2023年9月17日、「創立百周年記念式典」がYouTubeにて配信されました。
式典では「紡ぐ忠恕の文化」をテーマに、大東文化大学の歴史をはじめ、様々な企画が行われました。
この記事では式典内のプログラムに沿ってそれぞれ振り返っていきます。
校歌独唱(演歌・歌謡歌手 新浜レオン)
オープニングでは演歌・歌謡歌手として活動している新浜レオンさん(国際関係学部国際関係学科2018年度卒業)による校歌独唱が行われました。
開式宣言
いよいよ式典のプログラムに入っていきます。
開式宣言及び司会は、DHK(大東文化大学放送協会)の三輪蓮さん・岡安遥香さんが務めました。
式辞
中込秀樹理事長
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大正12年9月20日、九段に大東文化学院が設立され100年が経過しました。当初は国費で運営され、全ての学生が奨学生でした。国が力を入れて設立した学校であり、漢学の振興という、明確な目的を持って創設されました。その後発展し、1953年には大東文化大学という大学になりました。漢学を基礎に儒教の精神を重んじて、東西文化の融合を図るという設立の趣旨があり、その精神は現在も変わらず引き継がれています。
現在、大学院・大学の合計で約1万人の学生が在籍し、図書館、大東文化歴史資料館、ビアトリクス・ポター™資料館、北京事務所などの施設があります。また、大東文化大学附属青桐幼稚園・第一高等学校にはそれぞれ約250人・約1000人の園児と生徒が通っており、幼稚園・高校・大学の教育について1つの確固たる地位を占めて今日に至っております。その本学園が、100周年を迎えることは非常に喜ばしいことであり、理事長としてご挨拶する機会は光栄であるとともに少し照れくさくもあります。
本学園の卒業生には様々な分野で成功を収めた方が多く、この100周年を記念して卒業生の方々と交流する機会があるのですが、各界でご活躍の様子を伺っています。この式典のスローガンにも掲げられる「忠恕」という言葉は、現代の日本人にはあまり馴染みのない言葉かもしれませんが、大東文化大学の100年をあらわす、という意味ではふさわしい言葉ではないかと思います。日本人というのは思いやりの気持ちがある民族であると思いますし、非常に誇るべきところと感じています。
これからの100年も建学の精神に基づき、教育を進めていく本学に、ぜひ引き続きのお付き合いを頂きたいと思っております。
高橋進学長
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学長の高橋進でございます。
この度大東文化大学は創立100周年を迎えました。
この節目の年にあたり、改めて大東文化大学の社会的使命を考えるとともに、次の100年に向けて今までもそうだったように、様々な文化の担い手としてさらなる発展を続ける大学としての役割を示すことが重要であると考えています。
大東文化大学は創立以来、建学の精神を基本理念として、それぞれの時代に必要な教育の享受に努力をしてまいりました。
今後もこの基本理念に示されている多様性への対応を促進しながら、先の見通せないと言われている時代に挑戦し、グローバル・グローカル社会において求められる人材育成に尽力してまいります。
また本学はDAITO VISION 2033を策定し、さらなる躍進のための取り組みを進めています。今後も多様な価値観や文化を尊重し合いながら大東文化大学の発展に寄与していく所存です。今まで以上に皆様方のご支援ご指導をお願いいたします。
祝辞
トンガ王国国王 トゥポウ六世陛下
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中込秀樹理事長、高橋進大東文化大学学長、ご来賓の皆様、紳士淑女の皆様、大東文化大学創立100周年という記念すべき日を迎えられたことを心からお祝い申し上げます。
大学創立100周年という記念すべき日を迎えたことは、それ自体が大東文化大学の優れた学問的業績を証明するものです。
この一世紀にわたり、大東文化大学は、トンガと日本の教育交流に重要な役割を果たしてきました。トンガからの最初の3人は、ノフォモリ・タウモエフォラウ、ホポイ・タイオネ、シナリ・ラトゥでした。この学生たちは、1987年のラグビー・ワールドカップに日本代表として出場したことで知られています。彼らはパイオニアでした。今年もまた、フランスで開催されたラグビー・ワールドカップで、日本代表としてプレーする多くのトンガにルーツを持つ日本代表ラグビー選手に、このパートナーシップのレガシーを見ることができます。
中込秀樹理事長、トゥポウ4世陛下の大東文化大学への支援要請により、1978年トンガの教育課程にそろばんが導入されましたね。
2022年に行われた最新の研究では、そろばんの使用と学業成績や情緒的な幸福感へのプラスの影響との間に、ポジティブな関係があることが指摘されています。そろばんはまた多くのトンガの生徒たちの論理的思考プロセス、集中力、計算能力の開発に役立っています。そろばんのポジティブな影響は、我が国民にとっていくら強調してもたりません。
また2022年の火山爆発の余波の中、我が国民を助けていただいた大東文化大学の理事会にも感謝しております。皆様の温かいご支援は、長年にわたる大東文化大学とトンガの人々との唯一無二な関係の上に成り立っています。
中込秀樹理事長、高橋進学長、大東文化大学の益々のご発展をお祈り申し上げますとともに、創立100周年を心よりお祝い申し上げます。トンガと日本の明るい未来をともに築いていきましょう。大東文化大学、愛しています。
