News

法律学科

法律学科主催講演会「検察官の職務」が開催されました。

  • Facebookでシェア
  • LINEでシェア
  • Xでシェア

2017年11月28日(火)、1年生向けに法律学科主催講演会が行われました。

 今回は、「検察官の職務」と題して、尾江雅史先生にご講演いただきました。
 先生によれば、検察官の職務を端的に言えば「知力を尽くして真相解明に当たる職務」とのことでした。
 先生は、真相解明に当たっては、まずもって客観的証拠の収集が重要であり、また、客観的証拠によりどこまで立証できるかを慎重に検討していること、知覚・記憶・叙述の各過程で誤りが混入するおそれがある供述証拠の特性を考慮した上で、客観的証拠との整合性、供述経過や内容の合理性等を踏まえてその信用性を慎重に検討していることなど、検察官の思考過程の一端をご説明下さいました。また、先生には、執務室で被疑者の取調べや被害者等の事情聴取を行う場合が多いこと、検察事務官と二人一組で仕事をするため、パートナーの検察事務官と一緒に過ごす時間がとても長いこと、頻繁に全国転勤があることなど検察官の日常についても教えてもらいました。
 先生のお話から、冤罪を防がなければならず、同時に真犯人の適切な処罰もしなければならない検察官の責任の重さや、真相解明に当たっては様々な困難が立ちはだかることなど、検察官ならではの苦労がある一方で、大きなやりがいを感じながら職務に当たっていることも伝わってきました。「真実を明らかにしたい」という真っ直ぐな思いは、参加した学生たちの心にも響いたようで、講演会終了後、30分近く学生たちの質問が途絶えることはありませんでした。本学科には、事件の捜査に携わる警察官を目指す学生たちが、毎年一定数います。また、検察官のみならず、検察事務官を目指す学生たちも目にします。今回の講演を契機に、夢の実現に向けて一層勉学に励んでくれることを願っています。