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寄付者の声

教師時代に自身も支えられた図書をとおして、
大学の未来に貢献したい

加藤 普章 様

法学部政治学科の黎明期に着任
カナダ留学の経験を活かした授業を工夫

私が大東文化大学に着任したのは、1990年のことです。法学部に政治学科が新設されたタイミング、まさに学科の黎明期に声をかけてもらい、教鞭をとることになりました。

主に担当したのは、政治文化論と北アメリカの政治に関する授業やゼミです。私の考えでは政治学は理論を学ぶ学問なので、学生さんには理屈の話をします。ただ、私の授業ではそれだけにとどまらず、最新データや事例を併せて提供するようにしていました。学んだ理屈を活かして、応用という意味で現状分析までできるようになってもらうためです。
それから北アメリカの政治の授業では超大国アメリカと英系カナダと仏系カナダの共存・協調を目指すカナダを比較しながら、それぞれの政治のあり方や関係性などを紹介。私は1980年5月から6年間にわたってカナダの大学へ交換留学生として留学していたので、現地で培った知見を活かしつつ、学生のみなさんと一緒にさらに理解を深めました。私個人としても、大変おもしろい経験ができたと感じています。

そうした政治学の授業の中で私が大切にしてきたのは、社会に生きる全員で政治を共有するためのルールやマナーを伝えることです。民主主義の最も重要な要件は、「誰もが政治に参加できること」でしょう。しかし、政治に参加することは、決して自分勝手に意見をとおそうとすることではありません。学生のみなさんには、公平性を常に意識しながらみんなで政治を運用していくという「正しい政治参加」を実現する方法を伝えてきました。

学問を学ぶだけでなく、人としての成長も目指せる
多様なチャレンジができるのが本大学の魅力

私は、大東文化大学の魅力は学問にのみあらずと考えています。例えば、部活やサークル活動の選択肢が非常に豊富で、熱心に取り組んでいる学生が多いですよね。そして、個性の異なる2つのキャンパスがあり、大学生活の幅を広げられることも大きな魅力です。東松山キャンパスでは、自然に囲まれた穏やかな環境でのびのびとキャンパスライフを送れます。一方の板橋キャンパスは、都心へのアクセスがよく、就活をはじめとした学外での活動を展開しやすいはずです。

総じて、「学問プラスアルファのチャレンジ」ができる環境が整っている点は、大東文化大学の大きな特長といえるのではないでしょうか。大学生活の中で学問以外にもさまざまな学びを得たい方は、きっと当大学を「恵まれた環境」だと感じると思います。また法学部長に就任して感じたことは、大東文化大学では学科ごとに独自のカリキュラムを組み、ユニークな教育方針を立てていることです。さらに少人数教育を重視していろいろな工夫がなされている点です。

実際に、大東文化大学での35年間の教師生活の中で、ひとりの人間として大きく成長した学生さんを数多く見てきました。私は主に法学部の学生さんしか見ていませんが、入学当初、やや自信なさげです。しかし、在学中に次第に勉強やサークル活動で趣味や特技を磨き、勉強の面白さを実感すると自信も出てきて頼もしくなります。オープン・キャンパスで受験生相手に頼りがいのある先輩の顔を見せたりします。さらに卒業後に社会でイキイキと活躍している姿を見ると、「大学生活の中で社会生活の偏差値をしっかり高めたのだな」と感じましたね。
私はそんな姿を目の当たりにして、教員の使命は「学問の指導」だけでなく、「学生さんたちの人間的な成長を促すこと」も含まれるのだと気づきました。学生さんのおかげで、私も教員としての視野を広げられたと感じています。

「大東古本募金」で何度も大学への寄付を実施
自身が研究を支えられた実体験も寄付活動の原動力に

私はこれまで、「大東古本募金」という方法で複数回にわたって大学に寄付を行ってきました。きっかけは、定年退職を迎え、これまで集めてきたたくさんの書籍をどうするか悩んだこと。その中にはカナダ留学中に苦労して集めた本や、未読の本もあり、ゴミとして廃棄するのはもったいないと思いました。そこで、書籍を自分以外の誰かにも活用してもらえて、かつ大学に寄付もできる古本募金を積極的に活用するに至りました。

思い返せば、私が学部長の時、学外の篤志家の方のご厚意や寄付によって研究・教育環境を改善する機会に恵まれました。そのお蔭で学内の予算だけでは購入が難しかった機材をそろえられ、充実した環境で研究や教育に取り組めたことは、今も強く印象に残っています。そのような実体験もあって、定年・退職を機会として恩返しのような気持ちで積極的に古本募金をさせてもらっています。

ちなみに、古本募金はとても手軽にできます。図書だけに限らず、CDアルバムや図書券、そして雑誌など大学のホームページにその案内がでているので皆さんもご覧ください。自分で段ボール箱に梱包し、大学のホームページから申し込みをしてください。寄付される本がもし10冊以上なら送料無料(着払い)となります。この場合、ご自身で重い段ボール箱をコンビニや郵便局まで持参する必要もありません。加えて伝票(送り状)の作成も不要です。ホームページから申し込みをすれば、運送業者が自宅まで集荷に来てくれます。その結果、寄付者はお金も手間もかかりません。
ただし、寄付する本や品物が9 冊(あるいは9 件)の場合は、送料が無料とならず、ご自身で梱包してコンビニや郵便局までご持参いただき、送料もご負担いただくことになりますのでご注意ください。送り状(伝票)もご自身でご記入いただき、つなぐ書店(福岡県久留米市)まで送ってください。大学のホームページから申し込みも必要です。
また、古本募金は大学全体への支援として在学生の修学支援の資金に充てられます。大東古本募金を活用することで、書籍やCDといった文化的資産をみんなで共有し、かつそれぞれが望む形で大学を支えることができます。私のように自宅に読まない本、不要となった本などがある方におすすめします。

「大東古本募金」とは?

考える力を育てる大学を、寄付者として支え続けたい
同じ想いをもつ人たちと力を合わせられたら

今や、インターネットは私たちの生活に欠かせないものとなりました。しかし、インターネットから得られる情報の中には、誤った情報、受け手を騙そうとする情報が多く混ざっているのも事実です。そこで重要になるのが、自身の頭を使って考える習慣。インターネットだけでなく、書籍や新聞などからも幅広く情報を集め、それらを自分自身で咀嚼し、分析する……これからの時代に求められるのは、ITスキルだけではなく、自分なりに思考できる余裕なり方法を持つ人ではないでしょうか。

そして、私たちが自分自身の頭で考える力を養うために、最高学府が果たす役割は間違いなく大きいはず。私は教壇を離れましたが、これからも寄付という方法で、大東文化大学の学びをサポートしていきたいと考えています。

それから最後に強くお伝えしたいのは、寄付は決してまとまった金額でなくてもいいということです。重要なのは、1人でも多くの人が「自分に無理のない範囲で寄付をしよう」と思い立つことです。寄付の輪が広がれば、1人あたりの金額が少なくても全体としては大きな力になりますから。ぜひたくさんの方々と力を合わせて、これからも本大学の研究を、そして学生たちの未来を支えていけたらうれしいです。

プロフィール

法学部政治学科で35年間(1990年〜2025年)にわたって教鞭をとられたほか、法学部長や大東文化大学百年史の編纂委員会も務められた。「大東古本募金」をとおして寄付活動にも積極的に取り組まれており、さまざまな角度から本大学の発展に寄与されている。