公益財団法人日本オリンピック委員会会長 山下泰裕 様
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大東文化大学創立100周年を祝うこの特別な日を、日本オリンピック委員会を代表して心からお喜び申し上げます。
100年の歴史を誇る大東文化大学は、その創立以来、常に進化を続け、教育の質と研究の成果を高め、社会への貢献を追求してこられました。
「東西文化の融合」を建学の精神に、そして「多文化共生」を大学の理念に掲げる貴学において、学生たちは異なる背景や文化を持ちながらも、互いを尊重し協力し合う精神を日々学ばれています。
多文化共生は、豊かな人間関係の構築や相互理解の促進を通じて、個人の成長と社会の発展を推進する重要な考えです。これはまさに私たち日本オリンピック委員会が掲げるオリンピズムにも通ずるところであります。
ご列席の皆様にはすでにご存じのことではございますが、大東文化大学はこれまで多くのオリンピアン、またパラリンピアンを輩出されてきました。
さかのぼれば、スキー、レスリング、陸上。東京2020大会ではテコンドーやパラ水泳で現役の学生が出場するなど、彼らは世界の舞台で大東文化大学の名を高めると共に、その才能と努力により数々の功績を日本のスポーツにもたらしました。
これも建学以来の伝統と教育、すばらしい環境に支えられ、育まれてきたものと心から敬意を表します。対立と分断が世界的な課題となっている現代において、大東文化大学のもつ理念や精神は、100年の時を経て、より意義深く尊重されるべきものとなっているといえるでしょう。
私たち日本オリンピック委員会は、スポーツを通じた平和の維持と国際友好親善、調和のとれた人間性の育成を事業目的として掲げております。
スポーツの力は、個々の成長だけでなく、社会全体の健康と結束力の向上にも寄与します。
貴学におかれましては引き続き日本のスポーツへの貢献、ひいてはこれを通じた国際的な友好親善にご助力頂けることを願っております。ますますのご発展を期待しております。
一般社団法人日本私立大学連盟会長 田中愛治 様
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大東文化大学が創立100周年を迎えるにあたり、日本私立大学連盟を代表して、心からお慶び申し上げます。高橋進学長をはじめとする貴学の関係者のみなさまによる、私大連の活動、ひいては、わが国の私立大学全体の発展への多大なるご貢献に、この場を借りて、深く感謝を申し上げます。
大東文化大学は、前身である大東文化協会が創設された1923年(大正12年)を起源に、現在、わが国有数の総合大学として発展を続けておられます。貴大学の特色の一つである東洋研究や書道研究の輝かしい業績は、東西文化の融合を追及した貴大学の建学の精神の具現化と言えます。さらに、近年における社会ニーズに対応したスポーツ健康科学や看護などの教育への取り組みだけでなく、学生の多様な学びを実現することを目的に、次の10年を見据えた「DAITO VISION 2033」を策定し、文理横断教育などの計画を推し進めているとお聞きします。
また、私が総長を務める早稲田大学との関係で申せば、駅伝やラグビーの競技で、毎年、両校の学生たちがしのぎを削る中で、良きライバルとして存在し「スポーツの大東文化」としての地位を確立しておられます。
このような貴大学における不断の改革は、教職員の皆様方が常に学生のための大学を追求するという強い意志により成されているものと敬意を表します。
現在、わが国は、テクノロジーの発展等による産業構造や環境変化に直面しており、とりわけ急速な人口の減少は大学のあり方を問う重大な課題となっています。また、世界を見渡せば、経済格差の拡大、地域紛争や他国への侵略行為、環境破壊など地球規模で解決されるべき課題が深刻化しつつあります。
こうした時代にあって、社会の安定と人類の幸福を実現するためには、幅広い教養と高度の専門性を備え、明日の社会を切り拓いていく人材の育成が必要とされます。学部学生の約8割を擁する私立大学が先導して、高等教育の質を高めるための先進的な改革を進めていくことが強く求められているのです。
大東文化大学が、アジアを中心にした文化研究と異文化交流を行ってきた実績をベースに、貴大学ならではの特色ある教育と文化を通じ、今後も国際社会に大いに貢献されるものと確信し、日本私立大学連盟からのお祝いの挨拶とさせていただきます。
以上のご祝辞のほか、たくさんのお祝いメッセージを頂きました。
落語家 桂米團治 様
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書家 中塚翠涛さん (文学部中国文学科 2001年度卒業)
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フリーアナウンサー 笹川裕昭さん (文学部中国文学科 2000年度卒業)
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元ラグビー日本代表 ラトゥ・ウィリアム 志南利さん (経済学部経営学科(当時) 1990年度卒業)
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キッチンカー運営・在学生 岡嶋大河さん (経営学部経営学科2年生)
