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国際関係学部からのお知らせ

2016年06月06日

「企業と雇用A」・第2セッション(旅行業界の魅力と将来性)報告

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 「企業と雇用A」第2セッションのテーマは「旅行業界の魅力と将来性」です。講師には、株式会社風カルチャークラブから嶋田京一氏(代表取締役社長)をお招きしました。嶋田社長は、2014年度にも「アジア概論」(7月17日)の授業で「現役スタッフが語る旅行業の現実」という講演を行っています。

1時間目(5月20日)

嶋田京一社長(1時間目) 嶋田京一社長(1時間目)
旅行業とは?

 「旅行業とはどんな仕事?」「旅行業のように見えるが旅行業に該当しない仕事」「一口に旅行社といっても、総合旅行社から専門旅行社、現地オペレーター、ネット販売旅行社まで多種多様」「どんな専門旅行社があるか?」等々。わかりやすい「旅行業概論」に続いて「専門旅行社=風カルチャークラブ」が企画した国内外の「テーマ派生型の旅行商品」が紹介されました。100枚以上の写真が次々に投影されていく十数分。いつの間にか、教室にいることを忘れ、駆け足で世界中を旅行しているようなそんな気分になりました。

「旅行の仕事は自己表現、ツアーは舞台」

 このような旅行商品を、どんな人が、どのように企画しているのか? 学生たちがもっとも興味を惹かれるトピックです。テーマ、人、場所-着想のきっかけはさまざま。しかし「常に意識していることは『本物であること』と『本質に触れること』」。企画、宣伝告知、受付、添乗といった旅行業に共通する業務にふれたくだりでは「仕事は自己表現、ツアーは舞台」。ツアーは、旅行会社と顧客が協働で創造する藝術作品だとも。なかなか奥が深いのです。

旅行の仕事を目指す人へ

 旅行の仕事に向いている人の条件として、嶋田社長は3つの事柄を指摘しました。すなわち、第一は「人が好きであること(仕事は人とするもの)」、第二は「あらゆることに好奇心。何でも試す、確かめる(まずい料理も食べてから語れ)」、第三は「行動力があり、フットワークが軽いこと」。

旅行業に進もうという人には、若いうちに、現場に出て多くの人と会い、たくさんの失敗をすることを薦めます。今からいろんな遊びや体験にチャレンジしてください。「面白いと思うことは、楽しいから好きになる。好きになればもっと知りたくなる。知ればさらに面白くなり、のめり込んでいく。それがいつしか得意分野となり、必ず自分の仕事に活かせる時がくるはずです」。とにかく、勇気をもって一歩前に踏み出さなければ、いつまでたっても「やりたいこと」は見つかりません!

旅行業の魅力と将来性

 旅行業の将来性と魅力。人間が物理的に動くことをやめない限り、そして未知の世界への憧れを失わない限り、旅行業がなくなることはない。旅行業の可能性は無限大。アイディア一つで何でも出来る。こんな楽しい仕事はない。人々の交流が増えれば、人々の理解が進み戦争はなくなる。旅行産業は平和産業であるとも。

 嶋田社長は、旅行業(旅行社)の役割をこんなふうに語って、講話を締め括りました。「人々の興味が細分化していく中、それを整理し価値付けをし、新しい市場を創造するのが旅行社の役割ではないのだろうか。人々の興味と好奇心の数だけ、旅行業の可能性はある」。

 

課題

海外ツアーを扱っている会社に入社した途端に、会社の経営が危機的になりました。

会社を立て直すために、この旅行社は、これからどのような方向を目指したらよいでしょうか? A、B、Cから一つの方向を選び、1から5の問題について検討してくだい。

 

A 訪日外国人向け(インバウンド)にシフト

B 国内旅行にシフト

C 海外旅行を維持しながら、テコ入れをはかる

 

1. その理由は?(市場分析、現状認識、将来のビジョン、etc.)

2. 具体的にどんなサービス(商品)を売るのか?

3. 既存のサービスとの比較(すでにどんなサービスがある? 競合他社の商品は?)

4. 試算モデル(ひと月に100万円の利益を生むための試算)

5. 販売戦略(どうやって売るのか?)

