大東文化大学 教職課程センター/アジアから成果へ―多文化共生を目指す新しい価値の不断の創造大東文化大学 教職課程センター

メニュー

Language

メニューを閉じる
  • アクセス・キャンパス案内アクセス
  • スクールバススクールバス
  • Language
  • Japanese
  • English
  • Chinese
  • 資料請求資料請求
  • 出願はこちら出願する

センター所長からのごあいさつ

教職を夢見る学生を一人でも多く導きたい

教職課程センター所長 渡辺 雅之

教職課程センター所長 渡辺 雅之

教職課程センターは、将来教育にかかわりたいという希望を持つ学生をサポートし、「よい」教員や資格者として現場に送り出すことを目的に 2016 年に設置されました。
ところで、教育という漢字は「教える・育てる」が合わさったものです。漢字としては古代中国で生まれ、日本で一般的に使われるようになったのは明治時代以降であり、英語の education を日本語訳にしたものとも言われています。ラテン語の educare が、 education の語源であり、educare には引き出すという意味があります。よって、教育(education)は、「教える・育てる」というよりは、「もともと人間-子どもが持っている本来の力を引き出す営み」と捉えるべきだという考え方が広まりました。
教育現場(おもに学校)に体罰・理不尽な校則などに代表される管理主義があとを絶たず、教師による一方的な授業・知識の教え込みや部活指導が日常化している中で、「引き出す営み」という視点はとても大切ですから、「我が意を得たり」とばかりに、私も授業などで、そう説明してきました。
ところが、最近、語源を正しくたどるとそう言い切ることには無理があるという研究論文も出されています※。それらの研究によると、どうやら「educare=(栄養を与え)養う」と「educere=(引き出す)」いう単語が似ていることから起きた誤解のようなのです。このことは私に少なくないショックを与えました。今まで「アタリマエ」のように思ってきたことが否定されたからであり、多くの人にこのことを確信的に語っていたからでもあります。
とは言え、(語源の解釈はともかくとして)教育の本質が「もともと人間-子どもが持っている本来の力を引き出す営み」であるということについては変わりません。しかし、不正確な引用や曖昧な知識をもってそれを語ることはやはり問題です。かように人は間違いを犯し、私のように失敗もします。それは教師も例外ではありません。生きている限り失敗は防げません。失敗しないように心がけることは大切ですが、より重要なのは自分の持っている「アタリマエ」や「自明」を疑いながらアップデートしていく姿勢だと思うのです。

さて、教職課程センターは「よい」教員を現場に送り出すことを目的に設置されたわけですが、この場合の「よい」とはなんでしょうか。それは端的に言えば、人権尊重を基盤に、まず何よりも子どもに寄り添う姿勢を持つことであり、子どもたちと共に学び続けることであり、生き方・考え方をアップデートしていく態度を持つことではないでしょうか。
今、世界は COVID-19 によって大変な状況になっています。その中で差別や偏見による人権侵害事案が各地で報告されています。「武漢日記」の著者、方方(fang fang)さんは次のように述べています。

私は言っておきたい。ある国の文明度を測る基準は、どれほど高いビルがあるか、どれほど速い車があるかではない。どれほど強力な武器があるか、どれほど勇ましい軍隊があるかでもない。
どれほど科学技術が発達しているか、どれほど芸術が素晴らしいかでもない。ましてや、どれほど豪華な会議を開き、どれほど絢燗たる花火を上げるかでもなければ、どれほど多くの人が世界各地を豪遊して爆買いするかでもない。
ある国の文明度を測る唯一の基準は、
弱者に対して国がどういう態度を取るかだ

私たちは、この方方(fang fang)さんの言葉をどう受け止めたらよいのでしようか。教育は、一人一人に内在する力を引き出す営みであり、子どもたちの人格形成に寄与し、自己実現をサポートするものです。しかし教育の目的はそれだけではありません。教育すること・されることを通じて、誰もが取り残されない、人間の尊厳・一人一人が大切にされる文明的な社会をつくることがもう一つのテーマになっているのです※※。
教職課程センターはそうした考えを基盤に、教員志望のみなさんを全力でサポートします。現場経験豊富な専門指導員の先生、優秀な事務スタッフ、そして理論と実践を追求する大学教員がみなさんを待っています。遠慮なく教職課程センターのドアを叩いてください。希望、時に悩みや迷い・不安も共有し、“教育について、「よい」教員とは、教員採用試験に向けて”、語り合い、共に歩んでいきましょう。

※ 白水浩信,「ラテン語文法書における educare の語釈と用例-ノニウス・マルケッスル
※※「共生社会で違いを認め、尊重する(内藤二郎学長)」
「アジアから世界へ―多文化共生を目指す新しい価値の不断の創造(DAITO VISION 2023)」

このページのTOPへこのページのTOPへ