News

中国語学科

中国語学科 留学終了報告

  • Facebookでシェア
  • LINEでシェア
  • Xでシェア

2023年度派遣留学生4名が帰国し、単位振替の手続きを終えました。

 

一年の留学期間で受講した科目、時間数、成績に応じて中国語学科カリキュラムの科目に振り替えを行います。

 

4年次に留学した3名は規定の単位数を満たし、卒業を迎えます。

 

  北京外国語大学

  東呉大学(台湾)

  国立中山大学(台湾)

  台湾師範大学(台湾)

 

4名の学生から留学を終えての感想、これから留学に臨む後輩へのメッセージを書いてもらいました。

留学を終えての感想

■台湾での一年間の留学によって、多くの経験と学びを得ることができました。

 

留学が始まったばかりの頃は、今まで勉強してきた中国語が通用せず焦りを覚えることがありましたが、学習のモチベーションに繋がったと感じています。

 

現地の学生は言語交流にとても積極的で、多くの刺激を受けました。彼らとのコミュニケーションを通じて、他国の文化への理解を深め、知見を広げることができました。また、台湾の歴史文化を実際に目で見て知ることができたのは、留学の大きな価値のひとつだと思います。

 

一方で日本とは異なる食文化や気候によって身体面や精神面に負担を感じることも多々あり、慣れない環境に身を置き、暮らすということの難しさを実感した一年でもありました。

 

しかしそれらの経験も含め、毎日が新しい学びの連続であり、異なる価値観や環境の中での生活は、自分をより理解し、広い視野をもつ助けになりました。

                                                         

一年間の留学生活で得た経験を、これからの進路に役立てたらと思います。(東呉大学)

 

■今回の留学を経て自分が感じたのは、日本を離れて海外で生活することも悪くない、ということでした。

 

時間の縛りを強く感じることが少なく、自分のペースで何事にも取り組むことが出来、また周りの人達に助けられながら頑張ることが出来たのでとてもいい経験にすることが出来たと思っています。(台湾師範大学)

 

■コロナウイルスによる留学延期などのトラブルも多くありましたが、今現在、留学に行ってよかったと強く思っています。大学の初授業で一番驚いた事はクラスメイトが皆中国語のレベルが高く、ディスカッションや発表等を積極的に行っていたことです。また授業に限らず、生活の場面においても自分の意見を持ち、はっきりと言わないと伝わらないといった場面に遭遇する事が多く、自分の意見を相手に伝える事を意識するようになりました。また日本での生活に比べ、思い通りに置かない事もかなり多く、到着後の手続きや水道水が茶色だった時や、シャワーが冷水しか出ないなど予想外のトラブルに遭ったときも、冷静に対処する事ができるようになりました。またそのようなときなどは周りの中国人や友人が助けてくれることが多く、人の暖かさを感じることが出来ました。

 

大学の授業の他に特に印象残っているのは、夏休みや帰国前の長期休みを利用し、北京以外の都市を観光した事です。特に西安は自分が中国語を学び始めたきっかけの都市であるため、西安に行けた事で自分の中の中国語学習の目標を一つ達成することが出来たと感じています。

 

中国留学を通して、中国語の能力を伸ばす事が出来ましたが、自分としてはまだまだ足りないと感じています。これからも資格取得などを含め中国語の学習を続けていきたいと考えています。(北京外国語大学)

 

■学習面について、中国と台湾とでは使用する漢字が異なることは前々から承知していましたが、声調や使用する語彙にも多少差があることに対し初めのうちはかなり困惑しました。4声だったものが台湾では1声だったり、中国語でよく使用される語彙が台湾では一切使われず、言語センターの先生にそんな単語はない、と言われてしまったり、まるで2つの言語を同時に学んでいるような感覚でした。

 

