教育その他
2021.01.15
地域の現場でリアルに学ぶ。政治学科「政治学インターンシップ」インタビュー②
政治学科の「政治学インターンシップ 」についてのインタビュー第2回です。様々なフィールドが用意されている「政治学インターンシップ」。
それぞれの研修の特徴や、学生に勧めたいポイントを伺いました!
各研修での特徴①~福島研修・安全保障研修・登別での政策デザイン研修・沖縄研修~
福島研修・安全保障研修
----現在5つの研修が実施されていますが、それぞれの研修の特徴や学生へのお勧めのポイントなどをお伺いしてよいでしょうか?
政治学科 武田 知己教授 福島研修・安全保障研修担当:
福島研修では、本学とも連携協定を結んでいる福島民友新聞社・東京電力との協力のもと、福島第一原発に関する視察・取材体験、また3.11の震災復興に関わる現地の方々へのヒアリングを中心に研修を実施していきます。
震災については、おそらく学生のみなさんも様々なメディアから情報を得て、基本的な認識はすでに持っていることと思います。その上で、現場を見るということは、知っているつもりでもよく知らなかったということを実感する場になります。
福島研修では、福島民友新聞社という本当に心強い協力者を得て、様々な立場の人に会い、実際の現場を見せていただいていますが、やはり関東にいて目に入る情報だけでは、関連する言葉一つとっても、見えてこないことがたくさんあることが分かります。
また現場は「生もの」であるがゆえに意見も多様です。そのように多様な意見がある中でどのように学んでいくのか...。
こういったことに気づくことができるというのも現場に赴くことの大きなメリットです。学生の皆さんにはこのような生の情報に触れるまたとない機会をぜひ活用していただきたいと思います。
また、安全保障研修は自衛隊東京地方協力本部、特に北地域事務所の皆様には、プログラム発足当初から、長年にわたりご協力をいただいております。また、米軍関係者、沖縄タイムス社、琉球新報社などの現地メディアの方々にも毎年ご協力いただいています。首都圏での研修と沖縄での研修があり、自衛隊および防衛省・米軍・そして沖縄という日本の安全保障に関わる様々な現場を訪れ、それぞれの立場の方から話を聞くことで、安全保障についての多角的な視点を養っていきます。
- 安全保障研修でのヒアリングの様子
- 安全保障研修で訪れた海軍司令部壕
登別での政策デザイン研修・沖縄研修
政治学科 藤井 誠一郎准教授 登別での政策デザイン研修・沖縄研修担当:
登別での政策デザイン研修は、「全国大学政策フォーラムin登別」という全国から学生が登別市に集い、現地に存在する多種多様な課題についての解決策(政策)を提案するプログラムに参加します。
今年度はコロナウイルス感染症拡大の影響により、プログラム自体が中止となったので、登別の実行委員の皆様と市役所の方々に本学のために「出前フォーラム」を開催していただきました。
例年ですと、全国各地の大学から集まった、政策系、福祉系、工学系等の多様な専門領域のゼミが同じフィールドを分析し、それぞれの視点から課題解決のための政策提言を行う大会となっています。
限られた時間の中で調査を行って政策を完成させていくのはそれなりの大変さもありますが、他大学の学生と交流したり、専門の異なる切り口から同じフィールドをみるという経験はとても良い刺激になると思います。
少子高齢化や人口減、地方自治体のリアルな問題解決を考えるという意味では、学部学科問わず公務員志望の学生たちにお勧めしています。
沖縄研修は宜野湾市役所をはじめとして宜野湾市の方々の協力を得て沖縄の基地に関する意識調査を行います。基地に関して、周辺の民意を聞いて回るので、当然賛否両論あります。
多種多様な意見を聞き、意見のちがう人とも冷静に意見を交わす力、中立な視点を保つ力、そんなことを実体験とともに学びたい、身に着けたいと考えている学生、ジャーナリズムに興味を持っている学生に参加していただきたい研修です。
---------次回(第3回)に続く
次回は東北(宮城・岩手)被災地研修についてのご紹介、そして政治学インターンシップの今後の展開についてお送りします。お楽しみに!
☆「政治学インターンシップ」 は政治学科の科目で他学部他学科開放科目となっています。
2021年度は(1)東北(宮城・岩手)被災地研修、(2)福島研修、(3)登別での政策デザイン研修(2年生向け)、同(3年生向け)、(4)安全保障研修(希望者は沖縄研修も可能)、(5)沖縄研修を行います。現実の問題に取り組むジャーナリストや公務員などを志望する学生、また将来教員として社会科・公民などを教えたい学生の参加を特に歓迎します!
興味のある本学の学生はシラバスをご参照ください。また、授業内容に関するお問い合わせは法学部事務室までどうぞ。