違いについてー
3.「西周青銅器銘文研究」班(代表:吉田篤志)
  吉田 篤志氏 (専任):中国古代の忠臣―先秦時代の〈忠〉をめぐって
4.「『三国志』の研究」班(代表:渡邉義浩)
  渡邉 義浩氏(専任):郭象の『荘子』注と貴族制

平成22年度「研究班報告会」

日 時:2010(平成22)年11月13日(土) 13:30~17:00
場 所:板橋校舎 2-0221会議室 ※聴講自由
司 会:研究班代表者
1.「日本文学・再読」班(代表:下山孃子)
  小林 幸夫 氏(兼任):芥川龍之介「尾形了斎覚え書」論
2.「大東文化学院の教育思想史的研究」班(代表:尾花 清)
  尾花 清氏(専任):大東文化学院の建学の精神-草創期の学科課程をてがかりに-
3.「古筆手鑑の研究」班(代表:髙城 弘一)
  髙城 弘一(専任):特異配列の手鑑
4.「中国出土景教文献についての研究」班(代表:山口謠司)
  武藤 慎一氏(専任):ハラホト出土シリア語文書におけるキリストのよみへの下り
5.招聘講師
  福島 治氏(東京女子大学教授):ダンテの言語論について
6.招聘講師
  小林 敏男氏(専任):統一テーマ 近代・アジア・大東文化大学

平成21年度「研究班報告会」

日時:2009年11月14日(土) 13:00~16:30
場所:板橋校舎 2-0221会議室 ※聴講自由
司会:河野 芳英 氏(専任研究員)
1.「コミュニティ教育学研究」班(代表:上野 正道)
  呉 栽喜(専任):日米の母子家庭の貧困問題と母子福祉政策の改革
2.「中国美学研究」班(代表:河内 利治)
  荻野 友範氏(兼任):戦国時期における「詩言志」の「志」の解釈をめぐって
3.「魏晋南北朝隋唐代の注釈学研究」班(代表:三浦 國雄)
  洲脇 武志(兼任):『文選』李善注に見える顔師古注について
4.「西周青銅器銘文研究」班(代表:吉田 篤志)
  成家 徹郎(兼任):蘇編鐘銘文、来鼎銘文に見える日付の実年代
5.「“伝統”と“史実”~武蔵地域を中心とした古代中世東国史の再検討」班(代表:宮瀧 交二)
  磯貝 富士男(専任):岩殿・阿弥陀堂の歴史学的検討

平成20年度「研究班報告会」

日時:2008年11月15日(土) 13:00~16:20
場所:板橋校舎 2-0221会議室 ※聴講自由
司会:磯貝 富士男 氏(専任研究員)
1.「日本近代文学・再読」班(代表:下山 嬢子)
  高橋 真理(兼任):川端康成『南伊豆行』とその周辺
2.「上海楚簡の研究」班(代表:池田 知久)
  名和 敏光(兼任):『上海博物館蔵戦國楚竹書』「慎子恭曰倹」
3.「諸相を呈した古筆切の研究」班(代表:髙城 弘一)
  中村 健太郎(兼任):古筆家の鑑定活動について
4.「松川二郎のビアトリクス・ポター作品解釈について」班(代表:河野 芳英)
  河野 芳英(専任):ビアトリクス・ポターの『ピーターラビットのおはなし』の日本語訳について
5.「『万葉集』現行注釈書の比較研究」班(代表:山口 敦史)
  上野 修(兼任):柿本人麻呂安騎野の歌―作歌の意図をめぐって―


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