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福岡県で5年ぶりに書道講座を行う

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高校生のための書道講座in福岡2024を5月26日に警固神社社務所ビル(福岡県福岡市)で行った。本講座は書道研究所と文学部書道学科の共催で実施しており、福岡での開催はコロナ禍があったこともあり5年振りの開催となった。

 

講座は「漢字コース」と「仮名コース」に分かれて行った。

当日は書体ごとの古典実技指導を1コマ60分の3コマ行い、実技指導後には事前に受講生が書いてきた半切以内作品を、講師が講評する時間を設けた。この作品講評では受講生が一人ずつ講師に制作意図を説明、その後講師がワンポイントアドバイスをするもの。

 

今回使用したテキストは、隷書:礼器碑、楷書:顔真卿・顔氏家廟碑、行草書:王羲之・集字聖教序、仮名:高野切第三種

2025年度入試より書道学科および日本文学科、中国文学科では、実技試験での臨書における出題範囲を公表しており、今回のテキストも出題範囲に準じたもの。8月24日、25日には、埼玉県東松山キャンパスで行うオープンキャンパスにあわせて高校生のための書道講座を実施する。高校生の夏休み期間中に行う書道講座は今年で約30回目となる。

 

隷書を担当した綿引滔天・文学部書道学科主任、角田大壤・同学科准教授は、年度が始まって間もない時期のため、隷書を書いたことがない受講生もおり、そのような高校生向けに隷書の基本的な特長や筆遣いを実際に書きながら説明。

楷書を担当した藤森大節・書道研究所講師は、筆遣いの注意点や顔真卿の書は重厚な線質により、書くと大きくなりやすいが、半紙に5文字をどう書けばバランスよく書けるかなど、細かく説明した。

行草書を担当した植松龍祥・書道研究所所長は、楷書とは異なる行書特有の筆順の変化や文字の中の間の取り方などについても受講者に分かりやすく話した。

仮名を担当した高木厚人・本学名誉教授は、古筆の繰り返し臨書の大切さ、臨書の際には和歌を暗記して書くことの重要さなど、自身の経験と師匠からの教えも含めて説いた。

 

講座を受講した高校生は、普段大学教授陣から学ぶ機会がないので、「書道がますます好きになった」「いつもとは違う視点で学ぶことができた」「感動した」と参加して良かったと口々に感想があがった。

 

また、入学センター職員による進学相談会を同時開催した。保護者からの相談が多く、学生生活などについて熱心に質問があった。

高校生のための書道講座は、来年も同時期に九州で開催予定。

書道研究所について

大東文化大学書道研究所では、大別して2つの事業を行っている。

1つは「研究部門」。研究部門では、年に1回、紀要『大東書道研究』を発行し、専門的な研究論文を掲載している。他には書道芸術文化講演会なども開催。

もう1つが「附属事業部門」。附属事業部門では、①競書雑誌『大東書道』誌の発行。『大東書道』誌は1969年の創刊以来毎月発行し、2024年4月号で通巻650号を迎えた歴史ある書道雑誌である。現在の会員数は約5,000人。日本全国を見ても本学ほどの会員数は稀である。『大東書道』誌が選ばれる理由としては、日本の芸術分野最高峰の公募展覧会である日展や読売書法展、毎日書道展などの大型展覧会で活躍され日本を代表する書家に揮毫をお願いしているところが大きい。また、連載も全国の美術館や博物館の学芸員や各分野の専門の先生方に執筆をお願いしている。②「全国書道展」の開催。〝書道の振興と書技の向上〟を目的として開催しており、今年で第65回展を迎える。例年全国各地のみならず海外からもあわせて約15,000点の応募が寄せられている。③「高校生のための書道講座」の実施。本講座は毎年、高校生の夏休み期間中にあわせて本学内で開催しており、2023年からは8月のオープンキャンパス期間内で併催している。2010年頃からは関東以外でも実施しており、本稿掲載の福岡開催は最多の5回。