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国際関係学科国際文化学科

「ふるさと支援隊」の最終活動報告会が行なわれました。(2月4日)

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 2月4日、飯能市市民活動センターにおいて「中山間ふるさと支援隊」の最終活動報告会が開催されました(主催は埼玉県農林部農業ビジネス支援課)。9大学の11事業が、2015年度の活動を振り返り、2016年度に向けての展望を発表しました。

 参加大学(活動地域)は、以下の通り(報告順)。文京学院大学(越生町龍ヶ谷)、十文字学園大学(秩父市旧吉田町)、東京農業大学(秩父市布里田中)、大東文化大学(鳩山町高野倉)、東洋大学(飯能市・干吾野)、駿河台大学(飯能市上名栗)、十文字学園女子大学(神川町阿久原)、十文字学園女子大学(小川町上古寺・下古寺)、埼玉県立大学(ときがわ町大附)、獨協大学(小川町腰中)、早稲田大学(皆野町三沢)。

 研究班「大豆のアジア学」は「『鳩山大豆』の栽培・加工・広報による『元気創造』プロジェクト」について、活動の三本柱と活動の記録の中心に報告を行いました。三本柱と播種から中耕・培土までを只野暁子さんが担当。大雨の中での播種のようすをリアルに語っていました。亀井小学校の児童を招いての枝豆収穫体験と「飲む枝豆」の報告をした宮村友梨さん。「本日、この会場で『飲む枝豆』の試飲会を行ないます」と結びました。三番手は、脱穀作業のときに「くるり棒・松本」の異名をとった松本怜さん。山梨県身延町への視察、刈り取りから脱穀・選別作業、そして2016年度の活動方針を元気よく発表しました。
 

花之木営農組合の根岸正樹氏

 「大豆のアジア学」の報告は、花之木営農組合の根岸正樹氏の言葉で締め括られました。「学生さんが元気よく活動してくれたお陰で、地元にも活気が出てきた。鳩山大豆の再生に向けて頑張ろうという雰囲気が出来てきたように感じます。これからもよろしくお願いします」。
 フロアから「活動をしてきて、もっとも辛かったこと、たいへんだったことは何ですか」という質問があり、松本さんが、鍬やくるり棒など農具の扱いが難しく、悪戦苦闘した体験を語りました。
 三人の準備の甲斐あって、内容はもとより、制限時間ぴったりの見事なプレゼンでした。鳩山町産業振興課の福岡速身課長と埼玉県農林振興センターの小池崇氏からもお褒めの言葉をいただきました。







                 


        ▲プレゼンテーション資料







「飲む枝豆」試飲コーナーも大盛況!

 「大豆のアジア学」の報告のあとの10分間休憩で、「飲む枝豆」の試飲会を実施しました。80名以上の方々(当日の参加者は145名)が試飲コーナーに押し寄せ、用意した1リットルボトル2本は見る見るうちに空に。「試飲」担当の幕田流星さんと金子七海さんも大わらわでした。「さっぱりしている」「ミルキーな感じがする(亀井小の小学生と同じ感想ですね!)」「甘さがちょうどいいね(小学生用の半分の甘さです)」「材料を教えて(それは企業秘密です!)等々、他大学の学生や地域の方々が思い思いの感想を残してくれました。「売っているなら買って帰りたいわ」と言ってくれた方もいました。最高の激励の言葉です!嬉しい限りです。

活動報告会を終えて

  特産品の開発支援やPR、地域を知るための学習会や高齢者からの聴き取り、野菜づくりや味噌づくり等々―9つの大学によって埼玉県内の中山間地区で展開される「ふるさと支援隊」事業は、多岐にわたっています。けれども、報告会を聞き終えて、それぞれの活動が、基本的な姿勢と目指す方向は同じであることを改めて感じました。
 地元の人々の暮らしをまずは知ること。地元に足を運び、老若男女の声や語りに耳を傾けること。地元の歴史や生活文化を尊重しながら、地元の人々が感じている課題を共有し、将来もそこで暮らし続ける人々の視点にたって、自分たちに出来ることは何かと考える。けっして知識やアイディアの押し売りはしない。
 おそらく、このような営みが「金儲け」につながることはありません。そもそもすべての支援隊が端からそんなものを目指してもいないのでしょう。経済的価値には還元できないもの、効率性の基準では測れないもの。多くの学生たちが、地元の人々とのゆったりとした交流を通じて摑まえようとしているのは、そのような歴史の重みを実感できる価値や経験の「魅力」だといえるかもしれません。

謝辞

 2015年度の活動を通じて、多くの方々に「応援団」としてご尽力(ご活躍!)いただきました。記して深く感謝の意を表します。ありがとうございました。
 花之木営農組合の下村宏組合長、船橋春雄氏、根岸正樹氏。埼玉県農林部農業ビジネス支援課の三谷航平氏。埼玉県農林振興センターの黒澤健一副所長、吉本理恵氏、野﨑洋平氏、小池崇氏。鳩山町産業振興課の福岡速身課長と清水儀行氏、同政策財政課の黒田裕介氏。JA埼玉中央営業部の嶋田幸二氏。亀井小学校の小峰洋校長先生と3年1組担任の村上佐千子先生。身延町役場産業課の大村隆氏と日吉真弥氏。株式会社川口建設の望月治社長ご一家。
 大東文化大学地域連携センター東松山分室の中野泰彦主査と加藤たづる氏。