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第118回日展第5科(書)において「書の大東」が躍動

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2025年度の第118回日展第5科(書)には9,059点の出品があり、昨年度よりも 397 点の大幅な増加があった。ここ数年で最も多い応募点数であり、そのうち入選は1,136点(昨年の入選は1,114点)で入選約12.5%と狭き門であった。

本学関係者(学生・卒業生)の入選者数は、今年も全体の約1割に及ぶ137人であった。また、本学学生が7人入選したことは特筆すべき事項で、本学関係者の活躍が大いに目立った。その中で、入選作品の中から選出される特選10人の中に、今年は平成24(2012)年文学研究科博士課程後期課程書道学専攻修了の角田健一(号:大壤)・本学文学部書道学科准教授の「剔灯」、西田 健・本学文学部書道学科講師の「想ひ」、平成17年(2005)年文学部書道学科卒業の佐川智紀(号:峰章)さんの「夙敏」が選出された。 角田さんと西田さんは2回目の受賞。

特選の授賞理由は以下のとおり(日展HPより)

角田さん:精緻な筆致による鮮やかな線と墨氣は、作品に生命を吹き込む。下半にある渇筆が豊かな表情を生み出し、上半の白との均衡を保つ巧妙な構成となっている。この高度な書技と構成の発想は、独自の魅力と言える。

西田さん:線質の清潔さに加え、見事な墨量の変化や、文字の大小などの工夫、線の太細を明確に表現することにより、起伏に富みながらも全体として自然なまとまりを見せた秀作に仕上がっている。

佐川さん:西周時代の古代文字に現代の感性を取り入れた制作技術は圧巻である。線の太細、白黒の対比、広狭のバランス、潤渇の変化など繊細な調和が巧みに組み込まれており、近代書芸術の真髄を体現した特選に相応しい作である。

 

 

本学関係者の入選者は以下のとおり(敬称略)。