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ごあいさつ

語学教育研究所は本学外国語学部の附置機関として40年前(1983(昭和58)年)に開設され、本年(令和5年)で40周年を迎えました。本研究所の規程の「目的」の条文には、「世界における主要な言語および言語教育の科学的な調査・研究を行い、言語研究の進歩、言語教育の向上への寄与、および研究成果の社会への還元を目的とする」と謳われています。この目的にふさわしく、本研究所ではアジアの中国語と日本語、ヨーロッパのドイツ語とフランス語、そして世界言語としての英語の5つの言語とその文化に関する研究および言語教育の発展のため、外国語学部の7人の専任教員が本研究所の研究員として一堂に会して日々活発な研究活動に従事しています。

本研究所の主な事業としては、5つの言語(中・日・英・独・仏)ごとに計5つの講演会(板橋または東松山校舎で実施)および本研究所の研究員による4つの研究発表会(板橋校舎で実施)の開催、学外の研究者および海外からの研究者受け入れによる学術交流および共同研究の実施、学術雑誌(『語学教育研究論叢』、『語学教育フォーラム』)の発行、そして年に一回の『語学教育研究所所報』の発行などがあります。また、本研究所の規程によれば「本学学生に対する外国語研修」もその事業に含まれており、国際的視野をもった学生の育成もまた本研究所の重要な任務と言えましょう。

学問の細分化が進む一方で、研究活動はますます学際的に行われる時代となっています。本研究所発行の学術雑誌『語学教育研究論叢』、『語学教育フォーラム』についても、目次を一瞥いただけるとお分かりのように、その研究分野は多彩であり、またその研究水準は非常に高いものとなっています。その理由は、中国語学科、英語学科(ドイツ語、フランス語を含む)、日本語学科から選出された研究員は、言語学・外国語教育のみならず、文学・文化・国際関係論等の多彩な分野の専門家たちであり、それぞれ研究テーマを定めて鋭意研究に取り組み、その成果を(国内外の)学会や学術雑誌に発表している研究者たちである点に求めることができるでしょう。本研究所の研究者グループは、日本人に加えて各言語のネイティブ教員をも含む国際的な集団です。このような専門家を擁する外国語学部の特色を生かし、学問の発展及び国際的に活躍できる人材の育成に貢献すべく、今後一層努めてまいります。

どうぞ宜しくお願い申し上げます。

所長 渡辺良彦