中国語検定ではピンイン問題(発音問題)があるため、台湾留学を選択した人にとっては少し意地悪な問題のようにも感じます。私自身ピンイン問題が出ることを把握していたため、新しい語彙が出てきた際には辞書を使い中国の方の発音も確認して一緒に覚えるなどといった作業をしていました。また台湾では発音記号としてピンインではなく注音といったものが使用されています。台湾でのピンインの認知度としては、専門的に中国語学んだ人を除いて(言語センターの先生等)、殆どの台湾人はピンインを理解していませんでした。他の留学生に関しても簡体字を学んだ人ばかりなので注音を使用できる人はほんの一握りで、注音を使える留学生に関しては、台湾にルーツを持つ人であったりと留学生界隈ではピンインが主流でした。私は折角台湾に留学しに来たということで、独学で注音を学び、繁体字を入力する際には注音を使うようにしていました。ネットでしばしばピンインと注音どっちの方が入力しやすいかという中国人と台湾人の論争を見かけることがあります。両方使用できる私としては、覚えやすいのがピンインで、キーボードなどで打ち込む際に関しては注音の方が早く文字入力ができると思います。注音を覚える作業は少し骨折りではありましたが、実際に使用してみて慣れてくるとかなり便利でした。今ではピンインより注音のほうが早く文字入力ができます。

 

生活面について、他の留学生と比べてかなり充実した留学生活を送れていたと思います。理由としては多くの台湾人の友人を作ることができたからです。言語センターのため周りはみんな台湾人以外の国の方で、正直台湾人の友だちを作るのは非常に困難な環境であったと思います。私の場合、台湾人の多いコミュニティーに行くこと(サークル)、積極的に話しかけることを徹底し、その結果多くの台湾人の友人を作ることに成功しました。元々自分から人に話しかけるタイプではないのですが、積極的になることで自身の大きな成長につなげることができたと思います。(国立中山大学)

 

後輩へのメッセージ

■この留学を通して、多くの出会いや初めての経験がありました。その中でも各国の留学生との交流が印象深く、彼らの行動力や積極性、授業に対する姿勢に多くの影響を受け、学ぶことがたくさんありました。これらの経験を通して、中国語の成長だけでなく、人間的にも成長する機会を多く得ることができました。

 

苦い経験も多くありましたが、新年や長期休暇、テスト明けなど、多くのイベントを異なる国の友人と共に過ごしたことなど、中国での留学経験は自分にとって忘れることのできない大切なものになると同時に、今後の大きな糧になると考えています。コロナ禍という状況の中、思い描いていた4年間とは少し異なる学生生活を過ごしましたが、留学を終えた今、改めて留学に行って良かったと強く思っています。

 

一歩踏み出してみると、意外にも中国留学への門戸は開かれています。多くの情報を参考にし、自分に合った留学を見つけられる事と同時に、留学以外の大学生活も実りある物となるよう祈っています。(北京外国語大学) 

                                                                                                                                                                                                                                                                             

■慣れた場所を離れて新しい環境に一人で飛び込んで行くのは、想像以上に大変なことだと思いますが、そこでの経験は将来の可能性を広げてくれたと感じています。

 

留学に明確な目的がなかったとしても、学べるものは確実にあるので、少しでも行ってみたいという気持ちがあったら、気軽に挑戦してみて欲しいと思います。(東呉大学)

 

■語学力を本気で伸ばしたいのであれば、絶対に同じ国同士で固まらないこと、留学生のコミュニティーを優先せずに、現地の人に積極的に話しかけることが大切だと思います。

 

特に留学初期は友達ができず焦って自国の人と固まったり、同じように焦りを感じている他国の留学生とグループになることが多い印象でした。人との交流は悪くはないと思いますが、「誰と」を重視したほうがいいでしょう。ではどうすれば現地の人と友人関係になれるのか、まず環境を変えることが大切です。留学生ばかりいることころではなく現地の方しかいないようなコミュニティーに行ってみましょう。そしてこれが一番大事なのですが、積極的に話しかけることです。相手から声がかかることは期待してはいけません。

 

相手が最初からこちらに興味を持つことなどほぼありません。なので、厚かましいぐらいに自分から声をかけて、ショッピングや食事などに誘ってみてください。すると次第に相手からも誘いが来るようになります。これが他の留学生よりも圧倒的に台湾人の友人を多く作ることができた秘訣です。厚かましく積極的に行きましょう。(国立中山大学)

 

■もし、留学を考えているなら、絶対に行った方がいいと思います。将来の夢が決まらないまま就職活動をどうしようか迷っているなら行って損はないし、自分のプラスになる事ばかりになると思うから検討しているなら迷わずに行った方がいいと思う。(台湾師範大学)