
2025年度 教職課程「特別インターンシップ」活動報告
~沖縄の教育現場と地域文化に触れ、学びを深めた8日間~
本学教職課程では、学生が教育現場での学びを実践的に深めることを目的に「特別インターンシップ」を実施しています。
今年度は2026年1月28日(水)~2月4日(水)の8日間、沖縄県名護市の東江小学校・東江中学校を中心に、授業補助や児童・生徒との交流、地域理解を深めるフィールドワーク等に取り組みました。
1日目:1月28日(水) 移動日:事前準備の一日
那覇空港に集合し、教員・コーディネーターの方々と合流して名護市へ移動しました。
道中では、沖縄の暮らし・言葉・文化について話を聞く時間もあり、期待と緊張が入り混じるスタートとなりました。
到着後は、教育委員会・実習先の学校に挨拶にうかがい、翌日からの活動に向けて流れを確認しました。
民泊先では、毎年お世話になっているおばあの温かな歓迎を受け、沖縄の食文化に触れました。


2日目:1月29日(木) 学校実習初日
小学校組
東江小学校に到着後、管理職の先生方へ挨拶し、学級に入って自己紹介。
授業では机間巡視や声かけ、学習支援に入りました。
初日は特に、児童がどのタイミングで困るのか、どんな声かけなら安心して取り組めるのかを丁寧に観察しました。
中学校組
東江中学校でも同様に挨拶・自己紹介を行い、授業見学からスタート。
授業中の発問や板書、生徒の反応、学級の雰囲気などを観察しつつ、休み時間には積極的に声をかけて距離を縮めました。
一方で、声かけの内容や距離感によって受け取り方が変わることを知り、「生徒の実情に合わせた関わり」という視点の重要性を学びました。


3日目:1月30日(金) 学校実習2日目
小学校組
複数教科の授業に入り、具体的な学習活動の支援を経験しました。
たとえば体育ではフルコートを使った活動の中で安全面や声かけのタイミングを学び、国語では教材内容の理解だけでなく、児童が「わかったつもり」になりやすいポイントを意識して巡回・支援。
ICT(Kahoot!等)の活用場面もあり、児童の集中を切らさない設計やテンポづくりにも学びがありました。
中学校組
授業見学に加え、活動の空き時間の使い方、教材研究の進め方、授業準備の現実など、教員の仕事全体を立体的に捉える機会が増えました。
数学では「実物を使う」「問い返して考えを促す」などの工夫が見られ、国語ではワークシートの設計が生徒の実態に合わせて調整されていることを知りました。
4日目:1月31日(土)
休日①:地域理解・文化体験
週末は、名護周辺の地域・自然・文化に触れながら、学校での学びを広げる時間となりました。
屋我地島(やがじしま)では塩づくりや地域産業に触れ、地域の暮らしや学びの素材(産業・環境・食文化)が学校教育とどう結びつくかを考えるきっかけになりました。
古宇利島(こうりじま)では海や景観を体感し、沖縄の自然環境がもつ魅力と保全の視点を実感しました。
美ら海水族館では、生態系・環境教育とのつながりを理解し、「教室外の学び」をどう授業に取り込めるか、参加者同士で話し合う場面もありました。
夜は、おばあに沖縄の郷土料理「山羊汁」を振る舞っていただき、翌日以降の活動に向けて気持ちを整える一日となりました。


5日目:2月1日(日)
休日:フィールドワーク
小・中合同でフィールドワークを実施しました。
大浦湾の海域の様子を観察したり、ヤンバルの森の散策では、本島北部の自然に触れ、沖縄の植生や環境の豊かさを体感しました。道中では沖縄特産のコーヒーやアイスクリームを堪能することができました。

6日目:2月2日(月) 学校実習3日目:授業支援・講話
小学校組
国語では漢字学習からグループ発表、感想共有までの流れを見学・補助し、対話活動が成立するための支援(声のかけ方、時間配分、発表の促し)を学びました。
算数では分数計算に取り組む児童のつまずきが見え、理解状況に合わせた説明や、丸付け・声かけの工夫を行いました。
評価の返却方法など、学校ごとの文化も含めて多くを吸収しました。
中学校組
「結まーる運動」(地域・行事に関わる活動の片付けや清掃等)に参加し、学校が地域行事と地続きであることを体感。
その後は授業見学に加え、少人数で学習支援を行う「ふれあい」等にも入り、プリント学習を一緒に進めながら、理解につながる説明の出し方を実践しました。
さらに、1年生に向けた講話の場もあり、伝える内容を整理し、相手の年齢に合わせて言葉を選ぶ難しさと手応えを得ました。
放課後は部活動見学や翌日の準備(スライド作成等)にも取り組み、教員の一日の流れをより現実的に捉える一日となりました。


7日目:2月3日(火) 学校実習最終日
小学校組
低学年の算数(時計の読み)では、机間巡視をしながら個別に支援し、理解の確認と丸付けを丁寧に実施。
国語では「お店屋さんごっこ」に向けた準備(品物の名前、値段、説明の仕方等)に児童が意欲的に取り組み、学びが生活と結びつく場面を間近で経験しました。
体育では縄跳びや時間走など、技能面だけでなく安全・見守りの観点も含めて支援を行いました。
中学校組
多学年・少人数の授業など、複数形態の授業を見学。
数学では問題解決の過程をどう引き出すかを観察し、また3年生に向けた講話にも挑戦しました。
「話すのは30分弱でも、準備と構成は想像以上に大変」という実感を得つつ、伝える経験が大きな学びとなりました。
放課後~夜には、民泊先のサプライズで三味線や舞踊の披露など文化に触れる機会をいただき、参加者同士・地域の方々との交流が深まり、最終日に向けて気持ちをまとめる時間になりました。


8日目:2月4日(水) 最終日
小学校組/中学校組
最終日は、教育委員会にお礼のご挨拶にうかがい、インターンシップの学びを共有しました。
その後、民泊先の方々へ感謝を伝えて名護を出発し、那覇へ戻りました。
短い期間ではありましたが、授業補助だけでなく、地域と学校の関係、子どもたちとの距離の取り方、支援の具体、伝える経験まで含めて、多面的な学びを得た8日間となりました。


参加学生の声(抜粋)
生徒への関わりについて:「自分から積極的に話しかけた一方で、相手の様子を見た声かけが必要だと学んだ」
授業づくりについて:「発問が多い授業では、生徒が考えて自分の意見を持ち、挙手につながっていた」
表現の工夫:「スライドは文字を減らし、写真やイラストを増やすことで興味を引けた」
学習支援の実感:「少人数支援で、説明して“わかった”と言ってもらえた時が嬉しかった」
教員の仕事理解:「授業以外の準備・対応・時間の使い方まで含めて、教員の仕事の全体像が見えた」
来年度以降にインターンシップへの参加を考えている皆さんへ:「沖縄の綺麗な海や大自然の中に囲まれた学校で、地域の人の優しさに触れながら教育現場を体験できます。
民宿では、おばあが沖縄のご飯をたくさん振舞ってくれます。教育実習や教員になる前に生徒と関わったり授業を見学できたりする貴重な機会なので、是非挑戦してみてください!」
おわりに
本インターンシップは、授業補助の経験にとどまらず、地域・文化・社会課題への理解を含めて「教育を広い視点で捉える」機会となりました。
受け入れ校の先生方、教育委員会ならびに民泊先の皆さまをはじめ、ご協力いただいた関係者の皆さまに心より御礼申し上げます。