Professor

教員紹介

津曲 真一(つまがり しんいち)

【自己紹介】
幼いころから音楽について学んできましたが、高校時代に図書館でエリアーデという宗教学者の著書に出会い、それ以来、宗教と芸術の関連性に興味を持つようになりました。現在は宗教学者として、世界各地の宗教文化について研究しています。専門はチベットの宗教思想や儀礼論ですが、最近は現代人の死生観や、様々な社会現象と宗教の関係にも興味があり、ときどき自分の専門を忘れて、社会学や現代思想の本に夢中になることもあります。

【学生へのメッセージ】
本を読むことも大切ですが、それと同時に、体験を通じて学ぶことの重要性も忘れないでください。大学の授業やゼミでは多くの文献を読むことになりますが、言語というものは非常に不完全なツールです。言語で表現できるのは、人間の体験のほんの一部に過ぎません。言葉を通じて得られる知識は限られており、体験から得られる知識には及びません。ですから、例えば、小説に描かれた町を実際に訪れる、異なる背景を持つ人々と交流を深める、自分の関心があるテーマを持つ映画や舞台を観るなど、豊かな体験を積んでください。そして、その体験をどのように言語化できるか、試行錯誤しながら文章にまとめてみる。そういう試みが、皆さんの成長を促すことになると思います。いつも好奇心旺盛で、独断を避け、謙虚な気持ちで物事の本質に迫ろうとする姿勢を大切にしてください。

【ゼミのテーマ紹介】
日本語で書かれた様々な東洋思想論・東洋文化論を読みながら、東洋文化の特徴や、現代社会と東洋的な思考の関係性について、考察・議論をおこなっています。ゼミの中で取り扱う東洋思想・文化論は、儒教・道教・仏教(禅)など多岐にわたります。東洋の思想や文化は決して過去の遺物ではなく、いまも東アジアに住む人々の国家観や経済倫理、人生観や死生観を強く規定しています。この授業を通じて、東洋思想に関する幅広い知識と、思考する力を身につけ、現代社会を読み解くための知性を磨いてください。

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