2時間目(5月27日)

 5月20日には、嶋田社長から提示された「課題」に、12のグループが取り組みました。

 海外旅行から国内旅行へシフトするという決断をした「旅行社」は見当たりませんでしたが、ほとんどの「旅行社」が、インバウンドか、海外旅行の維持かで意見が割れ、激論を戦わせていました。

 90分で、旅行社を存続させるための方針を決定し、その方針をささえるだけの魅力ある商品を開発しなければなりません。それだけではありません。一月100万円の利益という採算性の課題や、販売戦略も検討することになっています。

3時間目(6月3日)

 セッション3回目の授業では、12の旅行社が、社運をかけた旅行プランを嶋田社長に提案し、嶋田社長からは、12の旅行会社のプレゼンに対して、着眼点のよさや再考すべき点などを丁寧にご指摘いただきました。

 会社を存続させるための方針は、6社がインバウンド、6社が海外旅行の維持と、真っ二つに。インバウンドへのシフトを打ち出した旅行社からは、東京五輪を睨んで「外国人向けの農業体験や工場見学」「北海道で3泊4日の民泊による酪農、漁業体験」「ヘルシー日本食体験ツアー」「かわいい・日本文化ツアー」」 都内アパート貸し切り型の民泊による日本人生活体験 等が、そして、海外旅行路線の継続を決めた旅行社からは、高齢者をターゲットとした「人生二度目の結婚式ツアー」、「世界遺産めぐり」「企業向けのアクティブ・ツアー」「旅行業者向けの研修ツアー」「映画やドラマの軌跡を辿るツアー」「秘境での海外ウェディング」等の旅行プランが提案されました。採算性の面でも「ターゲットを家族にすべきか、個人にすべきか」「高齢者か若者か」「民泊の宿泊料は?」「通訳や添乗員の経費は?」「移動手段」「最低催行人数」等々、アイディア倒れに終わらないよう、具体的で現実的な検討がなされていました。

 

 ところで、5人のグループはセッションごとに再編成されますが、回を追うごとに、学生たちの表情が楽しそうになり、プレゼンもグングン上達しているように感じます。前期最終の第4セッションではどんなプレゼンを聞くことができるのか。期待は膨らむばかりです。

審査中 審査中

講評と評価

 講評に際して、嶋田社長から、着眼点やアイディアのよかった3つのグループが発表されました。海外旅行を扱う旅行社が減少するという劣勢を逆手にとり、海外旅行社の「希少価値」という将来的な可能性に着眼、そのうえでこれまで培った海外旅行のノウハウを活かした秘境の海外ウェディングを提案したグループ5が、市場動向の的確な把握と、その提案の現実性により最高点を獲得しました。

 また、アパートを借り上げての民泊ツアーを実施するというグループ7のアイディアと、さらに、高い採算性が期待できる企業団体向けに特化したプランと、旅行社(同業者)向けの研修プランを提案したグループ12の着眼点も高く評価されました。

まとめ

 国際関係学部の学生の進路希望調査では、「旅行業」「観光業」は常にトップの位置を占めています。それほどに本学部の学生の旅行業や観光業への憧れは大きいということでしょう。けれども、憧れは、時にひとりよがりの誤った現状認識に導かれていることがあります。旅行業に憧れる学生が、旅行業の華やかさやスマートさだけに目を奪われてはいないでしょうか。

 「企業と雇用」に「旅行業」のセッションを設けたのは、学生の人気が高い業界だからという単純な理由のためだけではありません。多くの学生が就職を希望する業界だからこそ、旅行業の実際を、正確に知らせる必要がある、旅行業の魅力や将来性を知ることと同時に、旅行業の抱えるリスクやきびしい面を正しく理解してもらいたいと思ったからです。したがって、旅行業で働くことのきびしさを知ったことで、旅行業への憧れからさめたり、旅行業への意欲が失せ、諦める学生が出てくることも、本授業の狙いの一つなのです。

 

 嶋田社長には、本授業の趣旨をご理解いただき、3週間にわたって全面的にご協力いただきました。「貧乏暇無し」はご謙遜にしても、ツアーを「藝術作品」とすべく、企画から、広告、受付、添乗まで、あらゆる業務をこなす超多忙なお立場です。学生たちの発表の一言一言の意味を汲み取り、熱心にご指導いただきありがとうございました。本セッションにおいて嶋田社長から語られた「旅行業の魅力や醍醐味」は、旅行業を本気で目指す学生たちを大いに元気づけてくれたに違いありません。

 

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