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国際関係学科国際文化学科

第17回アジア言語スピーチコンテストが開催されました

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 今年で17回目となる国際関係学部主催の「アジア言語スピーチコンテスト」(Asian Languages Speech Contest=ALSC)が12月2日、東松山キャンパス60周年記念講堂で行われました。

 ALSCは、中国語、コリア語、ベトナム語、タイ語、インドネシア語、アラビア語、ペルシア語、ウルドゥー語、ヒンディー語の9言語に留学生用の日本語を加えた10言語それぞれの専攻から、代表の学生が与えられたテーマに沿ってスピーチを行い、日頃の勉強の成果を発表する場です。
 今回のテーマは、「新たな未来へ~私が伝えるメッセージ~」です。
 実行委員長の小泉康一教授はご挨拶の中で「今年のスピーチコンテストは、テーマにもあるようにメッセージ性が強いこと、そして、学生スタッフが自主的に、活発に、想像力豊かに準備を進めたことが最も特徴的である。」と述べられました。そして、新納豊学部長の開会宣言により、今年のスピーチコンテストが幕を開けました。

 審査により、10言語それぞれの部門賞、観客の投票によって選ぶ観客賞、最優秀賞の国際関係学部長賞が選ばれます。
結果は以下の通りになります。

【受賞者】

国際関係学科 交流学生
グエン ティ フォンテュさん

言語:日本語
スピーチタイトル:日越の小さな架け橋として

【受賞者】

国際文化学科 2年
馬渕 朝香さん

言語:中国語
スピーチタイトル:「おもてなし」文化

【受賞者】



  • 中国語:小材 千秋(国際関係学科2年)
    スピーチタイトル:動物はモノじゃない


  • 韓国語:佐藤 朱莉(国際文化学科2年)
    スピーチタイトル:未来へ繋がる道

 


  • 日本語:グエン ティ フォンテュ
    (国際関係学科 交流学生)
    スピーチタイトル:日越の小さな架け橋として

 


  • ベトナム語:堀口 友里奈(国際文化学科2年)
    スピーチタイトル:個々が作り出す未来

 


  • タイ語:松田 宏美(国際関係学科3年)
    スピーチタイトル:海外生活で見えてきたもの

 


  • インドネシア語:佐藤 廉士(国際文化学科2年)
    スピーチタイトル:未来へ向け~外国語を学ぶ~

 


  • アラビア語:野倉 果林(国際文化学科2年)
    スピーチタイトル:モロッコで知った水問題について

 


  • ペルシア語:石川 ゆき妃(国際文化学科3年)
    スピーチタイトル:やりたいなら やってみましょう!

 


  • ウルドゥー語:岩崎 良(国際関係学科2年)
    スピーチタイトル:想像力

 


  • ヒンディー語:堀越 優美(国際関係学科2年)
    スピーチタイトル:異文化理解の大切さ

 幕間では、前半・後半合わせて30分の学生スタッフによる演劇『アラビアン・ナイト』が行われました。ディズニーの「アラジンと魔法のランプ」をアレンジし、学生が脚本から考えた物語りです。
 歌あり踊りあり、時には映像を使ってストーリーを展開させるなど、まさに「大東文化大学オリジナルバージョン」の「アラジン」でした。
 エンディングでは、観客席に隠れていた学生スタッフがブルーのペンライトで会場の雰囲気をより一層盛り上げ、アラビアン・ナイトへといざないました。

 最後に押川典昭教授による以下のような講評がありました。
≪今回でスピーチコンテストは17回を数えます。これはもう国際関係学部のみならず、大東文化大学の立派な伝統になっていると言ってよいでしょう。ここまで時間をかけて準備してきた多くの学生スタッフのみなさん、そして出場者のみなさんに敬意を表します。今年は、留学生のための日本語を含めて、10のアジア言語にそれぞれ3名ずつ、計30名の出場者がありました。とりわけ、アジアの言語を学びはじめてまだ半年ちょっとにしかならない1年生の出場者が3名いたことは特筆すべきで、彼らの勇気と努力を讃えたいと思います。
 スピーチを構成するのは、スピーチの技術(言語力)と伝えるべきメッセージ内容です。前者については、採点基準の第一に「しっかり暗唱できていること」とあったにもかかわらず、参加者の半数が原稿に目をやりながらスピーチをしていたのは残念で、これは来年度以降の課題としてほしい。そのなかで中国語と留学生による日本語のスピーチはいずれも、まったく原稿に目を落とすことなく、表情や身振りも含めて、見事なスピーチであったと思います。
 今年のテーマは、「新たな未来へ――私が伝えるメッセージ」というものですが、内容については、留学生を除く27名中の12名が現地研修で感じたこと、体験したことをもとにメッセージを組み立てていました。それは学生のみなさんの身の丈に合った、リアリティを感じられる話題であり、悪くないでしょう。しかし同時に、アジアと世界の文化や歴史、社会、政治などを学ぶ国際関係学部の性格を考えると、もっと今日的なテーマをとり込んで、外に向かって開かれたメッセージがあってもよかったのではないか。その点では、コリア語の出場者がヘイトスピーチに触れ、悪化する日韓関係とメディアによる誤った韓国イメージの形成を憂い、またペルシア語とヒンディー語の出場者が「戦争の悲惨さを忘れてはならない」「東日本大震災はまだ終わっていない」「異文化理解の大切さ」というテーマでスピーチを行なったことは、今日的で普遍的なテーマを扱ったという意味で、評価できるでしょう。学部長賞を獲得したベトナム人留学生グエンさんは、ベトナムと日本の友好関係の増進にかける熱い思いが伝わってきて、賞にふさわしいスピーチであったと思います。
 聴く人のこころに届くスピーチは、技術(言語力)とメッセージが融合して、はじめて可能になるものです。もっともっとアジア言語の力を磨き、世界への感度を高めていただきたい。もっと大胆に! 「唇は自分のもの」なのですから。≫


今年もご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。
そして、夏休みからこの日のために準備を始め、無事成功に導いてくれた学生スタッフのみんな、お疲れさまでした。