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キッチンカー運営 柏崎寛人さん (環境創造学部環境創造学科 2019年度卒業)
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鈴木恵さん(左) (外国語学部英語学科 2010年度卒業) 鈴木貴織さん(右) (経済学部現代経済学科 2010年度卒業)
復活!大東陸上部 2022~2023年 箱根駅伝100回大会への軌跡
2022年9月から2023年8月までの1年間、陸上競技部長距離ブロックの密着取材が行われました。真名子圭監督をはじめ、選手が箱根駅伝とどう向き合っていくかについて語られる約15分のドキュメンタリー映像です。
昨年度、箱根駅伝予選会をトップで通過した大東文化大学。しかしその先には大きな壁が立ちはだかります。箱根駅伝に出場、そしてシード権を獲得することを目標に、選手たちは日々努力を重ねていきます。
大東の歴史を紐解く
① 1920~1930年代
大東文化大学の前身校である大東文化学院の創立前後の歴史から、大東文化学院と漢学・儒学、儒教との関係性についての解説がありました。
現在の大東文化大学の校章となった青桐の由来についてもこちらで紹介されています。
② 1940~1950年代
第二次世界大戦が起こった激動の時代。学生は学徒動員で大変な思いをしながらも、講義の時間を日々大切に過ごしていました。
この回では戦後に東京文政大学という名前になったこと、そして現在の大東文化大学となった背景について解説されます
③ 1960~1970年代
この時代は、池袋校舎から現在の板橋校舎への移転をはじめ、大東文化大学第一高等学校・大東医学技術専門学校、そして東洋研究所や大学院文学研究科など相次いで開設された時代です。
また東洋学術分野の書道が重視された時代でもあり、新制大学として発足後、中国学と書道の兼修を重視し、書道分野の拡充が図られました。
青山杉雨教授を中心に「書の大東」としての礎が築かれた時代でもあります。
本学書道研究所の所長を務められた3名の先生方を中心に、「書」から見た大東について語っていただきました。
④ 1970~1990年代
1970年代以降、箱根駅伝や全国大学ラグビー選手権での優勝で一躍名を馳せ、レスリングやスキーでもオリンピックに出場するなど、この時代から「スポーツの大東」と呼ばれるようになりました。女子学生の活躍も華々しく、当時、スケート部でインカレ3連覇を成し遂げた、角張亮子さんから、当時の部活動の様子を語っていただき、映像の後半ではラグビー部監督の酒井宏之さんと、ラグビー部アドバイザーのラトゥ・ウィリアム 志南利さん(元ラグビー日本代表)より、大東文化大学のラグビー部の歴史や練習についてお話を伺いました。
教職員・学生、みんなで楽しんだ体育祭の様子や部活内外での学生同士の交流についてなど、当時の部活動の闊達な雰囲気が感じられました。
⑤ 2000年代~現在
2000年代に入り、経営学部・環境創造学部・スポーツ・健康科学部といった学部の開講や、書道学科・看護学科・歴史文学科・社会学科の開講により、多彩な学問分野を備えた大学として進化を遂げています。
映像ではオープンキャンパスの様子と、高橋進学長による大東文化大学が大事にしてきたことや、これからの大東文化大学の在り方についてお話を伺いました。
今日に至るまでの100年間、大東文化大学は様々な経験をし、成長してきました。
今後も変わらず建学の精神に基づき、東西文化を融合し新しい文化の創造を目指していきます。
新浜レオン×学生×コンドルズ夢のコラボ
校歌独唱で出演された新浜レオンさん、大東文化大学の学生、そしてコンドルズのコラボ動画が公開されました。
新浜レオンさんをはじめ、コンドルズの黒須育海さん(文学部英米文学科2011年度卒業)や、石渕聡教授(文学部教育学科)も出演するなど、大東文化大学に縁のある方々が出演しました。こちらの動画は新浜レオンさんによる校歌とともに、つぎのページで公開されています!ぜひご覧ください!
大東書道の歴史を紡ぐ 書による「忠恕」のリレー
本学が創立100周年を迎えるにあたり、本学のルーツである「漢学(特に儒教)」に目を向け、孔子の説いた最高の徳「仁」の基本となる心である「忠恕」と、その心によって育まれた本学の文化に着目して「忠恕の文化」というテーマが決定されました。
この企画では書道学科の教授や大東書道研究所の研究員をはじめ、大東文化大学の書道と縁のある方々によって書かれた「忠恕」のリレーが行われました。
部活動・学生団体インタビュー!
特別強化運動部をはじめ、現在活躍する様々な部活動から100周年のお祝いのメッセージを頂きました!
インタビューでは、今後の目標や部として大切にしていることについて伺いました。
ラグビー日本代表 アマト・ファカタヴァ選手のお祝いメッセージ
2019年に外国語学部英語学科を卒業し、ワールドカップ2023フランス大会でラグビー日本代表に選出された、アマト・ファカタヴァ選手からも、なんと大会が開催されていた現地フランスより100周年のお祝いメッセージを頂きました!
発表!学生動画コンテストグランプリ!
2023年4月1日から7月31日にかけて開催されていた、学生動画コンテストの結果発表が行われました。
「忠恕の文化」をテーマにオリジナリティ溢れる動画が多数投稿され、その中でグランプリに輝いた動画が公開されました。
グランプリ作品とその他受賞作品はこちらから視聴できます。