千葉 正樹(ちば まさき) さん
経済学部経済学科 2000年度卒業
フリーライター(スポーツジャーナリスト)
今しかできないことへのチャレンジ
それが大切な人生のターニングポイント
100周年を機に制定されたこの新しいタグラインは、
大東文化大学のあるべき姿を表現しています。
大東文化大学は、創立以来、
漢学をはじめとする様々な文化との出会いを通じて
社会を豊かにすることを目指してきました。
文化と向き合って100年。
地域・領域・時代を超えた多彩な文化が交差し、
出会う場へ。
今日も新しい価値が生まれている。
その真ん中には、いつも、大東文化大学がいます。
真ん中に文化がある。
大東文化大学
活躍する大東人SP
2024.04.15
1923年(大正12年)の設立以来、多くの優秀な人材を輩出してきた大東文化大学。
年代も活躍する分野も多様な本学の卒業生たちに、大学時代の思い出から現在の活動スタイルまで、貴重な話をお聴きしました。
千葉 正樹(ちば まさき) さん
経済学部経済学科 2000年度卒業
フリーライター(スポーツジャーナリスト)
今しかできないことへのチャレンジ
それが大切な人生のターニングポイント
──ライターを志したきっかけと、現在の活動についてお聞かせください。
千葉:私の在学中は“就職氷河期”と言われる時代で、就職の内定をいただくとともに燃え尽き症候群のようになったことが苦い思い出としてあります。ようやく進路が決まったという安堵の気持ちから、2001年3月の卒業を前に「今しかできないことをやってみよう」と思い、2000年9月に単身でシドニーオリンピックを見に行ったんです。元々は子供の頃からスポーツを見ることが好きだったんですが、現地に足を運び、目の当たりにした光景がきっかけで「自分は本当はスポーツメディアの世界で働きたいんだ」と強く思い、内定を辞退して方向転換しました。それからその道で必要なことを改めて学習し、出版社で十数年勤務した後、現在のフリーライター業に至っております。
今はF1、サッカーの報道記事やコラムなどのコンテンツ作成がメインではありますが、その他にもツーリング、グルメなどのルポライティングや、昔から親しんでいるヘヴィメタルやハードロックジャンルでの執筆など、エディター、ジャーナリストとして様々な活動をしています。
──仕事をする上で心がけていること、またやりがいを感じるのはどんなところですか?
千葉:かつてとあるサッカーの雑誌メディアを一から作り上げ、それが月刊誌として軌道に乗った時の喜びは、何にも代えがたいものがありました。トップアイドルや著名な女優の方にグラビアでご登場いただく媒体でもあったので、後々に「あの雑誌を作っていたのはあなただったんですね」と驚かれることもあります。
現在はF1のコンテンツを担当していることもあり、F1日本グランプリが実施されている鈴鹿サーキットの取材現場では「活躍する大東人100周年記念スペシャル #14」の笹川裕昭さんとお会いする機会がありました。実は卒業年次も同じ同窓生なのですがこれまで面識はなく、レッドブルF1チームのガレージ裏が初対面でした。学籍番号の頭2文字を口にした瞬間に「同級生じゃないですか!」と意気投合したことが今でも印象に残っています。こういった出会いを始め、取材現場での新たな発見は、常に大きな喜びとなっています。
──大東文化大学での学びや体験は今の仕事に活かされていますか?
千葉:もちろんです。自分にとってターニングポイントの一つとなったのは、学生時代に「文明の衝突」(著:サミュエル・P・ハンティントン)を研究のテーマに選んだことでした。それに関連するさまざまな文献から知見を広げる機会を得たと自負しています。その学びがあったからこそシドニーオリンピックの現場が、アイデンティティの揺さぶられる機会になりましたから。
学生時代は講義が終わったらすぐさま東武練馬駅前に移動してアルバイトをする、といった毎日でした。一方で学校とは別のつながりで当時から交友関係を広げ、ヘヴィメタルの音楽ジャンルで著名なアレキシ・ライホ(故人)やカイ・ハンセンといった世界的なギタリストと交流する機会にも恵まれました。その経験が新たな縁や次のきっかけにつながったり、今でも取材現場などで活かされていると感じることが多々あります。
──今後の目標・展望についてお聞かせください。
千葉:現在は地元の岩手でフリーライターとして活動していますけど、今実際にお世話になっている主なクライアントはほとんど首都圏の会社なんです。かつて出版社に勤務していたときは東京の編集部が主な活動拠点でしたが、フリーとなった今では時間や場所を問わず、様々なところへアクティブに動く毎日になりました。スポーツ、ツーリング、グルメなど“ありとあらゆる好きなもの”の魅力を多くの方にお伝えできればと思っております。
──最後に、後輩たちへのメッセージをお願いします。
千葉:大東文化大学に通っていた頃の私は、社会に出る前で将来への不安を抱えた状態でした。学生時代から未来に向けた明確なビジョンを描くことは簡単なことではないかもしれませんが、思わぬところから転機や前進のきっかけを得ることもあります。今しかできないことだったり、将来に向けた布石となることは限りなくあると思いますし、臆することなく何事にもぜひチャレンジされてください。