BORDER CROSSER
越境者たち
02
書道
白と黒
そのわずかな間に
無限を描く
書への感性は、
知識と経験の積み重ねによって
育まれるもの。書を学び、
真剣に向き合い続けてきたからこそ、
本質に迫りたい。
体系的に書の知識を身につけたことが、
作品の質の向上に貢献
幼いころから書道に親しんでいましたが、学問として突き詰めようと決心したのは高校生のときです。書道部員として全国規模の書道展に参加し、他の高校生たちの作品の質に圧倒され、また多様な観点から書を追求していることを知って、大きな衝撃を受けました。それまではただ書を書いていましたが、書を体系的に学び、作品の質を高めたいとの思いが膨らみ、大東文化の書道学科に入学しました。書道学科では歴史や理論、美学などの知識を総合的に習得しながら、実技を通じて技術や表現力を養っていきます。さまざまな知識をもって作品を観賞すると、一本の線や技法にとどまらず作品背景や素材の選択にいたるまでを含めて書であることがわかり、作品の見え方が大きく変わります。「作品の意図は何なのか」「良い作品とはどういうものか」を深く考える姿勢が自然と身につき、それが自分の作品制作にも反映されるようになり、現在も模索を続けています。書は知識と経験、そして感性が結びついて生まれる表現であり、感性は知識と経験の積み重ねによって育まれるもの。この視点に気づけたのは、大東文化で体系的に書を学び、真剣に向き合い続けてきたからこそだと、強く実感しています。
書の奥深さや、一つのことに
没頭する楽しさを伝えたい
現在は大学院に進学し、作品制作に励む一方で、中国西周時代の青銅器に鋳込まれている金文という文字や、書における文字の配置や行の構成などの「章法」の研究も進めています。作品制作も研究も試行錯誤の繰り返しで、辛いこともしばしばありますが、そうした際でも筆を持つと、不思議と心地良さや落ち着きを覚えます。大東文化で5年間、書道を専門的に学んできましたが、「書が大好き」という純粋な気持ちは小学生のときから変わっていません。書は探求すればするほどに新しい発見があり、今後もますます魅了され続けるのだと思っています。博士課程前期課程修了後は高校の書道教員として、これまでの学びを生かしていこうと考えています。書の文化・芸術としての奥深さや、仲間たちと切磋琢磨しながら一つのことに没頭することの喜びを伝えられる、そんな存在になりたいです。
書道
伝統と創造が織りなす「美」の世界
大東文化大学は、日本で初めて書道を専門的に学べる「書道学科」を設置した大学です。書の歴史と理論を深く学びながら、筆を執ることで自己表現の可能性を広げ、あなただけの「美」を追求してみませんか。
書道学科で学べること
書学と書作の融合
書道の歴史や理論を体系的に学ぶ「書学」と、実際に作品を制作する「書作」をバランス良く学びます。
本場での研修
中国や台湾での短期研修(漢字文化実地演習)など、書道の源流に触れる貴重な機会が豊富に用意されています。
教員免許の取得
中学校・高校の国語科および書道科の教員免許取得を目指すことができます。