Professor

教員紹介

藏中しのぶ

【自己紹介】
日本文学・比較文学、世界の中の日本の言語と文化を広く学ぶ日本言語文化学を担当。研究テーマは日本の伝記の成立〈大安寺文化圏〉〈伝・賛と肖像〉。奈良時代、インド僧ボディセーナや中国僧鑑真和上が世を去ると、弟子たちは師の〈肖像〉を造り、肖像に〈賛〉を捧げ、その序文として〈伝〉を記します。〈賛〉と〈肖像〉はキャラクターと文学の融合です。茶の湯や禅、『南総里見八犬伝』等のキャラクターの意味を解読しています。

 

【学生へのメッセージ】
日本語学科では、日本語教育のできる国語科教員、海外の大学へ派遣する日本語・日本文化担当教員を育成しています。ここ15年で各30名ほどの実績があります。中国の大学では、初級日本語はネイティブ(母語話者)の先生が担当し、日本人講師は日本語スピーチ・コンテストや卒業論文、日本語の文章表現を担当しますので、日本の文化に対する広く深い理解が求められます。「日本文化特別演習」ではプロの講師による長唄三味線・日本舞踊・舞台芸術論(朗読劇指導)・日本美術鑑賞(仏教美術)・茶道・華道の実習を通して、日本の伝統文化の歴史と意義を深く学びます。日本の文化を海外に発信し、中学・高校の国語の授業でも生かしてください。

 

【ゼミの卒業研究テーマ】
・山東京伝撰『桃太郎発端話説』と実方雀
・龍女と伏姫―『南総里見八犬伝』と『法華経』提婆達多品―
・『南総里見八犬伝』の山姥・音音―金太郎の母―
・曲亭馬琴撰『戯聞塩梅余史』における「鮫人」像の成立―謡曲『合浦』『猩猩』の融合―
・高坂の悪龍伝説と「岩殿観音」観音道
・武蔵国・弘明寺の七ツ石伝説―「ふく石」「尾閭石」を中心に―