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研究報告会

令和元年度秋季「研究班報告会」

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令和元年度秋季「研究班報告会」

日時

令和元(2019)年11月30日(土) 13:30~

会場

板橋校舎2号館2階2-0221会議室 ※聴講自由

報告1 13:40~14:10
題目

山梨稲川の古代漢字研究

「中国古代文化の研究」研究班

報告者

成家 徹郎

稲川(1771~1826)は、漢詩がよく知られている。かつて内藤湖南はその詩を高く評価すると同時に、学問の方面についても適切に評価した。稲川の学問は説文解字に対する研究である。彼は説文を音韻と原義の二方面から研究した。こういう研究は日本では彼ひとりであり、中国でも非常に少ない。彼の『考声微』は漢字の原義を考察した著作である。古代漢字に対して研究する際、利用できた資料は、現代と大きく異なっている。まず石碑や青銅器の写真がないばかりでなく拓本すらない。当時利用できたものは、主に宋代の著録書である。彼はこれ以外に、中国ですでに消滅していた『一切経音義』を活用した。彼はこの点を自慢に思っていた。

報告2 14:15~14:45
題目

達受『寶素室金石書画編年録』に見る所蔵及び過眼美術品について
「達受所蔵過眼金石書画目録編集」研究班

報告者

中村 薫

達受(1791~1858、僧名六舟)は美術品の鑑蔵をよくし阮元など当時の著名人と交流が有った。『宝素室金石書画編年録』(以下『編年録』)は達受自らの編年譜であり、その中には自らの出生から没年にいたるまでの経緯や数々の美術品との関わり(過眼や蔵)が述べられている。本研究はこの『編年録』に見られる美術品を取上げ、その品目と製作時代、それらとの関わりについて総合的に全貌を明らかにした。碑・題名・墓誌またその拓本関係が33%、また器物(銅造像、鐘、幢、塔、古銭、文玩など)が23%にも及び、達受の金石僧の異名の片鱗が伺える。また関わった美術品は春秋から清朝までの広範な期間に及んでいる。

報告3 14:50~15:20
題目

2019東美アートフェア出展「香紙切」一葉について
「古筆手鑑『芦屋釜』の研究」研究班

報告者

髙城 弘一

「香紙切」は、伝小野道風筆「八幡切」とともに、平安時代成立の『麗花集』という、十巻程度の散逸私撰集を書写したもの。王朝期の名筆だが、従来、「香紙切」は一人の書写(一筆)とされていた。しかし、報告者がまずは二筆と論証し、その後、五筆と提唱するに至った。それは、一冊の本の中で、五人の筆者が存在するということ。キレがあり動きが大きい書風で、圧倒的に枚数の多いものを「香紙切」第一種とし、他も、それぞれの特徴をもとに、第二種~第五種と分類した。
今秋、東京美術倶楽部で開催された「2019東美アートフェア」では、従来あまり知られていない、特異な「香紙切」一葉の出展があった。今報告で、これについての私見を述べたい。

 

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