──卒業後はやはり教員の道へ進むつもりですか?
北村:現在、教員免許を取っているのですが、東京は専任の採用がないので、書道ができる環境を模索しています。
──藤森先生は大学院を修了されておられますが、どのようないきさつで進学を考えたのでしょうか?
藤森:大学1年生の頃から漠然と、大学院があれば行きたいなとは思っていましたが、ただその時はまだなかったんです。
田中:そう、1年あとですね。
藤森:はい。私たちは(書道学科としては)1期生ですが、大学院は先行してスタートしたので、院生としては私は2期生に当たります。実際に設置されたのでこれはもう本格的に進みたい、と。
──北村さんは、大学院への進学も選択肢にありますか?
北村:はい、考えてはいます。
藤森:大学院でも書作と書学の両方を研究できますが、より専門性が分かれるので、個々の目的や興味に応じて深く、濃い学びが可能になります。
──書道学科の誕生のほかに、大東の100年の歴史の中で特筆すべき点はありますか?
田中:書道研究所ですね。その前身は1969年、青山杉雨先生のもと開設された「大東文化大学書道文化センター」で、のちに改組して現在の「書道研究所」になります。紀要『大東書道研究』(*注)、月刊誌『大東書道』の発行、60数回を数える全国書道展、高校生のための書道講座、講演会など盛んに活動しています。まさに大東ならではのユニークな存在として、本学のPRにもつながっています。また、先生方だけでなく卒業生も魅力を感じて集まります。その結果、「大東文化大学書道卒業生の会」(2006年発足、会員約1300人)もできました。