教員紹介/Professor
教員紹介
廣田 龍平(ひろた りゅうへい)

【自己紹介】
「妖怪を研究している」というと、よく「なぜ好きになったんですか」と聞かれます。とくに理由はありません。おそらく生まれたころから好きだったのでしょう。日本だけでは飽き足らず、国外の妖怪もいろいろ調べていくうちに、そういったものを真正面から研究できる民俗学や文化人類学という学問にであい、今に至ります。最近では神話伝説や怪談、都市伝説、オカルトなどにも手を出していますが、根っこにあるのは妖怪への興味です。
【学生へのメッセージ】
文章を読んでいて分からないところに遭遇したときは、そもそもこれまでの文章がなぜ分かっていたのかを考えてみましょう。すると、分かるときの条件というものが見えてきます。その条件が存在しないところで、文章が分からなくなります。次に、その文章が分かるための条件が足りないのが、文章の側なのか、自分の側なのかを考えてみましょう。たいていの場合、自分の側に足りないところがあります。それでは、分かったと思って読んだ文章では、自分の側の条件が満たされていたことになります。どこが違うのか考えてみると、たとえば言葉の意味を知らない、引用されている文章の流れが分からない、など、分からない理由が具体的に見えてきます。辞書や百科事典を引いたり、元ネタの本を読んでみたり、先生に聞いてみたりすると、自分の側で足りなかったものが満たされ、そして前よりも分かるようになります。書かれていることが分かったうえで、その文章に違和感を覚えることがあります。そこが研究の出発点になります。