Class & Seminar report

海外研修B 多文化と共生(オーストラリア)

スチュワート・ロナルド先生

約8日間のオーストラリア滞在を通し、異なる文化の共生について考えます。研修先のメルボルン市は、人口の約37%が海外生まれという多文化の町です。文化的背景の異なる人びとが日常的に交流し仲良く暮らす様子が、町のいたるところで見られます。

 

英国の『エコノミスト』誌が発表する「最も暮らしやすい都市ランキング」では、メルボルン市は2018年から3年連続2位にランクインしました(その前は7年連続1位でした)。研修では、市民の日常生活にも触れつつこの町の歴史と移民の歴史を学んでいきます。市内には大英帝国植民地時代の歴史的な建物が立ち並び、イタリア人街、ギリシャ人街、中国人街、ベトナム人街には、それぞれの民族色あふれるフェスティバル、カフェ、マーケットがあります。それらを訪問するほかに、市の植物園で先住民の伝統的な食生活について学び、19世紀のゴールドラッシュに湧いた町ソブリンヒルで、再現された当時の生活を体験します。また、先端的な建築やストリート・アートの視察、現地大学キャンパスでの大学生との半日交流などを通し、この多文化共生社会を維持するための施設や市の工夫について考えます。オーストラリアでの多文化共生の実態や政策について理解を深めるとともに、翻って日本社会のあり方を考えることが本研修の目的です。

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