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2020年度外務省「外交講座」(テーマ:外務省の仕事(COVID-19対策を含む))が実施されました

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 2020年度外務省「外交講座」(経済学部主催)が12月15日(火) 、オンライン(Zoom)でおこなわれ、古谷耕祐氏(外務省大臣官房総務課課長補佐)が「外務省の仕事(COVID-19対策を含む)」と題して講演されました。参加者は学生・教職員を合わせて合計36名で、なかには韓国に一時帰国している留学生もいました。

 

 講演では、「外交」・「外務省」・「外交官」についてそれぞれ解説があった後、古谷氏個人のキャリアとして、在英国大使館での勤務(2013年~2015年)とTPP(環太平洋パートナーシップ)協定の交渉に携わった経験(2015年~2017年)を中心に、外交交渉の現場についての詳細な説明がありました。

 

 講演のなかで、現実の外交交渉では相手国との調整のみならず、日本の国内政策および省庁間の調整も重要で、また交渉結果が交渉相手国以外の国々や国内の産業・企業に及ぼす影響をも視野に入れておくこと、つまり「様々な視点からの外交」が必要不可欠であると強調されていました。さらに、交渉がまとまったものの、その後に撤回されたことがある経験から、問題そのものに対して相手国と共通認識を醸成しながら、交渉する「土台」を地道に築き上げていくことの大切さを述べられていました。

 

 講演終了後の質疑応答の時間では、参加した学生から、ユニセフをはじめとする国際機関との連携の現状、COVID-19対策の今後の方向性、過去の交渉での印象に残る思い出、政権交代する可能性がある場合の交渉相手、外交交渉の「やりがい」などについての質問がありました。一方、公務員を目指す学生には「(一つの型にはまらない)さまざまな資質を持つ学生の皆さんに応募して頂きたい。さまざまな仕事を調べていく中で、自分の「直感」を大切にして、仕事の選択をして欲しい」と、熱心にアドバイスされていました。