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国際関係学科国際文化学科

国際関係学部が、今年も「社会人基礎力育成グランプリ」に出場しました。(12月6日)

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 12月7日、拓殖大学文京キャンパスにおいて「社会人基礎力育成グランプリ2016・関東地区予選大会」が開催され、今年も、国際関係学部の学生が出場しました。昨年は、初出場で準優秀賞を獲得しましたが、今回は入賞にはいたらず、奨励賞にとどまりました。優秀賞に選ばれた創価大学経済学部と多摩大学経営情報学部が、関東地区代表として、来年2月22日に開催される決勝大会(全国大会)に出場することになります。

 本グランプリは、社会人基礎力協議会の主催の下、経済産業省の共催、経済同友会や日本商工会議所の後援によって運営されています。取組の審査基準は「大学での主体的な学びを通じて、学生が『社会人基礎力』をどれだけ成長させることができたのか」。

 国際関係学部から出場したのは「キャリア特殊講義(問題解決学入門)」の「チームB」です。登壇者(発表者)は、尾白拓也さん(2年)、村山彩夏さん(2年)、星航さん(1年)の3名と、新里孝一教授。橋本夏苗さん(3年)は応援に駆けつけてくれました。タイトルは、最終報告会(7 月13日)での発表をもとにした「HSM アンコール(encore)~50年後の自分たちのためのSilver Happy Project~」です。

 1レーンの6番目に登壇した国際関係学部。制限時間ぴったりの堂々たるプレゼンでした。審査委員からは「『50年後の自分のために』考えたということですが、みなさんは、50年後の自分をどんなふうにイメージしていますか?」「自分がこの取組でもっとも活躍したと考えているのはどんな場面ですか?」「この取組を通じてどんなふうに成長できたと思いますか?」などの質問がなされました。学生はジョークを交えながら余裕たっぷりに応答していました。たいしたものです。ここにも成長の跡がはっきりと現れていました!
 プレゼンを終えた解放感と熱気に溢れた会場で「交流セッション」が行なわれました。4つのチームと10分ずつ、「クリスマスの予定は?」「最近の一番高い買い物は何?」など、実行委員会の出す「お題」をめぐって楽しそうに談笑していました。

 審査委員(6名)全員の講評の後に、審査結果が発表されました。表彰されるのは、優秀賞(全国大会出場)2校と準優秀賞4校です。毎回のことながら、講評には、今回も多くの傾聴すべきコメントがありました。参考までにその断片を記しておきたいと思います。
 

  • 世の中のことは出会いで決まる。出会い(ご縁)を大切に!
  • 次のトピックで一分間スピーチをやってみてください、「私が生涯をかけて実現したい夢は○○です」(人は夢のある人を応援したくなるものです!)。「10年後、私はその夢のために○○をしています」「そのために、今日から私は○○をはじめます」。明日からぜひ実践してみてください。
  • やったことのないことをあえてやることの大切さに早く気付いたものが勝ち。
  • 社会人基礎力GPは、目的ではなくツールに過ぎない。自分がどんなふうに成長したいのか、自分はどんな社会人になりたいのか、考え続けるための一つの道具にすぎません。今日のプレゼンが終わった後も考え続けられるか、end moreが肝心です。


 今回のプレゼンはキャリア特殊講義(問題解決学入門)の授業の成果です。課題出しを快諾された(株)らいふホールディングスには、最終プレゼンにいたるまで気持ちよくご指導いただいたばかりでなく、本グランプリ出場直前まで、励ましやさまざまなお心遣いをいただきました。吉田伸一代表と社長室の津阪正明氏にあらためて深く感謝の意を表したいと思います。また、PBLの円滑な運営のために、すすんで(株)らいふHDとの調整にあたってくれたキャリアセンター東松山キャリア支援課の川瀬龍彦氏、最終プレゼンの準備のために協力を惜しまれなかった国際関係学部事務室、昨年度に引き続きM-Lodgeの特別利用を認めてくださった東松山管理課にも感謝申し上げます。最後に、今回の出場は「問題解決学入門」の授業で切磋琢磨し「遊結縁」という名称を惜しげもなく提供してくれた「チームA」の存在なしには考えられないものです。健闘を讃え合いたいと思います。

 PBL型の授業が大学における教育方法の主流となる日もそう遠くはないはずです。国際関係学部はPBLの”Front Runner”として学部内外に情報発信を続けていきたいと思います。

尾白拓也さん

 

2年目のPBLにして初参加の社会人基礎力育成GPを終えて、今思うことは、チームのメンバーの有り難さです。色々な場面で「チーム」を感じ、支えられ、支え合いながら今回のプレゼンに臨めたかなと思いました。ただ、結果として求めていたものが獲れなかったのは、とても悔しかったです。約1年間のPBL活動を通し、自分に足りない部分を発見することもできて、残りの学生生活で直さなければならない事も見つけることが出来ました。また、今回のPBL活動でご指導いただいた新里先生、株式会社らいふHDの吉田社長をはじめとする方々には心から感謝申し上げます。
 最後に、ぜひ学生生活の大きな経験として、このPBL型の授業を多くの学生に経験して貰えたら良いなと思います!

 

村山彩夏さん

 

今回、賞を取ることは出来ませんでしたが、大変良い経験となりました!どの学校のプレゼンも面白いアイディアばかりで聞いていてとても新鮮でした。私たちが学生と言う立場でもできること、そして世の中を動かす力を持てるのだという可能性を感じることができました。またプレゼンをしっかりと準備し、大勢の前で発表することはなかなか学内ではないので、その点も含めてとても良い経験になったと感じています。

 

星航さん

 
当日は緊張したけど、とても刺激的な1日で良い経験になりました!
チャンスがあればまたチャレンジしてみたいと思います。

 

 

新里孝一教授

 「問題解決学入門」の授業で、学生たちに取り組ませる課題について思案しながら、わたしは意地悪なことを思い付きました。学生が自主的に取り上げることのない問題、学生にとっては面白くない問題、さしたる成果が期待できそうもなく、ともすれが毛嫌いされそうな問題に取り組ませるということです。そこで、キャリア支援課の川瀬龍彦さんと相談して、介護事業を展開している(株)らいふHDに課題出しをお願いすることにしました。介護福祉や高齢社会の問題が、わたしの狙いにぴったりの課題だと思ったからです。

 当初、学生の議論の低調さを見るに付け「失敗だったかな」と弱気になることもありました。もちろん、それは杞憂でした。中盤以後、学生たちは、悪戦苦闘の果てに「50年後の自分たちのために考えてみよう」という視点を獲得し、Silver Happy Projectという計画の下に、ハッピー・シニア・モール「アンコール」という夢のような商業施設を提案してくれました。今後は「アンコール」の実現に向けて「チームで働く力」を発揮してもらいたいと思います。

 今回のグランプリの帰路、東上線の車中でふとこんなことを感じました。社会人基礎力の育成の場はPBLの授業以外にも、もっと身近なところに広がっているのではないか。「灯台下暗し」という感じです。国際関係学部の教育の4本柱の一つに「学生による企画・実行・参加型の活動」があります。その中心が「Asia Mix(アジミ)」や「ALSC」や研究班活動なのですが、こうした学生主体の活動こそが、すでに「社会人基礎力」育成のアリーナとなっていたというわけです。

 「アジミ」も2016年度には28回目を迎えます。28回も続く「アジミ」の魅力を再認識するために、そして「もっとアジアへ、そして世界へ」と飛躍するチャンスにするためにも、2017年のグランプリには「アジミ」で挑戦してみてもいいのではないか。年が明ける前からそんな夢をたくましくしています。