中国語学科留学生で現在4年生のダオ・ティ・フォンさんについて紹介します。
日本留学の経緯、中国語を学んだ理由、ゼミ、部活、就職のことなど、日ごろの活動についてお答えいただきました。
ダオさんの出身地はどこですか。日本へはいつ来ましたか。
ベトナムから来ました。18歳の時に来日しました。出身地はベトナム北部のハイフォン (ハノイの東60㎞)です。
日本に来る前に日本語、中国語は勉強していましたか。
高校を卒業して、その後すぐに、ベトナムにある日本語学校に通い始めました。中国語についてはベトナムで勉強したことはありません。
日本への留学を考えるようになったきっかけについて教えてください。日本へ留学して中国語を学ぼうと思ったのはなぜですか。
中学時代にドラえもんと「おしん」という日本のアニメ、ドラマを通じて日本に興味を持ち、日本への留学を決めました。
初めに学んだ日本語のレベルアップを目指し、更にその次に興味を持った中国ビジネス研究と同時に中国語を専門的に学ぼうと思い立ちました。
日本での大学生活を振り返って、どのような印象ですか。
大学での生活は楽しくてたまりません。ますます充実しています。大学では色々な活動があります。ですので、簡単に参加することができ、リーダーシップなどを鍛えるチャンスも多いと思います。日本人や留学生の外国人の友達も多く作ることが出来ました。
日本での大学生活の中で、学科の先生たちの指導は私の人生で1番光栄なことです。特に大学に入ったばかりの頃に、新しい環境にまだ慣れていない私に、部活の顧問の先生や担任の先生からは、中国語のマスターだけではなくて、日本語の勉強や表現も教えて頂きました。お世話になった先生方に対する感謝は一生忘れることがありません。さらに周りの友達、部活の先輩たちからも優しく指導して頂きました。人生の中で、日本での大学の生活は、1番幸せな時間だと思っています。
ゼミではどのようなことを学んでいますか。
2年間のゼミを通じて情報収集力とグループワークの力を身につけました。さらに日本の文化を実際に理解するチャンスが多かったと思います。ゼミでは、自分たちが興味を持つ中国に関してのビジネスや経済などのテーマについて、情報を収集し、毎週プレゼンテーションをすることになっています。
就職内定先を教えてください。就職先をその会社に決めた理由は何ですか。
株式会社カインズです。
私は語学力と異文化経験を活かし、将来ビジネスを通じて、日本とベトナム、日本と海外を結びたいと思っています。その中に小売業が好きな人のためにカインズはグローバルビジネスにも携わることができ、様々なことに挑戦できる環境だと思い、入社を決めました。
日本語を学ぶ際に苦労した点を教えてください。
日本語の学習では苦労したことが二つあります。日本語の表面と、目には見えにくい背景の部分です。表面というのは、言葉(フレーズ)、文法、発音などです。これは毎日努力を続けることが大事だと思います。日本語だけでなく、どんな言語を学ぶ時にも同じだと思います。背景の部分というは、その言葉のニュアンスです。話す相手の人、場面によって言葉遣いが変わって行くと思います。日本の文化や日本人の考え方を理解してから、やっと日本語の学習が上手く行くと思います。
ダオさんは今レベルが最も高いクラスで勉強していますが、中国語はどのようにしたら上達できますか。
中国語の学習を始める前に、まず目的と目標を立てからスタートした方がいいと思います。中国語は難しいと思いますので、 困難があっても、その決めた目標に外れないように努力を続ける事です。
次に、中国語の学習の中に1番難しいのは発音です。これを徹底的に取り組んだら、そのあとは自然と上手く行くと思います。そのために私は大学一年生から中国語研究部という部活に入部しました。
中国人との会話などもとても有効です。そのためには中国語を使える環境を作ることです。私は今NPO中国人留学生支援会に所属しています。ここで中国人の友達も作れますし、中国語の会話の練習も出来ると思います。中国語だけを学んでもコミュニュケーションをうまく取れませんので、中国に関しての知識も幅広く興味を持つように努力しました。
どのようなクラブに入っていましたか。
大学1年の時にから高いレベルの中国語の学習の目的で中国語研究部という部活に入部しました。
上級生になってからは、常に部長と部員をつなぎ、部員の発音練習や中国語学習へのやる気を引き出す役割を果たすよう努力しました。語学は一人一人それぞれに勉強をするものだと思われがちですが、集団で切磋琢磨することが大切だと考えています。部活の中で、モチベーションが低い部員には、その人の生活や悩みなどを聞いたり相談に乗ることで、勉強方法などを具体的に提案してやる気を引き出しました。
大学2年生の時に、中国語を使える環境や中国人との交流の目的で、NPO中国人留学生支援会に入会しました。現在、日中民間交流活動を企画することにチャレンジしています。
留学に来てよかった点、苦労した点について。
良かった点は二つがあります。一つ目は、やはり日本語の語学力が向上したことを実感しました。二つ目は、日本の文化を理解するチャンスが多くて、日本に対しての認識も正しく持つことが出来ました。そこから自分の成長にもつながりました。
苦労した点は、言葉の問題だけではなくて、その場の雰囲気を読めない時も多かったので、人間関係でのちょっとした誤解やトラブルなども引き起こしたことがありました。また、日本での生活費はベトナムと比較して高いので、経済面でも苦労があります。
最後に将来の希望について:将来のことについてどのように考えていますか。
将来、ビジネスを通じて、ベトナムと日本、日本と海外の架け橋になりたいと思っています。まず、数年間日本で仕事をして、様々な経験を積みたいと思います。来年から株式会社カインズに入社することになりますので、カインズでベトナム事業を拡大していくことにチャレンジしたいと思っています。