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国際関係学科国際文化学科

2014年度現地研修報告-インドネシア・バンドゥン

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 2014年度のインドネシア現地研修は、8月5日から29日まで、25日間の日程で行なわれました。参加者は8名(女子4名、男子4名)。研修校は中部ジャワの高原都市バンドゥンにあるインドネシア国立パジャジャラン大学。UNPAD(ウンパッ)の略称で知られるパジャジャラン大学は、1957年に創立された、学生数3万超のインドネシアを代表する大学です。

 8月5日夕刻、首都ジャカルタのスカルノ=ハッタ国際空港に到着した私たちは、そのまま市内のホテルに1泊。翌日、バンドゥンに移動する前に、ジャカルタ中心部にあるモナス(独立記念塔)とイスティクラル寺院を見学しました。高さ137mのモナスはインドネシアの現代史を象徴する建造物。アラビア語で「独立」を意味するイスティクラルは、1万人がいちどに礼拝できるという東南アジア最大のイスラム寺院で、その大きさに圧倒されました。

 ジャカルタからバンドゥンに移動した私たちは、ホストファミリーに迎えられ、それぞれのホームステイ先に。インドネシア現地研修の大きな特色は、バンドゥン滞在中はずっとインドネシア人の一般家庭で過ごし、そこから大学に通うことです。もちろん1家族に1名で、やりとりはすべてインドネシア語。インドネシア語の学習という点でも、インドネシアのひとびとの生活にじかに触れるという点でも、またとない絶好の機会です。やや緊張気味の3週間のホームステイが始まりました。


 パジャジャラン大学での研修は、土曜・日曜を除いて、通常、午前8時半から昼食を挟んで午後2時まで、同大学ディパティウクル校舎のインドネシア語研修センターで行なわれました。研修の中心はインドネシア語の学習で、1回60分の授業が38回。さらに、授業が終わると、パジャジャラン大学のある西ジャワ・スンダ地方の伝統芸能の講習を受け、男子は太鼓演奏、女子は舞踊に取り組みました。また、パジャジャラン大学で日本語を学ぶ学生たちとの交流も楽しい体験でした。みんな見事な日本語を操ります。私たちも頑張らなきゃ。

 研修の合い間には、パジャジャラン大学の先生やスタッフとエクスカーション。これはバンドゥン近郊の火山湖カワプティに行ったときのもの。カワプティ(白い火口)の名のとおり、白濁した湖水の絶景スポットです。

 昼食に食べたスンダ料理もおいしかった。伝統的なスンダ料理は野菜と淡水魚をふんだんに使うことで知られています。

 1955年に第1回アジア・アフリカ会議(バンドゥン会議)が開かれた建物も、当時のまま保存され、観光名所になっています。

 バンドゥン滞在中に迎えた8月17日の独立記念日は、インドネシア最大の祝日。私たちはホストファミリーといっしょにさまざまな記念行事に参加しました。

 インドネシアは世界有数の多言語社会で、300以上の言語が使われています。国語であるインドネシア語のほかに、例えば、西ジャワではスンダ語、東ジャワではジャワ語、バリ島ではバリ語というように、地域ごとに語彙も文法も異なる言語が話されているのです。そのため、地域ごとに多様な文化があり、民族衣装もさまざまです。日常生活で着られることはほとんどありませんが、今でも伝統行事などの際に着用されます。

 8月27日、研修の最終日。インドネシア語の筆記と口述の試験が行なわれ、全員が高得点で合格。夜には、パジャジャラン大学の先生方やホストファミリーのお父さん、お母さんたちをお招きして謝恩パーティが開かれました。私たちは練習を積んできたスンダ地方の舞踊を披露、またインドネシア料理に舌鼓を打ちながら、バンドゥンでの生活を振り返りました。ホストファミリーとの別れは辛く、名残は尽きませんでしたが、またの再会を約束してお別れ。ほんとうに充実したバンドゥンでの日々でした。